雷が鳴ったあとや、一瞬照明がちらついたあとに、リモコンへ「EE」「Ee」「E15」と表示されて暖房が止まってしまった。
そんな状況で、故障を疑って何度もスイッチを押してしまう方は少なくありません。
これらの表示は、コロナのヒートポンプ式冷・暖房システムが停電を検知して安全に停止したことを知らせるサインです。
このシリーズのエラー表示は大半が点検・修理を前提としていますが、停電検知のグループだけは使用者の操作で復帰する可能性が案内されています。
この記事では、3つの表示が何を指しているのか、再運転をどう行うのか、そして再び同じ表示が出たときにどこで線を引くべきかを整理します。
EE・Ee・E15が示しているもの
メーカーが公表しているエラーサインの内容は次のとおりです。
| コード | 内容 | 対象製品 | 案内されている処置 |
|---|---|---|---|
| EE・Ee | 室外ユニット停電 | エコ暖温風 | 運転スイッチを押して再運転 |
| EE・Ee | 室内ユニット停電 | エコ暖温風 | 運転スイッチを押して再運転 |
| E15 | 室内ユニット停電 | エコ暖温風 | 運転スイッチを押して再運転 |
いずれも「機器が壊れた」という表示ではなく、電源の供給が途切れたことを制御側が記録した状態を示しています。
ヒートポンプ式の冷暖房システムは、室外ユニットと室内ユニットがそれぞれ電源を持ち、互いに通信しながら動いています。
そのため、どちら側で電源が途切れたかによって表示が分かれる設計になっています。
💡 ポイント:EEとEeは大文字・小文字で室外側・室内側を区別しています。リモコンの表示を控えるときは、大文字か小文字かまで正確にメモしておいてください。
先に確認:E15は機種によって意味が変わる
ここが最も間違えやすい部分です。
E15が停電検知を意味するのは、エコ暖温風の場合に限られます。
| 表示される製品ライン | E15の意味 | 案内されている処置 |
|---|---|---|
| エコ暖温風 | 室内ユニット停電 | 運転スイッチを押して再運転 |
| エコ暖システム/エコ暖クール/エコ暖クールエアコン/ジオシスハイブリッド | メインリモコン通信異常 | 点検または修理 |
後者のメインリモコン通信異常は、再運転で復帰する表示として案内されていません。
機種を確かめずに「E15は停電だから入れ直せば直る」と判断すると、通信異常を抱えたまま運転を繰り返すことになります。
本体や室外ユニットの銘板、保証書、取扱説明書の表紙で製品名を確認してから、次の操作に進んでください。
停電検知が出る主な場面
実際に多く見られるのは、次のような状況です。
- 落雷や強風による一時的な停電のあと
- 一瞬だけ電圧が下がる、いわゆる瞬時電圧低下が起きたあと
- 分電盤のブレーカーが落ちた、または誰かが操作したあと
- 電気工事や電力設備の作業で、一時的に送電が止まったあと
- 家電の使いすぎで回路のブレーカーが落ちたあと
照明がちらついた程度でも、機器側は電源断として検知することがあります。
特に瞬時電圧低下は、体感では停電と気づかないまま機器だけが停止するため、「何もしていないのに止まっていた」という状況になりがちです。
回路のブレーカーが落ちて停電していたケースでは、同じ回路につないでいる機器の構成も見直す価値があります。
分電盤と消費電力の関係についてはコンセントは何ワットまで使える?ブレーカーが落ちる前に知っておくべき基準と注意点で整理しています。
再運転の手順
案内されている対処は、リモコンの運転スイッチを押して再運転することです。
実際には、次の順序で進めると状況を切り分けやすくなります。
- 表示されているコードを、大文字・小文字まで正確に書き留める
- 家全体の電気が復旧しているか確認する(照明やほかの家電が使えるか)
- 分電盤を見て、ブレーカーが落ちていないか確認する
- 運転スイッチを押して再運転する
- 表示が消え、通常どおり運転を始めるかを見る
- 暖房の場合は、室温が上がり始めるまで様子を見る
停電が復旧していない段階で操作しても復帰しません。
まずは家全体の電気が戻っているかを確認してから、機器側の操作に進んでください。
⚠️ 分電盤を操作するときは、必ず乾いた手で行ってください。ブレーカーを入れてもすぐに落ちる場合は、回路側に異常がある可能性があります。繰り返し入れ直さず、電気工事店や販売店に相談してください。
再運転してよいケース、やめるべきケース
再運転は一度試すものであって、繰り返す操作ではありません。
判断の目安を整理します。
| 状況 | 判断の目安 |
|---|---|
| 再運転で表示が消え、通常どおり動いた | そのまま使用して差し支えない場合が多い |
| 停電があったことがはっきりしている | 一度の再運転で様子を見る |
| 再運転しても同じ表示がすぐ出る | 使用を続けず、点検を依頼する |
| 数日のうちに何度も同じ表示が出る | 電源系統や基板の異常を疑い、点検を依頼する |
| 停電していないのに表示が出た | 電源まわりの異常を疑い、点検を依頼する |
| 焦げたにおい、異音、発熱がある | ただちに運転を止めて連絡する |
特に注意したいのが、停電していないのに停電検知が出るケースです。
このときは機器が電源断と判断する状態が内部で起きていることになり、電源基板や配線の異常が隠れている可能性があります。
表示が消えたからといって放置せず、点検を依頼してください。
繰り返し出るときに考えられること
再運転しても短期間で再発する場合、次のような要因が考えられます。
| 要因 | 見分け方の手がかり |
|---|---|
| 電力供給側の不安定さ | 近隣でも同時期に停電や電圧低下が起きている |
| 分電盤・回路側の問題 | ほかの家電も同時に止まる、ブレーカーがよく落ちる |
| 機器内部の電源基板の劣化 | 停電していないのに表示が出る、他のエラーも混在する |
| 室内外ユニット間の配線不良 | EEとEeが交互に出る、通信系のエラーも出る |
いずれも、使用者側で原因を特定できる範囲を超えています。
表示されたコードと、いつ・何回出たかをメモして販売店またはサービスセンターに伝えると、診断が早く進みます。
停電から復帰したあとに見ておきたいこと
再運転で復帰しても、しばらくは次の点を気にかけておくと安心です。
暖房の立ち上がりに時間がかかる
ヒートポンプ式の温水暖房は、温水をつくって放熱器に循環させる仕組みです。
停止していた時間が長いほど配管内の温水が冷えているため、部屋が暖まるまでに通常より時間がかかります。
すぐに暖かくならないからといって、続けてスイッチを入れ直す必要はありません。
設定内容が初期値に戻っていないか
停電の時間や機種によっては、時刻やタイマー設定が消えていることがあります。
タイマー暖房を使っている家庭では、再設定されているか確認しておきましょう。
ほかのエラー表示が続けて出ないか
停電をきっかけに、それまで表面化していなかった不具合が現れることがあります。
別のコードが表示された場合は、そちらの内容に沿って判断してください。
室外ユニットが動いていないように見える場合、そもそも停止すべき条件で止まっていることもあります。
判断の入り口は室外機が動かない原因と対処法|故障かどうかを自分で判断する完全ガイドにまとめています。
修理が必要になった場合の考え方
停電検知が繰り返し出る背景に電源基板の劣化がある場合、部品交換が必要になります。
基板は圧縮機ほど高額な部位ではないものの、機種によっては供給が終了していることもあります。
判断の目安としては、次のような整理になります。
| 観点 | 修理を軸に考えやすい | 更新も検討したい |
|---|---|---|
| 使用年数 | 設置から10年未満 | 15年前後を超えている |
| 部品供給 | 現行ラインに近い機種 | 販売終了から年数が経っている |
| 他のエラー | 停電検知だけが出ている | 複数のコードが混在している |
費用は機種・設置状況・地域で変わるため、型式と表示されたコードを伝えて見積もりを取るのが確実です。
同じコロナ製でも機器ごとに表示体系が異なるため、給湯側で迷っている場合はコロナ エコキュートのエラーコード一覧|原因・対処法・修理の判断基準まで徹底解説を参照してください。
よくある質問
Q1. EEとEeは何が違うのですか。
大文字のEEが室外ユニット側の停電検知、小文字のEeが室内ユニット側の停電検知として案内されています。
リモコンの表示は小さく、機種によっては判別しにくいこともありますが、どちら側で電源が途切れたかを示す重要な違いです。
点検を依頼する際にこの区別を伝えられると、確認すべき箇所を絞り込みやすくなります。
見分けがつかない場合は、表示された文字の形をそのまま伝えれば問題ありません。
Q2. 再運転は何回まで試してよいですか。
基本的には一度です。
案内されている処置も、再運転して改善しない場合は点検・修理が必要という内容になっています。
何度もスイッチの入り切りを繰り返すと、異常が残ったまま起動と停止を重ねることになり、制御基板や圧縮機に負担がかかる可能性があります。
一度で復帰しないときは、そこで操作をやめて連絡してください。
Q3. ブレーカーを落として入れ直せば表示は消えますか。
一時的に消えることはありますが、それは原因が解消されたことを意味しません。
停電検知そのものが電源断を示す表示なので、ブレーカーの操作はむしろ同じ状態を再現する行為になります。
案内されているのはリモコンの運転スイッチによる再運転であり、分電盤の操作ではありません。
ブレーカーを入れてもすぐ落ちる場合は、回路側の異常が疑われるため、無理に入れ直さず相談してください。
Q4. 停電したあと、暖房がなかなか効かないのは異常ですか。
温水を循環させて暖める仕組みのため、配管や放熱器が冷え切っていると立ち上がりに時間がかかります。
外気温が低い時期ほど、機器が温水をつくるまでの時間も長くなります。
エラー表示が消えていて、室温が少しずつでも上がってきているなら、まずは様子を見て問題ありません。
数時間経っても室温が変わらない、あるいは別のエラーが表示される場合は点検を依頼してください。
Q5. 落雷のあとに表示が出た場合、機器が壊れている可能性はありますか。
落雷そのものではなく、それに伴う停電を検知しただけであれば、再運転で通常どおり動きます。
一方で、雷による過大な電圧が機器側に及んだ場合は、制御基板が損傷していることもあります。
再運転しても復帰しない、復帰しても動作が不安定、ほかのエラーが続けて出るといった場合は、内部の損傷を疑う段階です。
停電の直後に複数の家電が同時に不調になっているようなら、その時点で点検を依頼したほうが確実です。
まとめ
EE・Ee・E15は、機器が停電を検知したことを知らせる表示です。
このシリーズでは数少ない、使用者の操作で復帰する可能性がある表示にあたります。
- EEは室外ユニット、Eeは室内ユニットの停電検知
- E15が停電検知になるのはエコ暖温風のみで、他ラインではメインリモコン通信異常
- 案内されている対処はリモコンの運転スイッチによる再運転で、分電盤の操作ではない
- 再運転は一度試すもので、再発するなら点検が前提
- 停電していないのに表示が出るときは、電源系統の異常を疑う
表示が消えて通常どおり動けば、そのまま使用して差し支えない場合が多い表示です。
繰り返す場合は、コードと発生状況を控えて販売店またはサービスセンターへ相談してください。

