給湯器のリモコンに「24」「59」「20」「d」「H」といった表示が出て、意味がまったく想像できず困っていませんか。
この5つは、いずれも機器の制御を担うプリント基板や、その情報のやり取りに関わる表示です。
基板は給湯器の頭脳にあたる部分で、ここが不調になると症状が一定せず、原因の見当がつけにくくなります。
また、表示が漠然としているぶん不安が大きくなりやすく、訪問業者の勧誘につけ込まれやすい場面でもあります。
この記事では、5つの表示が示す内容から、屋外設置ならではの要因、そして相談先の選び方までを解説します。
24・59・20・d・Hが示す内容
メーカーが公開しているエラーサイン一覧では、次のように記載されています。
| 表示 | 機種区分 | 内容 |
|---|---|---|
| 24 | アビーナGシリーズ | データ転送異常、またはプリント基板の温度異常 |
| 59 | アビーナGシリーズ | 基板の異常を検知 |
| 20 | その他の給湯機 | データ転送異常、またはダンパーモータの異常 |
| d | その他の給湯機 | プリント基板の温度異常を検知 |
| H | その他の給湯機 | プリント基板異常停止が作動 |
注目したいのは、24と20に2つの原因が「または」で併記されている点です。
これは、同じ番号で複数の可能性が示されているということであり、表示だけでは原因を1つに絞り込めないことを意味します。
処置方法については、5つとも「点検または修理が必要です」と記載されています。
他のコードもあわせて調べたい場合は、コロナ石油給湯器のエラーコード一覧|自分で確認できる表示の見分け方にコード別の一覧をまとめています。
プリント基板は給湯器の頭脳
給湯器の中では、たくさんのセンサーが常に情報を送り続けています。
灯油の温度、空気の温度、お湯の流量、炎の有無、水位。
基板はこれらをまとめて受け取り、弁を開ける、ポンプを回す、点火する、火力を上げるといった指示を出しています。
つまり基板の不調は、個別の部品の故障とは性質が違います。
判断する側そのものが信用できない状態になるため、症状が一定しません。
- ある日は正常に使えて、翌日は動かない
- 別々のエラー番号が入れ替わり立ち替わり出る
- 表示は出るが、指摘された部品を交換しても再発する
こうした出方をしている場合、基板側を疑う材料になります。
点検を依頼するときに「症状がばらつく」と伝えることには、それだけで意味があります。
「データ転送異常」とは何か
機器の内部では、基板とセンサー、あるいは基板同士のあいだで絶えず情報が行き来しています。
データ転送異常は、このやり取りが正常に成立しなかったことを示しています。
ここで混同しやすいのが、リモコンとの通信異常です。
リモコンに関する異常はEから始まる別の表示で記載されており、こちらは台所や浴室のリモコンと本体のあいだの話です。
24や20のデータ転送異常は、それとは別の内部的なやり取りを指していると考えられます。
24・dの「プリント基板の温度異常」
基板は電子部品の集まりであり、動作中はわずかに発熱します。
設計上は問題のない範囲ですが、放熱がうまくいかない状況では温度が想定を超えることがあります。
考えられる状況としては、次のようなものが挙げられます。
- 機器の周囲が塞がれていて熱がこもっている
- 内部にホコリや虫の巣がたまり、放熱を妨げている
- 直射日光が長時間当たる設置環境
- 基板そのものや放熱部品の経年劣化
夏場の日中に出やすい、といった季節の偏りがある場合は、設置環境が関係している可能性があります。
いつ、どんな天候のときに出るかを控えておくと、点検時の手がかりになります。
59・Hの「基板の異常」「異常停止」
59は基板の異常、Hはプリント基板異常停止が作動した状態を示しています。
どちらも個別の部品を特定した表示ではなく、制御の中枢そのものに問題があると判断されたことを意味します。
異常停止は、安全のために運転を止める仕組みが働いた結果です。
機器が自分で危険を避けた、と受け止めてください。
この状態で運転スイッチを入れ直して使い続けるのは避けてください。
制御が不安定なまま燃焼させることになり、他の安全機能が正しく働く保証もなくなります。
20のもう一つの意味「ダンパーモータの異常」
その他の給湯機の20には、データ転送異常のほかにダンパーモータの異常という可能性も併記されています。
ダンパーは、給排気の経路を開閉する部品です。
必要なときに開き、不要なときに閉じることで、燃焼と排気の流れを整えています。
モータで動かす仕組みのため、動作不良が起きれば排気の状態にも影響します。
基板の話とは系統が違いますが、同じ番号で表示される以上、どちらの可能性もあるという前提で点検を受けることになります。
燃焼や排気で気になることがある場合は、コロナ石油給湯器のエラー4とは?着火不良と灯油切れの見分け方もあわせて確認してみてください。
屋外設置ならではの要因
石油給湯器の多くは屋外に設置されます。
電子部品にとっては、決して優しい環境ではありません。
| 要因 | どう影響するか |
|---|---|
| 雨水の浸入 | 端子や基板の腐食につながる |
| 結露 | 内部に水分が残り、接点に影響する |
| 虫やホコリの侵入 | 放熱を妨げる、短絡の原因になる |
| 直射日光 | 内部温度の上昇 |
| 経年による劣化 | はんだ付けや部品の疲労 |
公的機関も、屋外設置の給湯器について、錆びて雨水が浸入しやすく、重要部品が錆びて故障し、異常燃焼を起こす危険があるとして、長期間使用した機器の点検を勧めています。
基板まわりの不具合は、使用年数が進んだ機器で起きやすい種類のものだと考えてよいでしょう。
不安につけ込む点検商法に注意
基板の異常は、原因が見えにくく、費用の見当もつけにくい表示です。
だからこそ、注意しておきたいことがあります。
電話や訪問で突然給湯器の点検を持ちかけ、不安をあおって交換を迫ったり、故障していると偽って修理代金を要求したりする事例が報告されています。
表示が出ている状態で「すぐ交換しないと危険だ」と急かされると、判断が鈍りやすくなります。
相談先は、購入した販売店か、メーカーのサービス窓口にしてください。
向こうから来た業者にその場で契約せず、まずは正規の窓口に症状を伝えて見立てを聞く。
この順番を守るだけで、不要な出費の多くは避けられます。
確認してよい範囲
基板は本体内部にあり、利用者が触れられる場所ではありません。
見てよいところ
- 電源プラグが確実に差し込まれているか
- ブレーカーが落ちていないか
- 停電や落雷のあとではないか
- 機器の周囲に熱がこもるような物が置かれていないか
- 表示されている番号や記号を正確に読み取る
停電や瞬時の電圧変動のあとに表示が出た場合は、電源を入れ直すことで復帰することもあります。
入れ直すのは1〜2回までにとどめてください。
避けるべきこと
- 本体のカバーを外して基板を確認する
- コネクタを抜き差しする、接点復活剤を使う
- 表示が消えないまま運転を繰り返す
- 訪問業者にその場で作業を依頼する
点検を依頼するときの判断基準
| 状況 | 考えられること | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 表示が出たまま消えない | 基板または制御系の不具合 | 販売店・サービス窓口へ点検を依頼 |
| 日によって使えたり使えなかったりする | 制御が不安定な状態 | 経過を記録して点検を依頼 |
| 別々の番号が入れ替わり出る | 基板側の可能性 | 出た番号をすべて伝える |
| 停電や落雷のあとに出た | 一時的な影響の可能性 | 入れ直して改善しなければ連絡 |
| 部品を交換したのに再発した | 原因が別にある可能性 | 交換履歴も伝えて相談 |
連絡するときは、表示された番号を出たものすべて、機種の型式、いつから出ているか、天候や時間帯に偏りがあるか、過去の修理履歴を伝えてください。
基板まわりは症状がばらつくぶん、経過の情報が原因の絞り込みに直結します。
使用年数が長い機器では、部品の在庫状況によって修理が難しくなることもあります。
点検時期を知らせる表示が出ている場合の考え方はコロナ石油給湯器のエラー88とは?点検時期のお知らせと正しい対応で整理しています。
基板まわりの負担を減らすために
機器の周囲に熱をこもらせない
荷物や物置、外構で機器を囲ってしまうと、放熱の妨げになります。
点検スペースも兼ねて、本体の前面と側面は空けておいてください。
雨や雪の当たり方を見直す
設置場所によっては、風向きによって雨が直接当たり続けることがあります。
機器の劣化が早いと感じる場合は、点検の機会に設置環境について相談してみてください。
症状が出た日を記録しておく
基板まわりの不具合は、初期のうちは散発的に表れることがあります。
「いつ、どんな表示が出たか」をメモしておくだけで、点検時の精度が上がります。
年数が進んだら点検の機会をつくる
不具合が出ていなくても、使用年数が進んだ機器は点検を受けておくと安心です。
訪問業者からの勧誘ではなく、自分から正規の窓口に依頼するのが基本です。
よくある質問
Q1.24や20に原因が2つ書かれているのはなぜですか?
同じ番号で複数の可能性が示されているためです。
アビーナGシリーズの24はデータ転送異常またはプリント基板の温度異常、それ以外の給湯機の20はデータ転送異常またはダンパーモータの異常と記載されています。
つまり表示だけでは原因を1つに絞り込めません。
点検を依頼して、どちらに該当するかを見てもらう必要があります。
Q2.電源を入れ直せば直りますか?
停電や落雷のあとであれば、電源を入れ直すことで復帰する場合があります。
ただし、入れ直すのは1〜2回までにとどめてください。
基板の異常停止が働いている状態で運転を繰り返すと、制御が不安定なまま燃焼させることになります。
表示が再び出るようであれば、販売店またはメーカーのサービス窓口へ連絡してください。
Q3.日によって使えたり使えなかったりします。故障でしょうか?
基板まわりの不具合では、症状が一定しないことがあります。
判断を担う部分そのものが不安定になるため、正常に動く日と動かない日が混在したり、別々の番号が入れ替わり出たりすることがあります。
このような出方をしている場合は、その経過自体が重要な情報になります。
出た番号と日付を控えたうえで、点検を依頼してください。
Q4.訪問してきた業者に点検を頼んでも大丈夫ですか?
その場で契約するのは避けてください。
電話や訪問で突然点検を持ちかけ、不安をあおって交換を迫ったり、故障していると偽って修理代金を要求したりする事例が報告されています。
相談先は、購入した販売店かメーカーのサービス窓口にしてください。
表示が出ていても、まずは正規の窓口に症状を伝えて見立てを聞くのが確実です。
Q5.dやHという表示は基板の故障ですか?
dはプリント基板の温度異常、Hはプリント基板異常停止が作動した状態として記載されています。
いずれも制御の中枢に関わる表示で、処置方法は点検・修理とされています。
dについては、機器の周囲が塞がれて熱がこもっている、直射日光が長時間当たるといった設置環境が関係している可能性もあります。
表示が出た時間帯や天候に偏りがある場合は、その点も伝えてください。
まとめ
コロナの石油給湯器に表示されるエラー24・59・20・d・Hは、制御を担うプリント基板やデータ転送に関わる表示です。
個別の部品ではなく判断する側の不調にあたるため、症状がばらつきやすく、原因の特定には点検が欠かせません。
対応の順序を整理しておきます。
- 電源プラグとブレーカーを確認し、入れ直すのは1〜2回まで
- 機器の周囲に熱がこもる物がないかを見る
- 出た番号と日付、天候の偏りを記録しておく
- 販売店またはメーカーのサービス窓口へ、経過をまとめて相談する
- 訪問してきた業者にその場で作業を頼まない
見えない部分の不具合ほど、不安をあおられやすくなります。
番号と経過を自分の言葉で説明できるようにしておけば、落ち着いて判断できます。

