「ふろ自動」ボタンを押したのにお湯が出ず、リモコンにEr15と表示されて戸惑っていませんか。
Er15は、ふろの流量に異常があって湯はりができない状態を知らせる点検表示です。
機器そのものが壊れているとは限らず、断水や止水栓、フィルターの詰まり、冬季の凍結といった機器の外側にある原因で出ているケースが少なくありません。
この記事では、点検を呼ぶ前に確認したい4か所を順番に説明し、確認後の復帰手順、「ふろ栓確認」という別表示との違い、それでも直らないときの判断基準までを整理します。
Er15が知らせているのは「ふろのお湯が流れていない」状態
Er15は、湯はりを始めようとしたときに、ふろ配管を通るお湯の流れが検知できないことを示します。
機器は湯はり動作に入っていますが、想定した量のお湯が流れていないため、安全のために動作を止めています。
このとき現れる症状は次のとおりです。
- 「ふろ自動」ボタンを押しても、浴そうに何も出てこない
- お湯ではなく水しか出てこない
- 湯はりが始まってすぐに停止する
流れが検知できない理由は、大きく分けて「そもそも水が来ていない」か「通り道がふさがっている」かのどちらかです。
この2つの視点で確認すると、原因にたどり着きやすくなります。
点検を呼ぶ前に確認する4か所
確認する順番は、手間の少ない順が効率的です。
| 順番 | 確認する場所 | 該当しやすい状況 |
|---|---|---|
| 1 | 地域の断水 | 朝から急に出なくなった、近所も同じ状況 |
| 2 | タンク専用止水栓 | 工事や点検、水道の作業の直後 |
| 3 | ふろ循環アダプターのフィルター | 長期間掃除していない、汚れが浴そうに出ていた |
| 4 | ふろ配管の凍結 | 気温が氷点下まで下がった朝 |
① 断水していないか確認する
まず、洗面所や台所の蛇口から水が出るかを確かめてください。
どこからも水が出ない場合は断水です。
自治体の水道局や管理会社の情報を確認し、復旧を待ってから湯はりをやり直します。
断水が復旧した直後は、配管内に空気や濁りが入り込んでいることがあります。
すぐに湯はりを始めず、いったん蛇口から水を出して濁りが収まってから操作すると、再びエラーが出にくくなります。
② タンク専用止水栓が開いているか確認する
貯湯ユニットへの給水を止める止水栓が閉まっていると、湯はりに必要な水が入りません。
貯湯ユニットの給水止水栓用の操作カバーを開け、ハンドルが「開」になっているかを確認します。
半開きになっている場合も流量が足りずエラーの原因になるため、全開にしてください。
水道の工事、機器の点検、タンクの掃除などを行った直後は、止水栓が閉じたままになっていることがあります。
心当たりがあるときは、この項目を先に確認すると早く解決します。
③ ふろ循環アダプターのフィルターを掃除する
浴そうの壁にある円形の部品が、ふろ循環アダプターです。
ここのフィルターに髪の毛や皮脂汚れが詰まると、お湯の流れが妨げられて湯はりが正常に動かなくなります。
掃除の手順は次のとおりです。
- 浴そうのお湯を抜く
- フィルターを左に回して外す
- 歯ブラシなどで水を流しながら汚れを落とす
- フィルターガイドの「△」印にフィルターの「△」を合わせてはめ込む
- 右に止まるまで回して固定する
取り付けのとき、無理に押し込まないでください。
向きが合っていないと固定できず、次の湯はりでまた同じ表示が出ることがあります。
配管の内側の汚れが原因のこともあります。
ふろ配管の洗浄は年2回程度が目安とされており、汚れが浴そうに出てくるようになったら実施の時期です。
日立の取扱説明書では、1つ穴用の風呂釜洗浄剤が推奨洗浄剤として挙げられています。
④ 配管が凍結していないか確認する
外気温が氷点下まで下がった朝は、ふろ配管や給水配管が凍っている可能性があります。
凍結が原因の場合、解除操作をしても気温が上がるまで復帰しません。
自然に解凍されるのを待ってから、あらためて湯はりを試してください。
熱湯をかけて溶かそうとすると、配管が破裂して水漏れややけどにつながるおそれがあります。
急いで溶かそうとせず、気温の回復を待つのが安全です。
冬季は、浴そうの残り湯をふろ循環アダプターの上端より10cm以上残しておくと、凍結防止運転がふろ配管の水を循環させて凍結を防ぎます。
残り湯がない状態では循環ポンプが動いても配管の凍結防止ができないため、寒い時期は湯を抜かずに翌朝まで残しておくのが有効です。
「ふろ栓確認」と表示された場合
Er15とは別に、「ふろ栓確認」という表示が出ることがあります。
これは浴そうの排水栓が抜けている状態を検知したときの案内で、音声でも栓を確認するよう知らせます。
原因はほとんどが次の3つです。
- 湯はりを始める前に排水栓を閉め忘れていた
- ふろ自動運転の途中で浴そうの湯を抜いた
- 排水栓のゴムが劣化し、閉めていても少しずつ漏れている
栓を閉めてから表示を解除し、もう一度「ふろ自動」を押せば湯はりが再開します。
栓を確実に閉めているのに繰り返し表示される場合は、排水栓のパッキンの劣化を疑ってください。
浴そうに湯を張って数時間置き、水位が下がるようであれば栓側の問題です。
確認したあとの復帰手順
原因を取り除いたら、次の順番で操作します。
- リモコンに操作案内が出ていれば、その指示どおりに操作する(多くの機種は「メニュー」ボタンを3秒以上長押し)
- 案内がなければ、貯湯ユニットの漏電遮断器を「切」にし、約5秒以上待ってから「入」に戻す
- 表示が消えたことを確認する
- あらためて「ふろ自動」ボタンを押す
順番が逆になり、原因を残したまま解除だけを行うと、湯はりを始めた時点で同じ表示が再び出ます。
先に原因側を片付けてから解除するのが確実です。
解除操作の詳しい手順や注意点は日立エコキュートの点検表示を解除する方法|再発したときの判断もで解説しています。
Er15が出ているとき、シャワーは使えるのか
Er15はふろの湯はりに関する表示のため、蛇口やシャワーからの給湯は使えることが多い状態です。
おふろだけが使えない状況であれば、そのまま給湯を使って問題ありません。
ただし、断水や止水栓の閉まりが原因の場合は、給湯側にも影響が出ます。
シャワーからも水しか出ない、まったく出ないという場合は、ふろ機能ではなく給水そのものが止まっていると考えて、①と②を優先して確認してください。
湯切れや設定など、エラー以外の要因も含めた切り分けはオール電化でお湯が出ない原因は?故障かお湯切れかを切り分けて解説で解説しています。
再発を防ぐための日常のお手入れ
Er15は、日常の手入れである程度発生を抑えられる表示です。
次の3点を習慣にしておくと、詰まりや凍結が原因の再発を減らせます。
| お手入れ | 頻度の目安 | 目的 |
|---|---|---|
| ふろ循環アダプターのフィルター清掃 | 週1回程度、汚れが目立てば都度 | 髪の毛や皮脂による流量低下を防ぐ |
| ふろ配管の洗浄 | 年2回程度 | 配管内部に付着した汚れを落とす |
| 冬季の残り湯の確保 | 気温が下がる時期は毎晩 | 凍結防止運転を働かせる |
フィルターは、汚れが浴そうに流れ出すようになってからでは遅い部分です。
入浴後に湯を抜くタイミングで外して洗う流れにしておくと、手間なく続けられます。
配管洗浄は、残り湯をふろ循環アダプターの上端より10cm以上残した状態で洗浄剤を入れ、洗浄運転を行います。
洗浄中はタンクのお湯を使うため残湯量が減ります。
お湯を多く使う予定がない日に実施してください。
冬季の残り湯は、循環アダプターの上端より10cm以上が目安です。
これを下回ると凍結防止運転が働いても配管の水を循環できず、翌朝の湯はりで表示が出る原因になります。
自分で対処できる範囲と、点検が必要な状態
線引きは次のように考えます。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 4か所のいずれかに心当たりがあり、対処後に湯はりできた | 対処完了。様子を見てよい |
| フィルター清掃後に改善したが、数週間でまた出る | 配管内の汚れが進んでいる。配管洗浄を実施する |
| 4か所すべて確認しても改善しない | ポンプやセンサー側の異常。点検を依頼する |
| 解除しても、その日のうちに再表示される | 部品の異常。点検を依頼する |
| 給湯もふろも使えず、水すら出ない | 給水経路の問題。断水でなければ点検を依頼する |
4か所を確認しても直らない場合、ふろ循環ポンプや流量を検知する部品側の異常が考えられます。
改善しないまま使い続けると、やけどや感電のおそれがあります。
その状態では使用を控え、販売店またはメーカーの修理窓口へ点検を依頼してください。
依頼するときは、表示された番号、機器の型式と製造番号、いつから出ているか、4か所のうちどこまで確認したかを伝えると、訪問前の準備が進みます。
表示された番号ごとの意味は日立エコキュートのエラーコード一覧|表示の意味と対処の判断基準にまとめています。
よくある質問
Q1. フィルターを掃除したのに、また同じ表示が出ます。掃除が足りないのでしょうか。
フィルターの表面がきれいでも、その奥のふろ配管内部に汚れが溜まっていると流量が確保できません。
入浴剤の使用が多い家庭や、追いだきの頻度が高い家庭では汚れが早く進みます。
まずは風呂釜洗浄剤を使った配管洗浄を試し、それでも短期間で再発する場合は、ポンプ側の能力低下も考えられるため点検を依頼してください。
なお、フィルターの取り付け向きが合っていないことが原因の場合もあるため、外したときは「△」印の位置も確認しておきましょう。
Q2. 湯はりの途中で止まった場合もEr15ですか?
湯はりの開始時にお湯が出ない場合はEr15が中心ですが、途中で停止する症状は別の表示で知らせることがあります。
浴そうの栓が抜けた、ふろ自動運転中に排水した、循環に異常があるといった場合は、Er23やC23といった表示になります。
どちらも確認するポイントは共通しているため、栓・フィルター・凍結の3点をまず見てください。
表示された番号は解除前に控えておくと、症状の切り分けに役立ちます。
Q3. 残り湯があるまま湯はりしても大丈夫ですか?
残り湯があっても湯はり自体は行えます。
ただし、残り湯の水位がふろ循環アダプターの上端付近にある場合、正常に湯はりが動作しないことがあります。
この状態が続くとエラーの原因にもなるため、水位が高いときは少し湯を抜いてから操作してください。
また、冬場に前日の残り湯を沸かし直すとタンクのお湯を多く使うため、湯切れにつながる点にも注意が必要です。
Q4. タンク専用止水栓は自分で開けても問題ありませんか?
操作カバーを開けてハンドルを回す範囲であれば、利用者が行ってよい操作です。
ハンドルを左に回すと開き、右に回すと閉まります。
ただし、貯湯ユニットの前面カバーを開けたり、逃し弁や配管に触れたりする作業は感電ややけどのおそれがあるため行わないでください。
操作が終わったら、雨水やゴミが入らないよう操作カバーを必ず閉じてください。
Q5. 冬の朝だけ表示され、昼には湯はりできます。修理は必要ですか?
気温の上昇とともに解消するのであれば、配管の凍結が原因である可能性が高い状態です。
機器の故障ではないため、すぐの修理は必要ないことが多くなります。
ただし毎冬繰り返す場合は、配管の保温が不足しているか、凍結防止の条件が整っていないことが考えられます。
残り湯を残す運用に切り替えても改善しないときは、配管の保温状態を施工業者に確認してもらってください。
まとめ
Er15は、ふろのお湯が流れていないことを知らせる表示です。
- 確認する順番は、断水 → タンク専用止水栓 → フィルター → 凍結
- 原因を取り除いてから解除し、あらためて「ふろ自動」を押す
- 「ふろ栓確認」は排水栓の抜けを知らせる別の表示
- 4か所を確認しても改善しないときは、使用を控えて点検を依頼する
湯はりだけができない状態は、外側の原因で起きていることが多く、順に確認すれば自力で戻せる可能性があります。
確認しても変わらない場合は無理に操作を続けず、点検を依頼してください。

