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三菱エコキュートのC03・C20・C30とは|わき上げ不良の確認手順

三菱エコキュートのC03・C20・C30と、わき上げ不良の確認手順を示すサムネイル
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

朝シャワーを浴びようとしたら残湯がほとんどなく、台所リモコンに「C03」や「120」といった見慣れない表示が出ている。
そんな状況で、故障なのか、それとも様子を見ていいものなのか判断がつかず困っていませんか。
結論からお伝えすると、これらのコードはいずれも「わき上げが正常にできていない」という同じ状態を示すグループで、多くの場合はヒートポンプ配管の中で水がうまく循環できていないことが背景にあります。
そして、設置してから間もないのか、冬の寒い朝なのか、何年も問題なく使えていた機器なのかで、疑うべき原因の優先順位が変わります。
この記事では、コードの意味の整理から、確認する順番、エラー解除を試してよい条件、販売店に点検を依頼する線引きまでを順を追って解説します。

目次

C03・C20・C30などが示しているのは「わき上げ不良」

三菱エコキュートでは、次のコードが公式FAQでひとまとめのグループとして案内されています。
表示される番号は違っても、機器が検知している状況と対処の入口は共通です。

表示意味
C03高圧異常
C16給水ポンプ異常
C17わき上げ温度高温異常
C19冷媒吐出温度(高温)異常
C20わき上げ温度高温異常
C21わき上げ温度低温異常(※後述)
C30入水温度高温異常
103高圧異常
117わき上げ温度高温異常
120わき上げ温度高温異常
121わき上げ温度低温異常
201入水温度高温異常

温度や圧力の数値そのものが原因ではなく、ヒートポンプ配管内の水が正しく循環できていない結果として、これらの異常値が出ていると考えるのが基本の見方です。

水が流れないまま加熱すれば局所的に温度が上がりますし、逆に熱が運ばれなければ温度は上がりません。
高温側のコードと低温側のコードが同じグループにまとめられているのは、このためです。
このうちC21については三菱エコキュート エラーC21の詳しい解説で単独に取り上げていますので、C21が表示されている方はそちらもあわせてご覧ください。

📎 出典:三菱電機 よくあるご質問FAQ|リモコンに「C03」「C20」「C21」「C30」「103」「120」「121」「201」が表示されています

C21は資料によって名称が2通りある

調べていると混乱しやすいのがC21です。
三菱電機の公式FAQには、C21を「わき上げ温度低温異常」とする案内と、「冷媒吐出温度(高温)異常」とする案内の両方が存在します。
前者ではC19が冷媒吐出温度(高温)異常にあたり、後者ではC16・C17・C19・117がグループから外れています。
機種の世代によって割り当てが異なるためと考えられ、外部の解説サイトで説明がばらついているのもこれが原因です。

ただし、読者側の対処が変わるわけではありません。
どちらの案内でも、C21は同じ「ヒートポンプ配管内の水が正しく循環できていない」グループに含まれています。
名称の違いに惑わされず、この記事の確認手順をそのまま進めて問題ありません。
正確な名称を知りたい場合は、お使いの機種の取扱説明書の記載を優先してください。

📎 出典:三菱電機 よくあるご質問FAQ|以下のエラーコードは、電気温水器のエラーコードではなく、三菱エコキュートのエラーコードとなります

部品の故障を示すコードとは意味が違う

同じCから始まるコードでも、性格がまったく違うグループがあります。
C01・C02・C04〜C09・C11・C12・C14・C15・C23〜C27・C31・C32・102などは、ヒートポンプユニット内部のセンサーや基板といった部品そのものの不具合を示すコードとして案内されています。
こちらは利用者側でできる確認がほとんどなく、点検・修理が前提になります。

グループ代表的な表示利用者側でできること
循環不良系C03・C20・C30・103・120など配管まわりの確認、解凍待ち、エラー解除の試行
部品不具合系C01・C02・C04〜C09・C23〜C27などほぼなし。点検・修理を依頼する

つまり、C03や120が出ているなら、まだ自分で確認できる余地があるということです。
最初から諦めず、次の項目から順に見ていきましょう。

📎 出典:三菱電機 よくあるご質問FAQ|リモコンに「C01」「C02」「C04」…「C32」「102」が表示されています

表示されたときにまず確認したい3つのこと

順番に意味があります。
上から確認していくと、原因の見当が早くつきます。

1.いつから出ているか

これがもっとも重要な切り分けです。

状況疑わしい原因
設置・工事から1週間以内配管のエア噛み、異物混入、止水栓の閉め忘れ、配管の逆接続
気温が氷点下になった朝ヒートポンプ配管の凍結
何年も問題なく使えていた配管のつまり、水漏れ、部品の経年劣化

設置直後に出るエラーと、10年使った機器に出るエラーは、同じ表示でも背景がまったく異なります。
まず「いつから」を思い出してください。

2.お湯は残っているか

台所リモコンの残湯量表示を確認します。
わき上げができていない状態が続いていれば、残湯は減り続けます。
残湯がまだある場合は、その日の入浴には間に合う可能性があり、慌てて夜間に対応する必要は下がります。

3.ヒートポンプユニットのまわりに異常はないか

屋外のヒートポンプユニット(室外機)と、貯湯ユニットをつなぐ配管まわりを目視で確認します。
見るのは次の3点です。

  • 配管の保温材が破れて中の管が露出していないか
  • 配管の下や機器の足元が不自然に濡れていないか
  • 配管が踏まれたり物を載せられたりして潰れていないか

焦げたような臭いがする、水が噴き出している、明らかな異音が続いているといった場合は、確認を中断して漏電遮断器を切り、販売店へ連絡してください。

据付直後に出た場合に考えられること

設置してから日が浅いタイミングでこのグループのエラーが出た場合、公式FAQでは次のような要因が挙げられています。

要因内容
エア噛み配管内に空気が残っており、水が流れきらない
異物の混入工事中にシールパッキンや砂が入り、配管がつまる
止水栓・つぶれ・つまり配管内の流れを妨げるものがある
配管の逆接続往きと戻りが入れ替わって接続されている

エア噛みや一時的な異物であれば、エラー解除後にヒートポンプ配管のエア抜き運転や再運転で復帰することがあります。
ただしエア抜き運転の手順は機種ごとに異なり、据付工事説明書に記載された内容に従う必要があります。
逆接続にいたっては施工のやり直しが必要です。
据付直後のエラーは、利用者が自力で解決するものというより、据付工事を行った販売店に連絡すべきサインと考えるのが現実的です。

冬季に出た場合|ヒートポンプ配管の凍結

冬の朝、外気温が氷点下まで下がった日に表示されるケースがあります。
ヒートポンプ配管の中の水が凍ると、当然ながら循環できず、わき上げ不良として検知されます。

この場合の対処はシンプルで、気温が上がって自然に解凍するのを待つことです。
解凍後にエラー解除を行えば、そのまま使えるようになることがあります。

凍結した配管に熱湯をかけるのは避けてください。急激な温度変化で配管や継手が破損する恐れがあり、跳ね返った熱湯によるやけどの危険もあります。

日中も気温が上がらず解凍を待てない状況では、販売店に相談することになります。
また、毎年のように凍結でエラーが出る地域にお住まいの場合、保温材の追加など設置状態そのものの見直しが必要なこともあります。
公式にも、凍結が心配される地域の方は販売店へ凍結対策を相談するよう案内があります。

エラー解除(リセット)を試す前に知っておきたいこと

原因に心当たりがあり、その状態が解消されているなら、エラー解除を試す価値があります。
ただし、いくつか前提があります。

製造年の条件
エラー解除の実施が案内されているのは2017年以降に製造された機種です。
製造年は貯湯ユニット正面の形名表示で確認できます。
それ以前の機種では、自己判断で操作せず販売店に相談してください。

操作方法は機種によって異なる
解除の操作手順は台所リモコンの種類によって変わります。
取扱説明書または据付工事説明書に記載された手順を確認するか、販売店に確認してください。

解除前にコードを控える
解除すると表示が消えるため、後から業者に症状を伝えられなくなります。
コード・表示された日時・そのときの気温や使用状況をメモしてから操作してください。

エラー解除は「異常を直す操作」ではなく「表示を消す操作」です。
原因が残っていれば、しばらくして同じコードが再表示されます。
2回目以降の再表示は、点検が必要なサインと受け止めてください。

自分で確認できる範囲と、業者に任せる範囲

線引きの目安を整理します。

状況対応
冬季で、日中に気温が上がる見込みがある解凍を待ってエラー解除を試す
据付から1週間以内に初めて出た据付工事を行った販売店に連絡する
配管の露出・つぶれ・水漏れが見える使用を控え、点検を依頼する
エラー解除後、数日以内に再表示した点検を依頼する
残湯がなくお湯が使えない状態が続く点検を依頼する
異音・異臭・大量の水漏れがある漏電遮断器を切り、すぐに連絡する

点検を依頼する前には、給水配管専用止水栓を閉じておくよう案内されています。
水漏れが疑われる状況では、被害の拡大を防ぐうえでも有効な手順です。

なお、ヒートポンプ配管の循環不良は、U19のように別のコードで表示されることもあります。
表示が変わっても、確認する場所は同じ配管まわりです。

📎 出典:三菱電機 よくあるご質問FAQ|リモコンに「U19」が表示されています

繰り返し表示される場合の考え方

一度解除しても何度も同じコードが出る場合、配管のつまりや部品の劣化が進行している可能性があります。
ここで判断材料になるのが設置からの年数です。

設置から10年前後が経過していると、修理してもほかの部位が続けて不具合を起こすことがあり、補修用部品の入手が難しくなるケースもあります。
点検の結果として提示された修理内容と金額を見て、修理で延命するか交換に踏み切るかを比較検討することになります。
判断の考え方についてはエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングで詳しく整理しています。

また、わき上げ不良が続いている間は、タンクの残湯が減って給湯温度や勢いが不安定になりがちです。
似た症状でも機器の特性によるものがあるため、エコキュートの水圧が弱い原因と対処法とは?|シャワーを強くする5つの方法もあわせて確認すると、切り分けの助けになります。

よくある質問

Q1.C03と103は違うエラーですか。
どちらも高圧異常を示すもので、公式FAQでも同じグループとして案内されています。
表示形式の違いは、機種やリモコンの世代による表記の差と考えて問題ありません。
確認すべき内容や対処の流れも共通です。
番号の違いを気にするより、「わき上げができていない状態が起きている」という点をふまえて、いつから出ているのかを確認するほうが解決に近づきます。

Q2.エラーが出ていてもお湯は使えますか。
タンクに残湯があれば、その分は使えることが多いです。
ただし、わき上げができていない状態なので、使った分は補充されません。
残湯量表示を見ながら、入浴や食器洗いなど必要な用途に優先的に回すのが現実的です。
残湯がなくなるとお湯が使えなくなるため、その日のうちに販売店へ連絡する段取りをつけておくと安心です。

Q3.エラー解除はどの機種でもできますか。
解除操作の実施が案内されているのは2017年以降に製造された機種です。
製造年は貯湯ユニット正面の形名表示から確認できます。
それ以前の機種では、販売店に相談したうえで対応を判断してください。
また、解除できる機種であっても操作手順はリモコンの種類によって異なるため、取扱説明書の記載を確認してから行ってください。

Q4.冬に毎年出ます。故障でしょうか。
毎年同じ時期に出て、気温が上がると解消するのであれば、部品の故障ではなく凍結が原因の可能性があります。
ただし、繰り返すということは設置環境として凍結しやすい状態にあるということでもあります。
保温材の状態や配管の取り回しを見直すことで改善する場合があるため、販売店に凍結対策を相談してみてください。
毎冬お湯が使えない日が出るのは、生活面でも負担が大きい状態です。

Q5.エラーが出たあと、勝手に消えました。放置していいですか。
一時的な要因で表示され、条件が解消して消えることはあります。
ただし、消えたこと自体が正常に戻った証明にはなりません。
数日から数週間の間に同じコードが再表示するようなら、内部で異常が進行している可能性があります。
消えた日と再発した日を記録しておくと、点検時に原因の絞り込みがしやすくなります。

まとめ

C03・C20・C21・C30、そして103・120・121・201は、いずれもヒートポンプ配管内の水が正しく循環できず、わき上げができていない状態を示すグループです。
番号ごとに別々の対処があるわけではなく、確認する順番は共通しています。

  • 「いつから出ているか」で据付直後・冬季・経年の3方向に切り分ける
  • 配管の露出・つぶれ・水漏れを目視で確認する
  • 凍結が疑われるなら解凍を待つ。熱湯はかけない
  • エラー解除は2017年以降製造の機種が対象。解除前にコードを控える
  • 再表示するなら、給水配管専用止水栓を閉じて点検を依頼する

エラー表示は、機器が異常を検知して自らを守った結果でもあります。
落ち着いて状況を整理すれば、今すぐ動くべきか、朝まで待てるかの判断はつきます。
再表示が続くようであれば、無理に操作を繰り返さず、点検を依頼してください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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