暖房が止まったままリモコンにE21やE23といった表示が出ていて、修理になるのか買い替えになるのか見当がつかず不安になっていませんか。
コロナのヒートポンプ式冷・暖房システムで表示されるこの帯のコードは、熱をつくる心臓部にあたるコンプレッサと、それを動かす電源まわりの異常を示しています。
このシリーズのなかでも、修理規模が大きくなりやすいグループです。
一方で、同じ内容の異常がE1〜E4やE41〜E44にも割り当てられており、機種によっては同じ番号がまったく別の部位を指すという厄介さもあります。
この記事では、4つの異常が何を意味するのか、機種ごとのコードの対応、そして修理と更新をどう考えるかまでを整理します。
4つのエラーが示している部位
まず、それぞれの表示が何を指しているかを押さえます。
| 表示内容 | 何を検知しているか |
|---|---|
| IPM過電流 | コンプレッサを駆動するインバータの電力制御部に、規定を超える電流が流れたことを検知した状態 |
| 電源電圧異常 | 機器に供給されている電圧が、正常に動作できる範囲から外れたことを検知した状態 |
| コンプレッサ起動不良 | コンプレッサを起動しようとしたが、正常に回り始めなかった状態 |
| コンプレッサ脱調 | 運転中のコンプレッサが、指令どおりの回転を保てなくなった状態 |
コンプレッサは、冷媒を圧縮して熱を汲み上げるための部品です。
ヒートポンプはこの動作で外気の熱を集めているため、コンプレッサが回らなければ温水をつくることができません。
起動不良と脱調はどちらもこの部品まわりの症状で、「回り始められない」のか「回り続けられない」のかという違いになります。
💡 ポイント:4つとも、使用者が部品に触れて解決できる範囲ではありません。表示を控えて点検を依頼するのが前提になります。
機種ごとのコード対応表
同じ異常が、製品ラインによって別の番号で表示されます。
| 異常の内容 | エコ暖フロア/エコ暖温風 | エコ暖システム/クール/クールエアコン/ジオシス | エコ暖システム/ジオシス |
|---|---|---|---|
| IPM過電流 | E1・E01 | E21 | E41 |
| 電源電圧異常 | E2・E02 | E22 | E42 |
| コンプレッサ起動不良 | E3 | E23 | E43 |
| コンプレッサ脱調 | E4 | E24 | E44 |
一番右の列は、エコ暖システムとジオシスハイブリッドで室外側のもう一系統として割り当てられているものです。
つまり、これらの機種では20番台と40番台の両方に同じ内容が並びます。
注意:同じ番号が別の部位を指す場合がある
ここを読み違えると、対応の方向がまるごとずれます。
| コード | この記事の内容として扱われる機種 | まったく別の意味になる機種 |
|---|---|---|
| E1・E01 | フロア/温風(IPM過電流) | システム/クール/クールエアコン/ジオシス(循環ポンプ異常) |
| E2・E02 | フロア/温風(電源電圧異常) | クールエアコン(室内機組合せ異常) |
| E41 | システム/ジオシス(IPM過電流) | クールエアコン(室内送風モータ異常) |
| E42 | システム/ジオシス(電源電圧異常) | クールエアコン(室温センサ異常) |
| E43 | システム/ジオシス(コンプレッサ起動不良) | クールエアコン(室内熱交センサ異常) |
| E44 | システム/ジオシス(コンプレッサ脱調) | クールエアコン(シリアル通信異常) |
特にエコ暖クールエアコンをお使いの場合、40番台は室内側の部品を指します。
コンプレッサの故障を心配する必要がない一方で、番号だけを頼りに他機種向けの解説を読むと、費用感の見積もりを大きく誤ります。
本体や室外ユニットの銘板、保証書、取扱説明書の表紙で製品名を確認してから読み進めてください。
同じコロナ製でも機器ごとに表示体系はまったく別です。
給湯側の表示で迷っている場合はコロナ エコキュートのエラーコード一覧|原因・対処法・修理の判断基準まで徹底解説を確認してください。
使用者側で確認できることは限られる
公表されている処置方法は、いずれも点検または修理です。
とはいえ、連絡前に見ておくと診断の助けになる点はあります。
- 室外ユニットの周囲に、雪・落ち葉・段ボールなどの障害物がないか
- 吸い込み口や吹き出し口がふさがれていないか
- 分電盤のブレーカーが落ちていないか、頻繁に落ちていないか
- 家のほかの家電で、照明のちらつきや動作不良が起きていないか
- 運転しようとしたときに、普段と違う音や振動がないか
電源電圧異常については、機器そのものではなく供給側に原因がある場合も考えられます。
同じ時期にほかの家電でも不調が出ているなら、その情報は診断の手がかりになります。
回路と消費電力の関係についてはコンセントは何ワットまで使える?ブレーカーが落ちる前に知っておくべき基準と注意点で整理しています。
⚠️ 焦げたにおい、異音、室外ユニットの発熱といった症状を伴う場合は、運転を止めて電源を切り、すぐに連絡してください。運転を繰り返すことで被害が広がる可能性があります。
症状から見る緊急度
| 状況 | 判断の目安 |
|---|---|
| 一度だけ表示され、その後は通常どおり動いている | 発生日時を記録し、再発するようなら連絡 |
| 表示が出たまま運転できない | 点検を依頼する |
| 短期間に同じコードが繰り返し出る | 使用を控えて点検を依頼する |
| 運転のたびにブレーカーが落ちる | 運転を止めて連絡する |
| 焦げたにおい・異音・発熱がある | ただちに運転を止め、電源を切って連絡する |
室外ユニットが動いていないように見えても、正常な停止条件で止まっているだけの場合もあります。
その切り分けについては室外機が動かない原因と対処法|故障かどうかを自分で判断する完全ガイドにまとめています。
寒い日に表示されやすいのはなぜか
ヒートポンプは外気から熱を汲み上げる仕組みのため、外気温が低いほどコンプレッサにかかる負荷が大きくなります。
部品が劣化しはじめている段階では、負荷の軽い時期には問題なく動き、厳しい冷え込みの日に限って異常が表面化することがあります。
そのため、「去年までは何ともなかったのに、急に出るようになった」という経過は珍しくありません。
起動不良や脱調が冷え込みの厳しい日に集中している場合は、劣化が進んでいる可能性を念頭に置いて相談すると話が早く進みます。
また、室外ユニットの周囲が雪でふさがれていると、熱をうまく取り込めず負荷がさらに上がります。
積雪地域では、吸い込み口・吹き出し口の前に空間が確保されているかを冬の間こまめに確認しておきたいところです。
修理費が大きくなりやすい理由と、更新を考える目安
このグループのエラーが敬遠されるのは、コンプレッサが機器のなかで最も高価な部位のひとつだからです。
交換となれば部品代に加えて、冷媒の回収と充填、搬入搬出の手間が伴います。
一方、インバータ基板の不良で済む場合は、コンプレッサ本体の交換より小さい規模で収まることもあります。
判断に迷ったときは、次の観点で整理してみてください。
| 観点 | 修理を軸に考えやすい | 更新も検討したい |
|---|---|---|
| 使用年数 | 設置から10年未満 | 15年前後を超えている |
| 診断結果 | 基板・配線・電源系の不良 | コンプレッサ本体の不良 |
| 発生の頻度 | 初めて表示された | 短期間に繰り返している |
| 部品供給 | 現行ラインに近い機種 | 販売終了から年数が経っている |
| 他のエラー | このコードだけが出ている | 複数系統のエラーが混在している |
実際の費用は機種・設置状況・地域によって大きく変わります。
見積もりを依頼する際は、修理費と更新費の両方を提示してもらうと比較しやすくなります。
暖房シーズン中は依頼が混み合い、部品の手配にも時間がかかることがあるため、判断材料は早めに集めておくと安心です。
連絡前にそろえておきたい情報
- 表示されたコード(E21・E41など、数字を正確に)
- 製品の型式(本体・室外ユニットの銘板、保証書に記載)
- 設置年、または使用年数のおおよその目安
- 表示が出た日時と回数
- 運転のどの段階で止まるか(起動直後か、しばらく運転してからか)
- 異音・におい・ブレーカーの作動など、付随する症状
起動直後に止まるのか、運転を続けたあとに止まるのかは、起動不良と脱調を切り分ける手がかりになります。
記憶が新しいうちにメモしておくと、伝え漏れを防げます。
よくある質問
Q1. E21やE23が出ましたが、電源を入れ直せば直りますか。
一時的に表示が消えることはありますが、検知された条件が残っていれば運転を再開したときに再び表示されます。
公表されている処置方法も点検または修理であり、電源の入れ直しは案内されていません。
何度もスイッチの入り切りを繰り返すと、異常を抱えたまま起動と停止を重ねることになり、被害が広がる可能性があります。
一度出た時点で発生日時を記録し、再発するようなら点検を依頼してください。
Q2. コンプレッサの交換になると、どのくらいかかりますか。
機種・設置状況・地域によって幅が大きく、一律の金額を示すことはできません。
ただ、コンプレッサは機器のなかでも高価な部位であり、冷媒の回収と充填を伴うため、部品代・工賃ともに他の修理より大きくなる傾向があります。
設置から年数が経っている場合は、更新費との比較が現実的な判断材料になります。
見積もり時に修理費と更新費の両方を出してもらうと、判断しやすくなります。
Q3. 電源電圧異常は、家の電気が原因ということですか。
機器に供給されている電圧が正常な範囲から外れたことを検知した表示ですが、原因が供給側にあるとは限りません。
機器内部の電源回路の不具合で、同じように検知されることもあります。
判断材料として、同じ時期にほかの家電でも不調が出ているか、ブレーカーが頻繁に落ちていないかを確認しておいてください。
その情報を伝えることで、機器側と配線側のどちらを先に見るかの判断がしやすくなります。
Q4. 起動不良と脱調は、どちらが深刻ですか。
どちらもコンプレッサまわりの異常であり、軽重を一概に比較できるものではありません。
起動不良は回り始められない状態、脱調は運転中に回転を保てなくなる状態を指します。
どちらも原因は部品の劣化から制御側の不具合まで幅があり、実際の深刻度は点検してみないと判断できません。
症状の出方(起動直後か、運転途中か)をメモして伝えることが、診断の近道になります。
Q5. 保証期間内であれば無償で修理してもらえますか。
保証の内容は購入時期・販売店・機種によって異なり、部位ごとに期間が違う場合もあります。
まずは購入時の保証書を確認し、対象期間と対象部位を見てください。
保証書が見当たらない場合でも、設置年と型式がわかれば販売店側で確認できることがあります。
連絡時に「保証の対象になるか確認したい」と伝えておくと、必要な情報を案内してもらえます。
まとめ
E21〜E24は、コンプレッサと、それを動かす電源まわりの異常を示す表示です。
- IPM過電流・電源電圧異常・コンプレッサ起動不良・コンプレッサ脱調の4種類
- 同じ内容がE1〜E4、E41〜E44にも割り当てられている
- エコ暖クールエアコンでは40番台が室内側の部品を指すため、機種の確認が先
- 使用者側でできるのは、障害物・ブレーカー・異音などの確認と情報の記録まで
- コンプレッサ本体の不良と使用年数が重なる場合は、更新も含めて比較する
焦げたにおいや異音を伴う場合は、運転を止めて電源を切ってください。
コードと型式、発生状況を控えたうえで、販売店またはサービスセンターへ相談してください。

