新しいガスコンロを選ぶときに、「グリルなし」のシンプルなタイプにするか、グリル付きの定番タイプにするかで迷っていませんか。
グリルなしコンロは、価格が抑えられ、天板もすっきりして掃除が楽になる一方、「魚が焼けなくて後悔した」という声も見かけます。
実際にどちらを選ぶべきかは、ふだんグリルをどれくらい使っているかによって大きく変わります。
この記事では、グリルなしコンロのメリット・デメリット、後悔しないために確認しておきたいポイント、魚焼きグリルの代わりになる調理方法までを、公開されている調査データや専門サイトの情報をもとに整理します。
そもそもグリルはどれくらい使われている?
グリルなしコンロを検討する前に、まず知っておきたいのが、実際にグリルがどれくらい使われているかというデータです。
パナソニック電工が1,000人を対象に行ったアンケートでは、4人に1人が「魚焼きグリルを使っていない」という結果になったと紹介されています。
つまり、多くの家庭ではグリルを日常的に活用している一方で、一定数の家庭ではグリルがほとんど使われずに終わっているということです。
新居やリフォームの際に、最初からグリルなしのガスコンロを選ぶ人がいるのは、こうした背景があるためです。
「自分がグリルを月に何回使っているか」を振り返ることが、グリルなしコンロで後悔しないための第一歩です。
ふだんの調理を思い出しながら、次のメリット・デメリットを確認していきましょう。
グリルなしコンロのメリット
すっきりとしたシンプルなデザイン
グリルなしコンロの大きな魅力は、見た目のすっきり感です。
グリル部分がないため、スッキリとしたシンプルなデザインになり、グリルのあった場所を収納スペースとして活用することもできるとされています。
キッチン全体が無駄なスペースのないすっきりとした印象になり、見た目を重視する方にとって満足度の高い選択肢になります。
掃除の手間が減る
グリルは、焼き網・受け皿・庫内と掃除する部品が多く、油はねやにおいも付きやすい部分です。
グリルがなければ、グリル使用で発生する油汚れや食材の破片の掃除から解放されるのも大きなメリットのひとつとされています。
毎日の掃除の負担を減らしたいと考えている人にとっては、実感しやすいメリットです。
グリル部分がない分、天板の掃除もシンプルになります。
天板全体のお手入れ方法はガスコンロの掃除方法|部位別の手順と焦げ・油汚れの落とし方で詳しく解説しています。
本体価格を抑えられる
グリルなしのガスコンロは、グリル付きのモデルに比べて本体価格が安く設定されている傾向があります。
グリルなしのビルトインコンロの一般的な本体価格は5〜20万円、交換工事費は千円〜2万円ほどとされ、総額で約6〜22万円ほどで交換できるとされています。
テーブルコンロも同様に、グリルの有無だけで本体価格に大きな差が出ることが多く、価格を抑えたい人には有力な選択肢です。
価格帯の詳しい違いはガスコンロの価格相場は?値段の目安と安く買う方法を種類別に解説で紹介しています。
グリルなしコンロのデメリット
魚や肉を焼くのに別の調理器具が必要
グリルなしコンロの最大のデメリットは、当然ながら魚焼きグリルが使えないことです。
魚を焼くときは、フライパンやオーブントースターなど別の調理器具が必要になります。
グリルは魚を焼くだけでなく、パンやお菓子作り、グラタンの調理などにも活躍する機能であり、グリルなしコンロを選ぶと、これらの調理にオーブンやトースターなどを使わなければならなくなります。
調理家電が増えることで、キッチンのスペースが圧迫される可能性がある点にも注意が必要です。
仕上がりや換気の面で違いが出ることがある
グリルは、具材から出た余分な油を天板に落とす構造になっています。
フライパンやオーブンで魚や肉を調理すると、具材から出た油を落としきれないため、ややこってりとした仕上がりに感じられることがあるとされています。
また、グリルなしの調理法に切り替えると、焼いたときのにおいや煙の広がり方が変わり、換気の面で不便を感じることもあります。
「家を汚さない」という点を重視するなら、グリル付きのほうが向いている場合もあるとされています。
製品の選択肢が少ない
グリルなしのガスコンロは、市場に出ている製品数がグリル付きに比べて少ないという特徴があります。
そのため、デザインやカラーの選択肢が限られてしまう点はデメリットといえます。
「なんとなくおしゃれだから」という理由だけでグリルなしを選ぶと、後悔につながりやすい設備ともいえるため、見た目だけでなく実用面もあわせて検討することが大切です。
一度選ぶと長く付き合うことになる
特にビルトインコンロの場合、グリルなしタイプを選ぶと、コンロの耐用年数である8〜10年ほどは、その状態で使い続けることになります。
グリルなしコンロを選択する際は、その期間、魚焼きグリルが使えない調理スタイルに耐えられるかどうかを、あらかじめよく考えておく必要があるとされています。
一時的な不便さではなく、長期間続く生活スタイルの変化として捉えることが大切です。
グリルなしコンロが向いている人・向いていない人
ここまでの内容を踏まえて、グリルなしコンロが向いている人・向いていない人を整理します。
| グリルなしコンロが向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 魚はフライパンやトースターで焼くと割り切れる人 | 焼き魚を頻繁に作る人 |
| 掃除の手間を最優先で減らしたい人 | グリルでパン・グラタンなども作りたい人 |
| コンパクトな天板やシンプルなデザインを重視する人 | デザインの選択肢を重視する人 |
| 本体価格を抑えたい人 | 長期間の使用でグリルなし生活に不安がある人 |
コンロは火がつきさえすればよく、魚はフライパンで焼くという人であれば、グリルなしコンロがおすすめとされる一方、コンロの便利な機能やグリルプレートを使って快適に料理をしたい人には、グリル付きコンロのほうが向いているとされています。
魚焼きグリルの代わりになる調理方法
グリルなしコンロを選んだ場合、魚や肉を焼くときの代用手段を知っておくと安心です。
| 代用方法 | 特徴 |
|---|---|
| フライパン(魚焼き用ホイルシート・専用プレート) | 手軽に使える、後片付けもフライパンと同様 |
| オーブントースター | パン・グラタン・魚の切り身などに対応できる機種もある |
| オーブンレンジ | 焼く・温めるを一台でこなせる、庫内が広い |
| 魚焼き専用の電気グリル | ガスコンロと別に単体で設置する調理家電 |
現代のキッチンでは、調理家電やフライパン用の専用プレートなど、グリルの代用手段が多く存在しており、あえてグリル機能を排除することで、掃除のしやすさやデザイン性が向上し、暮らし全体が快適になると感じている利用者もいるとされています。
魚焼きグリル専用の調理器具や、トースターなどの代用家電を検討する場合は、置き場所や電源の確保もあわせて計画しておきましょう。
後悔しないための2つのチェックポイント
グリルなしコンロを選ぶかどうか迷ったときは、次の2点を確認してみてください。
1. 耐用年数のあいだ、グリルなし生活に耐えられるか
ビルトインコンロの場合、一度グリルなしタイプを選ぶと、耐用年数の8〜10年ほどは使い続けることになります。
その期間、焼き魚を我慢したり、別の調理器具を使い続けたりする生活を想像し、無理なく続けられそうかをシミュレーションしておきましょう。
2. グリル以外の掃除しやすい選択肢と比較する
「掃除が大変だからグリルなしにしたい」という理由であれば、グリル付きのままでも掃除性能の高い機種を選ぶという選択肢もあります。
ガラストップの天板や、五徳を外せばひと拭きできるタイプなど、清掃性を高めたグリル付きコンロも増えています。
掃除のしやすさだけが目的であれば、グリルの有無以外の選択肢も比較してから決めると、後悔を防ぎやすくなります。
グリル付きコンロを選ぶ場合のおすすめ機種は、ガスコンロのおすすめ8選|テーブルコンロの選び方と価格帯別の比較で紹介しています。
テーブルコンロなら比較的選びやすい
ビルトインコンロは長期間の使用が前提になるため、グリルなしを選ぶ判断は慎重に行う必要がありますが、テーブルコンロであれば比較的気軽に選びやすいという側面もあります。
テーブルコンロは本体価格が安く、買い替えのハードルもビルトインより低いため、「まずはグリルなしを試してみて、不便を感じたら次の買い替えでグリル付きにする」という選び方もできます。
一人暮らしなど、キッチンのスペースが限られている場合は、コンパクトなグリルなしテーブルコンロが特に選ばれやすい傾向にあります。
よくある質問
グリルなしコンロは魚を焼くのに向いていませんか?
グリル庫内で焼くのと比べると、フライパンやトースターでの調理は仕上がりに違いが出ることがあります。グリルは余分な油を下に落とす構造になっているため、フライパン調理だと油が残りやすく、ややこってりした仕上がりになることがあります。ただし、魚焼き用のホイルシートや専用プレートを使えば、後片付けの手間を減らしながら焼くことも可能です。頻繁に魚を焼く家庭では、グリル付きコンロのほうが満足度が高い場合が多いです。
グリルなしにすると本体価格はどのくらい安くなりますか?
機種やメーカーによって差はありますが、グリルなしのビルトインコンロは、グリル付きに比べて本体価格が抑えられる傾向にあります。一般的な本体価格の目安として、グリルなしビルトインコンロは5〜20万円程度、交換工事費を含めた総額で約6〜22万円ほどとされています。同じグレードのグリル付きモデルと比較すると、グリル部分がないぶん価格が下がるケースが多いですが、正確な差額は機種ごとの見積もりで確認することをおすすめします。
グリルなしコンロは後悔する人が多いですか?
実際に後悔した、という声が一定数あるのは事実ですが、全員が後悔するわけではありません。パナソニック電工のアンケートでは、4人に1人が魚焼きグリルを使っていないという結果も出ており、もともとグリルをあまり使わない人にとっては、グリルなしコンロは満足度の高い選択肢になり得ます。後悔を避けるためには、購入前に自分がグリルをどのくらいの頻度で使っているかを振り返り、代用手段のイメージを持っておくことが大切です。
グリルなしコンロを選んだ場合、収納スペースは増えますか?
機種によっては、グリルがあった場所を収納スペースとして活用できる設計になっているものがあります。ただし、すべてのグリルなしコンロがそうした構造になっているわけではないため、収納の増加を目的とする場合は、商品ごとの仕様をしっかり確認する必要があります。グリルなしにすることで得られるのは、主に天板まわりのすっきりとした見た目と、掃除の手間の軽減であり、収納面のメリットは機種によって差があります。
テーブルコンロとビルトインコンロ、どちらでグリルなしを選びやすいですか?
テーブルコンロのほうが、グリルなしを選びやすいといえます。テーブルコンロは本体価格が安く、買い替えのタイミングも比較的自由なため、実際に使ってみて不便を感じたら、次の買い替えでグリル付きに変更するという選択がしやすいからです。一方、ビルトインコンロは工事を伴い、耐用年数のあいだ使い続けることになるため、グリルなしを選ぶ際はより慎重な検討が必要です。
まとめ
グリルなしコンロは、価格・デザイン・掃除のしやすさの面でメリットがある一方、魚や肉を焼く手段が限られるというデメリットもあります。
最後に要点を整理します。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| メリット | すっきりしたデザイン、掃除の手間の軽減、本体価格が安い |
| デメリット | 魚焼きに別の調理器具が必要、仕上がりの違い、製品数が少ない |
| 向いている人 | グリルをほとんど使わない、掃除を最優先したい、価格を抑えたい人 |
| 向いていない人 | 焼き魚を頻繁に作る、グリルの多機能さを活用したい人 |
| 判断のポイント | 耐用年数のあいだ続けられるか、掃除目的なら他の選択肢とも比較する |
まずは、直近1か月でグリルを何回使ったかを振り返り、代用の調理方法を具体的にイメージできるかを確認してみてください。

