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実家じまいでお金がないときの進め方|費用を抑える制度と売却の選択肢とは?

実家じまいでお金がないときの進め方や費用を抑える制度、売却の選択肢を紹介するイラスト
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

「親が住んでいた家を、そろそろ片付けなければ」
そう思いながらも、解体や片付けにかかる費用を調べて、手が止まっていませんか。

実家じまいには、解体・遺品整理・登記など、まとまったお金がかかる場面が続きます。
「そんな費用は用意できない」「でも放っておくわけにもいかない」——この板挟みで動けなくなっている方は、決して少なくありません。

先に結論をお伝えします。
お金がなくても、実家じまいを進める方法はあります
自治体の解体補助金、相続した空き家を売ったときの税の特例、古家を残したままの売却、そして最終手段としての国への引き取りや相続放棄まで、費用負担を軽くする制度や選択肢が複数用意されているからです。

この記事では、実家じまいにかかる費用の全体像を整理したうえで、「お金がない」状況でも現実的に前へ進むための方法を、公的機関の情報をもとに順を追って解説します。

目次

お金がない実家じまいでも、進め方はあります

実家じまいをしたいものの費用が足りず、見積もりを前に困っている女性のイラスト

最初に、この記事全体の要点を3つにまとめます。
細かい制度に入る前に、まずは大きな方針をつかんでください。

  • ① 費用の全体像を知る:実家じまいは「解体費」だけではありません。遺品整理・登記・譲渡時の税金など、複数の費用が重なります。まず総額の目安を把握することが出発点です。
  • ② 使える制度・補助金を確認する:自治体の解体補助金、相続空き家の3,000万円特別控除など、負担を抑える公的な仕組みがあります。知らずに進めると、使えたはずの制度を取り逃します。
  • ③ 「手放す」選択肢まで視野に入れる:現状のまま売る、国に土地を引き取ってもらう、相続放棄する——所有し続けること自体をやめる方法もあります。

ポイントは、「解体してから売る」だけが実家じまいではないという点です。
お金がない場合ほど、解体費をかけずに手放せるルートを先に検討する価値があります。

この記事で分かること
・実家じまいにかかる費用の内訳と、おおよその目安
・放置した場合に発生する固定資産税・過料などのリスク
・解体補助金や税の特例など、費用を抑える具体的な方法
・売れないときの国庫帰属・相続放棄という最終手段
・お金がない場合の現実的な進め方の手順

実家じまいにかかる費用の内訳と目安

実家じまいに必要な解体費や遺品整理、相続登記、売却費用を確認しながらお金の心配をする女性のイラスト

「実家じまい」と一口に言っても、かかる費用は一つではありません。
主な費用を分解すると、次のようになります。

スクロールできます
費用の種類おおよその目安(※幅あり)主な変動要因
家屋の解体費木造30坪でおおむね120〜180万円程度。条件により200〜300万円になることも構造・坪数・立地(狭小地・接道)・付帯物・産廃処分費
遺品整理・不用品処分1Kで3〜8万円程度、3LDKで15〜35万円程度荷物量・階数・特殊清掃の有無・買取の可否
相続登記(名義変更)登録免許税(固定資産評価額×0.4%)+司法書士報酬(依頼する場合)不動産の数・評価額・自分で行うか専門家に頼むか
売却時の費用仲介手数料、測量費、譲渡所得税など売却方法・譲渡益の有無・特例の適用可否

※解体費・遺品整理費は、地域・時期・現場条件・業者によって大きく変わります。
ここに挙げた金額は一般的な相場の目安であり、実際の金額は必ず複数の業者見積もりで確認してください。

解体費が高くなる代表的なパターンは、重機が入れない狭い土地です。
前面道路が狭かったり隣家との距離が数十センチしかなかったりすると、重機が使えず手作業(手壊し)になり、人件費がかさんで相場の1.5〜2倍近くまで上がることがあります。
また、近年は産業廃棄物の処分費そのものが高騰しており、木造でも見積もりが想定より膨らむケースが増えています。

遺品整理は、間取りよりも「荷物の量」で金額が決まると考えてください。
同じ3LDKでも、生活用品が最小限の家と、長年の荷物が積み上がった家では、見積もりに数万円〜十数万円の差が出ます。
なお、遺品整理サービスをめぐっては、後から高額な追加料金を請求されるトラブルの相談が国民生活センターにも寄せられています。
契約前に、必ず訪問見積もりと書面での内訳確認を行いましょう。

お金がないからと放置するのが最も危険な理由

実家じまいをしたいものの、お金がなく実家を片付けられず放置して悩んでいる女性のイラスト

「お金が貯まってから考えよう」と実家を放置するのは、実はもっともお金がかかる選択になりかねません。
放置には、次の3つのリスクがあるからです。

リスク① 固定資産税の軽減が外れ、最大で数倍になることがある

住宅が建っている土地には、固定資産税を軽くする「住宅用地の特例」があり、小規模住宅用地では課税標準が最大6分の1に抑えられています。

ところが、2023年(令和5年)12月に施行された改正空家法により、管理が行き届かない空き家は「特定空家等」または、その予備軍である「管理不全空家等」に位置づけられるようになりました。
自治体からの指導に従わず「勧告」を受けると、この住宅用地特例が解除されます
特例が外れると土地の固定資産税は大きく上がり、条件によっては従来のおよそ6倍程度になる場合もあります(実際の税額は評価額や負担調整により異なります)。

📎 出典:国土交通省 住宅:空き家対策 特設サイト(管理不全空家・特定空家と住宅用地特例)

リスク② 相続登記をしないと10万円以下の過料の対象になる

2024年(令和6年)4月1日から、相続登記の申請が義務化されました
相続で不動産を取得した人は、取得を知った日から3年以内に相続登記を申請しなければならず、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料(行政上のペナルティ)の対象になります。

注意したいのは、この義務が過去の相続にも遡って適用される点です。
2024年4月1日より前に発生していた相続についても、原則として2027年(令和9年)3月31日までに登記が必要とされています。
「何十年も名義が祖父母のまま」といった実家も対象になり得ます。

なお、遺産分割がまとまらないなど期限内の登記が難しい場合は、「相続人申告登記」という簡易な手続きで、いったん義務を果たしたとみなしてもらう方法もあります。
また、経済的に困窮して登記費用を負担できない事情などは「正当な理由」として考慮される場合があるとされています。
いずれにせよ、放置せず早めに法務局へ相談するのが安全です。

📎 出典:法務省・法務局 相続登記が義務化されました(令和6年4月1日制度開始)

リスク③ 老朽化が進むと、倒壊や近隣被害の責任を問われる

管理されない木造家屋は、年を追うごとに傷みます。
屋根や外壁が崩れて通行人や隣家に被害を与えれば、所有者が損害賠償責任を問われるおそれがあります
特定空家に指定され、勧告・命令にも応じない場合、最終的には行政による代執行(強制的な解体)が行われ、その解体費用が所有者に請求されることもあります。

つまり、放置は「先送り」ではなく「費用とリスクの上乗せ」です。
お金がないからこそ、傷みが浅いうちに動くほうが、結果的に負担は軽くなります。

費用を抑える5つの方法

ここからが本題です。
限られた予算でも実家じまいを進めるために、負担を軽くする具体的な方法を5つ紹介します。

① 自治体の解体補助金・助成金を使う

多くの自治体が、老朽化した空き家の解体(除却)に対する補助金・助成金制度を設けています。
たとえば東京都は、空き家の家財整理や解体にかかる費用の一部を補助する事業を実施しています。

ただし、次の点に注意してください。

  • 制度の有無・上限額・要件は自治体ごとに大きく異なる:全国一律ではありません。まずお住まい(実家所在地)の市区町村の窓口・ホームページで確認が必要です。
  • 「特定空家」認定や事前の現地調査が要件のことが多い:申請から交付決定まで時間がかかります。
  • 必ず「契約前」に申請・相談する:多くの制度は、解体業者と契約したあとでは対象外になります。着工後の申請も原則認められません。

解体を思い立ったら、業者に連絡する前に、まず自治体へ相談する
この順番を守るだけで、数十万円単位の補助を受けられる可能性があります。

📎 出典:東京都住宅政策本部 東京都空き家家財整理・解体促進事業

② 自分でできる片付けは、先に済ませておく

遺品整理・不用品処分の費用は「荷物の量」で決まります。
つまり、業者に頼む前に自分たちで運び出せるものを減らしておくほど、見積もりは下がります。

衣類や書籍、割れ物などは、段ボールにまとめて自治体のゴミ収集や資源回収に出すだけでも量を大きく減らせます。
まだ使える家電・家具・骨董品などは、買取に回せば処分費を相殺できることもあります。
買取額が大きければ、遺品整理費用が実質ゼロに近づくケースもあります。

自分たちで片付けを進める際は、丈夫な梱包資材と大容量のゴミ袋をまとめて用意しておくと作業がはかどります。

ただし、無理は禁物です。
大量の荷物や大型家具、二階からの搬出などは、けがや事故のもとになります。
手に負えない部分は業者に任せ、「自分でできる範囲だけ先に減らす」という切り分けが現実的です。

③ 複数の業者から相見積もりを取る

解体費も遺品整理費も、業者によって金額に差が出ます。
1社だけの見積もりで即決せず、最低でも2〜3社から相見積もりを取ることをおすすめします。

見積書では、次の点を必ず確認してください。

  • 「一式」ではなく、作業・処分・付帯工事などの内訳が明記されているか
  • 追加料金が発生する条件(地中埋設物、アスベスト対応など)が説明されているか
  • 解体なら建設業許可や解体工事業登録、遺品整理なら廃棄物の適正処理体制があるか

極端に安い見積もりは、不法投棄や後からの追加請求につながることがあります。
「安さ」だけでなく「内訳の明確さ」で選ぶのが、結果的に安全で割安です。

④ 「古家付き土地」「現状のまま」で売却する

お金がないなら、そもそも解体せずに売るという発想が有効です。
建物を残したまま「古家付き土地」として売り出せば、解体費をかけずに手放せます。

買い手が自分で建て替える前提で購入するケースや、不動産買取業者が現状のまま買い取るケースがあります。
特に買取業者は、傷んだ家や再建築が難しい土地でも「現状のまま」で引き取れる場合があり、片付けや解体の手間・費用を省けるのが利点です。

一方で、仲介での一般売却に比べると、買取価格は相場より低くなる傾向があります。
「手間と費用をかけずに早く手放したいのか」「多少時間がかかっても高く売りたいのか」——優先順位を決めたうえで、複数の売却方法を比較しましょう。

なお、解体すると土地の使い道が制限される「再建築不可」の物件では、建物を残したほうが売りやすい場合もあります。
解体を決める前に、まず売却の査定を取ってみる価値があります。

⑤ 相続した空き家を売るなら「3,000万円特別控除」を活用する

相続した実家を売って利益(譲渡所得)が出ると、通常は所得税・住民税がかかります。
しかし一定の要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります(被相続人の居住用財産=空き家を売ったときの特別控除)。

主な要件の概要は次のとおりです(すべてを満たす必要があります)。

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項目要件の概要
対象の家屋被相続人が相続開始の直前に一人で住んでいた家屋(老人ホーム入所等の特例あり)
建築時期1981年(昭和56年)5月31日以前に建築された旧耐震基準の家屋
建物の種類区分所有建物(分譲マンション等)でないこと
譲渡の方法耐震改修して売る、または取り壊して更地で売る(譲渡後の一定期日までの取壊し等も対象)
売却額譲渡対価が1億円以下
期限相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで、かつ特例期限の令和9年(2027年)12月31日までの譲渡

相続人が3人以上の場合、1人あたりの控除上限は2,000万円になります。
要件が細かく、適用の可否は最終的に税務署が判断します。
売却を検討する段階で、国税庁のチェックシートを確認するか、税務署・税理士に相談しておくと安心です。

📎 出典:国税庁 No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

売れない・引き取り手がないときの選択肢

売りに出している家の買い手が見つからず、困った表情で悩んでいる女性のイラスト

補助金を使っても、買取に出しても、どうしても手放せない土地・家屋もあります。
そうしたときの最終手段が、次の2つです。
どちらも「タダで一切の負担から解放される制度」ではない点に注意してください。

相続土地国庫帰属制度(いらない土地を国に引き取ってもらう)

2023年(令和5年)4月に始まった制度で、相続で取得した土地を、一定の負担金を納めて国庫(国)に引き取ってもらえる仕組みです。

ただし、実家じまいで使う際には次のハードルがあります。

  • 建物がある土地は対象外:申請できるのは更地です。つまり、実家を国に引き取ってもらうには、先に建物を解体して更地にする必要があり、結局その解体費は自分で負担することになります。
  • 審査手数料がかかる:土地一筆あたり14,000円。不承認でも返還されません。
  • 負担金が必要:国に引き取ってもらうにも、原則として10年分の管理費相当の負担金(宅地は原則20万円など、土地の種目・区域により変動)を納めます。
  • 引き取れない土地がある:担保権が設定されている、境界が不明、管理に過大な費用がかかるなど、要件を満たさない土地は承認されません。

「お金をもらって手放す」制度ではなく、「お金を払って手放す」制度だと理解しておきましょう。

📎 出典:法務省 相続土地国庫帰属制度の概要 / 法務省 相続土地国庫帰属制度の負担金

相続放棄(そもそも相続しない)

実家以外にめぼしい遺産がなく、負担のほうが大きいと判断するなら、相続放棄という選択もあります。
相続放棄をすれば、実家の所有者としての固定資産税の負担などを負わずに済みます。

手続きの基本は次のとおりです。

  • 期限:自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内。
  • 申述先:被相続人(亡くなった方)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所。
  • 費用:申述人1人につき収入印紙800円分と、連絡用の郵便切手代など(比較的少額)。

一方で、相続放棄には見落としがちな注意点があります。

  • プラスの財産も一切相続できない:預貯金や他の不動産など、価値のある遺産も含めてすべて放棄することになります。
  • 放棄後も「保存義務」が残る場合がある:2023年(令和5年)4月施行の改正民法940条により、放棄した時点でその家屋を現に占有している人は、次の相続人や相続財産清算人へ引き渡すまで、財産を傷めないよう保存する義務を負います。
  • 管理を完全に手放すには手続きが必要:相続人全員が放棄した場合など、最終的に相続財産清算人の選任を申し立てるには、数十万円〜100万円程度の予納金が必要になることがあります。

相続放棄は「タダで完全に縁を切れる」わけではありません
借金など明らかなマイナス要素がある場合を除き、判断は慎重に。
3か月の期限も短いため、迷ったら早めに弁護士・司法書士や家庭裁判所に相談してください。

📎 出典:裁判所 相続の放棄の申述

お金がない場合の現実的な進め方【手順】

最後に、ここまでの内容を「動ける順番」に並べ直します。
お金がないときほど、いきなり解体業者に電話するのではなく、次の順で進めるのがおすすめです。

  1. 名義と権利関係を確認する:登記簿で実家の名義を確認します。相続登記が済んでいなければ、まず法務局に相談します(義務化されており、期限があります)。
  2. 売れるかどうか、先に査定を取る:解体を決める前に、不動産会社や買取業者に「現状のまま」で査定を依頼します。解体せず売れるなら、解体費をまるごと節約できます。
  3. 自治体の補助金・窓口を確認する:解体する方針なら、着工前に市区町村の空き家担当窓口へ。補助金の有無・要件・申請時期を確認します。
  4. 自分でできる片付けを進める:業者見積もりの前に荷物を減らし、買取できるものは売却します。
  5. 相見積もりを取って比較する:解体・遺品整理とも、2〜3社から内訳の明確な見積もりを取ります。
  6. 売却か手放しかを最終判断する:売れるなら売却、どうしても難しければ国庫帰属や相続放棄を、専門家に相談しながら検討します。

この順番なら、「解体費をかけずに済むルート」を先につぶさずに済みます
一つずつでかまいません。まずは名義の確認と、査定の依頼から始めてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. お金がまったくない状態でも、実家じまいはできますか?
A. 手元資金が乏しくても、進める方法はあります。建物を残したまま「古家付き土地」として売却したり、不動産買取業者に現状のまま引き取ってもらえれば、解体費をかけずに手放せる可能性があります。解体が必要な場合も、自治体の解体補助金を使えば負担を抑えられます。まずは解体を前提にせず、売却の査定と自治体窓口への相談から始めるのが現実的です。

Q2. 実家を解体すると、固定資産税は上がりますか?
A. 更地にすると、住宅が建っていることを前提とした住宅用地の特例が外れるため、土地の固定資産税は上がります。一方で、管理不全のまま放置して勧告を受けた場合も同様に特例が解除されます。解体後すぐに売却・活用する見通しがあるか、補助金が使えるかなどを踏まえ、タイミングを含めて総合的に判断することが大切です。

Q3. 相続登記をしないまま放置すると、どうなりますか?
A. 2024年4月から相続登記は義務化され、取得を知った日から3年以内に申請しないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象になります。過去の相続も対象で、その場合は原則2027年3月31日までに登記が必要です。期限内が難しいときは相続人申告登記という簡易な手続きもあるため、放置せず早めに法務局へ相談してください。

Q4. 相続放棄すれば、費用をかけずに実家を手放せますか?
A. 相続放棄をすれば所有者としての税負担などは免れますが、プラスの遺産も含めてすべてを放棄することになります。また、放棄時にその家を現に占有していた人には、引き渡すまで財産を保存する義務が残る場合があります。管理を完全に手放すために相続財産清算人の選任を申し立てるには、数十万円以上の予納金が必要になることもあり、「無条件でタダ」というわけではありません。3か月の期限もあるため、慎重な判断が必要です。

Q5. どうしても売れない土地は、国に引き取ってもらえますか?
A. 相続土地国庫帰属制度を使えば、一定の負担金を納めることで国に土地を引き取ってもらえる場合があります。ただし建物がある土地は対象外で、先に解体して更地にする必要があります。審査手数料(土地一筆14,000円)や負担金(宅地は原則20万円など)もかかり、境界不明などの土地は承認されません。利用できるかどうかは、管轄の法務局に事前相談して確認しましょう。

まとめ

実家じまいは、解体・片付け・登記・税金と、まとまったお金がかかる場面が続きます。
けれども、お金がないからといって放置すると、固定資産税の増加・相続登記の過料・老朽化による責任と、かえって負担が膨らみかねません。

大切なのは、「解体してから売る」だけを前提にしないことです。
古家付き土地としての売却や買取なら解体費をかけずに手放せますし、解体する場合も自治体の補助金や相続空き家の3,000万円特別控除で負担を抑えられます。
どうしても手放せないときは、相続土地国庫帰属制度や相続放棄という選択肢もあります。

まず取り組むべきは、実家の名義の確認と、「現状のまま売れるか」の査定依頼です。
そのうえで、解体の前に自治体の窓口へ相談する——この順番を守るだけで、使える制度を取り逃さずに済みます。

一度にすべてを解決しようとせず、できるところから一つずつ。
判断に迷う場面では、法務局・税務署・自治体の空き家窓口や、司法書士・税理士・弁護士といった専門家に相談しながら進めていきましょう。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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