給湯器のリモコンに「25」「26」「54」「H4」といった表示が出て、故障かどうか判断がつかず困っていませんか。
この4つは、いずれも中和器という部品に関わる表示です。
なかでも54とH4については、先に知っておくと気持ちが楽になることがあります。
中和器はもともと使っていれば減っていく消耗部品で、いずれ交換することが前提になっている部分です。
つまり寿命の表示は、壊れたという知らせではなく、交換の時期が来たという案内にあたります。
この記事では、中和器の役割から4つの表示の違い、費用の考え方、点検を依頼するときに伝えるべきことまでを解説します。
25・26・54・H4が示す内容
メーカーが公開しているエラーサイン一覧では、次のように記載されています。
| 表示 | 機種区分 | 内容 |
|---|---|---|
| 25 | 両区分に記載 | 中和器の水封異常を検知 |
| 26 | 両区分に記載 | 中和器の電極異常を検知 |
| 54 | アビーナGシリーズ | 中和器の寿命を検知 |
| H4 | その他の給湯機 | 中和器の寿命を検知 |
25と26は、アビーナGシリーズにもそれ以外の給湯機にも同じ番号で記載されています。
寿命については、アビーナGシリーズが54、それ以外の給湯機がH4という違いだけで、意味は同じです。
処置方法については、4つとも「点検または修理が必要です」と記載されています。
他のコードもあわせて調べたい場合は、コロナ石油給湯器のエラーコード一覧|自分で確認できる表示の見分け方にコード別の一覧をまとめています。
中和器は「壊れる前に交換する部品」
潜熱回収型の給湯器は、従来なら排気と一緒に捨てていた熱を二次熱交換器で回収して効率を上げています。
その過程で、排気に含まれる水分が冷やされて結露し、酸性の水が発生します。
中和器は、この結露水を中和してから排水するための部品です。
ここで押さえておきたいのが、中和は化学的な反応だという点です。
酸性の水を中和するために、中和器の中身は使われるたびに少しずつ消費されていきます。
故障するかどうかとは関係なく、使った分だけ確実に減っていくという性質を持っています。
だからこそ、メーカーのエラー一覧には最初から「寿命」という項目が用意されています。
突然の不具合を知らせるためのものではなく、あらかじめ想定された交換時期を伝えるための表示だと考えてください。
故障を知らせる表示との違い
| 表示の性質 | 意味するところ | 受け止め方 |
|---|---|---|
| 54・H4(寿命) | 想定された使用量に達した | 部品交換の準備を始める |
| 25・26(水封・電極) | 状態が正常な範囲から外れた | 原因を点検してもらう |
| 88(点検時期お知らせ) | 使用年数の節目を知らせる | 機器全体の点検を検討する |
54とH4は、機器が壊れたわけではありません。
とはいえ表示が出たまま使い続けられるわけでもないため、早めに販売店やサービス窓口へ相談する流れになります。
25の「水封異常」とは
水封とは、水をためることで空気やにおいの通り道をふさぐ仕組みを指します。
排水口のトラップと同じ考え方で、中和器にも排気やにおいが逆流しないようにする役割があります。
この水が想定どおりに保たれていない状態が、水封異常です。
水が抜けてしまっている、あるいは逆にたまりすぎているといった状態が考えられます。
ドレン水の量については、メーカーの案内で運転中に最大で1分あたり約50cc程度と説明されています。
また、ドレン配管にはバルブなど流れを止めるものを取り付けないよう明記されています。
長期間まったく使わない時期があると、水封の水が蒸発してしまうことも考えられます。
別荘や、冬季だけ使う住宅などでは、この点が頭の片隅にあると原因の見当がつけやすくなります。
なお、中和器の水位に関する表示には別の番号もあります。
そちらはドレン配管の詰まりを先に確認するよう案内されており、確認の入り口が異なります。
表示されている番号を正確に読み取ってから対応してください。
26の「電極異常」とは
中和器の状態を把握するために、内部には電気的に検知するための電極が設けられています。
水の有無や量を、電気の通り方から判断する仕組みだと考えられます。
26は、この電極からの信号が正常でないことを示しています。
電極そのものの劣化、付着した汚れ、配線の接触不良などが背景として考えられますが、実際にどこが原因かを特定できるのは点検の場だけです。
利用者の側から見ると、25と26はどちらも「中和器の状態が正しく把握できていない」という点で共通しています。
自分で確認できる範囲は、屋外のドレン配管まわりまでにとどまります。
表示を放置するとどうなるか
中和器に関わる表示は、火災や中毒に直結する種類のものではありません。
ただし、放置しても問題がないというわけでもありません。
中和が十分に行われないまま排水が続けば、酸性の水がそのまま排水経路へ流れることになります。
配管の材質によっては、腐食につながるおそれがあります。
また、機器の側も異常を検知した状態では運転を制限します。
お湯が使えているうちに動いておくほうが、結果として生活への影響は小さく済みます。
分解して中身を確認することは避けてください。
中和器は内部に中和剤が充填された部品で、無理に開ければ破損や水漏れにつながります。
交換費用の考え方
中和器の交換にかかる費用は、機種や設置条件によって変わります。
金額を先に決めつけるより、見積もりに含まれる項目を理解しておくほうが判断しやすくなります。
一般的に、見積もりは次のような要素で構成されます。
- 中和器そのものの部品代
- 交換にかかる作業費
- 出張費
- 排水部材の追加や配管の手直しが必要な場合の費用
実際の金額は、販売店やメーカーのサービス窓口に型式を伝えて確認してください。
機種・地域・施工条件によって変わるため、複数の要素を含んだ見積もりを取ったうえで比較するのが確実です。
本体交換と並べて考えるタイミング
使用年数が10年前後に差しかかっている場合は、中和器の交換だけで判断しないほうがよいでしょう。
他の部品も同時期に寿命を迎える可能性があり、部品の在庫状況によっては将来の修理が難しくなることもあります。
依頼するときに「中和器の交換だけの見積もり」と「本体交換を含む見積もり」を分けて出してもらうと、比較の材料がそろいます。
点検時期を知らせる表示が出ている場合の考え方はコロナ石油給湯器のエラー88とは?点検時期のお知らせと正しい対応で整理しています。
確認してよい範囲
中和器は本体内部の部品なので、利用者が点検できる場所ではありません。
確認は屋外側にとどめてください。
見てよいところ
- ドレンホースの出口が水や土、落ち葉で塞がれていないか
- ホースが折れたり、物の下敷きになったりしていないか
- ドレン配管の途中にバルブなどが後から取り付けられていないか
- 本体の下や周囲が濡れていないか
- 表示されている番号を正確に読み取る
避けるべきこと
- 本体のカバーを外して中和器に触れる
- ホースの内部に棒状のものを差し込む
- ドレン配管を短く切る、経路を変える
- 表示が消えないまま運転を繰り返す
ドレン排水が詰まると内部に水があふれるという仕組みは、他の住宅設備でも共通しています。
似た例としてエアコンから水が垂れる原因とは?今すぐ確認すべきポイントと正しい対処判断も参考になります。
点検を依頼するときに伝えること
| 伝える内容 | なぜ役立つか |
|---|---|
| 表示されている番号(25・26・54・H4) | 部品交換か原因調査かの見当がつく |
| 機種の型式 | 中和器の部品を特定できる |
| 使用開始からの年数 | 本体交換を含めた提案がしやすい |
| ドレン配管まわりを確認したか | 屋外側の要因を除外できる |
| お湯が使えているかどうか | 対応の優先度が判断できる |
特に54やH4であれば、最初から「中和器の交換」という話で進められる可能性が高くなります。
番号を伝えるだけで、部品の手配から始めてもらえることもあります。
中和器を長持ちさせるためにできること
中和器の消費そのものを止めることはできませんが、周辺の状態を整えておくことで余計な負担は減らせます。
ドレン配管の出口を年に数回見る
落葉期の前後と、雪が解けたあとに確認しておくと、詰まりの多くは防げます。
出口が地面すれすれの場合は、周囲を少し掘り下げておくと埋まりにくくなります。
排水経路に手を加えない
ドレン配管の途中に何かを取り付けたり、ホースを延長したりする改造は避けてください。
流れを止める部品が入ると、それだけで異常の原因になります。
長期間使わない前後は状態を確認する
しばらく使わない期間があった場合、再開時に表示が出ることがあります。
使い始めの数日は、機器の下が濡れていないかを見ておくと安心です。
表示が出たら早めに動く
寿命の表示は、猶予があるうちに知らせてくれるものです。
お湯が使えているうちに相談しておけば、部品の手配や日程の調整に余裕を持たせられます。
よくある質問
Q1.54やH4が出ましたが、故障したのでしょうか?
故障とは性質が異なります。
中和器は、酸性の結露水を中和するために中身が使われていく消耗部品で、いずれ交換することが前提になっています。
54とH4は、その交換時期に達したことを知らせる表示です。
ただし表示が出たまま使い続けられるわけではないため、販売店またはメーカーのサービス窓口へ早めに相談してください。
Q2.54とH4は違うエラーですか?
意味は同じで、機種の区分によって表示が分かれているだけです。
アビーナGシリーズでは54、それ以外の給湯機ではH4として、どちらも中和器の寿命を検知したものと記載されています。
処置方法もいずれも点検・修理とされているため、対応の考え方は共通と考えて差し支えありません。
お使いの機種は、取扱説明書の表紙や本体の銘板に書かれた型式から確認できます。
Q3.中和器の交換費用はどのくらいかかりますか?
機種や設置条件によって変わるため、一律の金額をお伝えすることはできません。
見積もりには、部品代、作業費、出張費のほか、排水部材の追加や配管の手直しが必要な場合はその費用も含まれます。
型式と使用年数を伝えたうえで、販売店またはメーカーのサービス窓口に確認してください。
使用開始から10年前後の機器であれば、本体交換を含む見積もりも分けて出してもらうと比較しやすくなります。
Q4.水封異常とはどういう状態ですか?
水をためることで空気やにおいの逆流を防ぐ仕組みが、正常に保たれていない状態です。
排水口のトラップと同じ考え方で、中和器にも同様の役割があります。
水が抜けている、あるいはたまりすぎているといった状態が考えられます。
長期間まったく使わない時期があった場合は、水が蒸発していた可能性もあるため、いつから使っていなかったかを点検時に伝えてください。
Q5.自分で中和器を交換することはできますか?
できません。
中和器は本体内部にある部品で、交換には機器の分解を伴います。
内部には中和剤が充填されており、無理に触れば破損や水漏れにつながります。
排水経路や燃焼部に関わる作業でもあるため、必ず販売店またはメーカーのサービス窓口へ依頼してください。
まとめ
コロナの石油給湯器に表示されるエラー25・26・54・H4は、いずれも中和器に関わる表示です。
25は水封異常、26は電極異常、54とH4は寿命の検知を示しています。
このうち寿命の表示は故障ではなく、あらかじめ想定された交換時期の案内だと考えてください。
対応の順序を整理しておきます。
- 表示されている番号を正確に読み取る
- 屋外のドレン配管に詰まりや改造がないかを確認する
- 本体の下が濡れていないかを見る
- 型式と使用年数を伝えて、見積もりを依頼する
- 10年前後であれば、本体交換を含む見積もりも分けて確認する
中和器の寿命表示は、機器が計画どおりに働いてきた証でもあります。
慌てず、猶予があるうちに相談して段取りを整えておきましょう。

