湯はりを始めたのに途中で止まってしまい、リモコンにEr23またはC23と表示されて困っていませんか。
この表示は、ふろの循環に異常があることを知らせるもので、湯はり・追いだき・自動たし湯といったおふろの機能が正常に働かない状態を示します。
ただし原因の多くは部品の故障ではなく、浴そうの栓やフィルター、運転中の操作といった身近なところにあります。
この記事では、症状ごとの原因の絞り込み方、確認すべき5つのポイント、解除と復帰の手順、そして似た表示であるEr15との違いまでを整理します。
Er23とC23は同じ内容を指す表示
リモコンに出る表示がEr23の機種とC23の機種がありますが、示している内容は同じです。
どちらも「ふろの循環に異常があり、湯はりができない状態」を意味します。
機種や年式によって表示形式が異なるだけなので、対処の考え方も共通です。
手元の取扱説明書にどちらか一方しか記載がなくても、この記事の内容がそのまま当てはまります。
症状によって疑う原因が変わる
この表示が出るときの症状は3種類あり、どれが起きているかで原因の見当がつきます。
| 症状 | 疑わしい原因 |
|---|---|
| 湯はりが途中で停止する | 浴そうの栓が抜けている、運転中に排水した、フィルターの詰まり |
| 追いだきができない | 浴そうの水位不足、フィルターの詰まり、配管の凍結 |
| 自動たし湯が働かない | ふろ自動運転中の大量給湯、水位の検知不良 |
「まったく湯はりが始まらない」場合は、この表示ではなくEr15であることが多くなります。
開始時点で止まっているのか、途中まで進んでから止まっているのかを思い出すと、切り分けが早く進みます。
確認する5つのポイント
① 浴そうの排水栓が抜けていないか
もっとも多い原因です。
栓が閉まっていないと、お湯を入れても水位が上がらず、循環が成立しません。
見落としやすいのが、閉めているつもりで浮いているケースです。
ワンプッシュ式や押しボタン式の排水栓では、押し込みが甘いと少しずつ湯が抜けていきます。
栓を閉めて浴そうに湯を張り、30分ほど置いても水位が下がらないかを確認してください。
下がるようであれば、栓のパッキンが劣化している可能性があります。
② ふろ自動運転の途中で浴そうの湯を抜いていないか
ふろ自動運転中に浴そうの栓を抜くと、循環できなくなりこの表示が出ます。
入浴が終わってすぐに湯を抜く習慣があると、ふろ自動時間が残っているタイミングと重なりやすくなります。
対策は単純で、湯を抜く前に「ふろ自動」ボタンを押して運転を解除することです。
ふろ自動運転をそのままにしておくと、必要のない追いだきやたし湯を続けてタンクのお湯を使ってしまうため、入浴後に解除する習慣は電気代の面でも有効です。
③ ふろ循環アダプターのフィルターが詰まっていないか
浴そうの壁にある円形の部品がふろ循環アダプターです。
フィルターに髪の毛や皮脂汚れが溜まると、循環に必要な流れが確保できません。
- 浴そうのお湯を抜く
- フィルターを左に回して外す
- 歯ブラシなどで水を流しながら汚れを落とす
- フィルターガイドの「△」印にフィルターの「△」を合わせてはめ込む
- 右に止まるまで回して固定する
無理に押し込むと固定できません。
向きが合っていないまま使うと、掃除をしても症状が変わらないことがあります。
表面がきれいでも配管の内側に汚れが溜まっている場合があり、その状態では清掃しても改善しません。
ふろ配管の洗浄は年2回程度が目安とされています。
日立の取扱説明書では、1つ穴用の風呂釜洗浄剤が推奨洗浄剤として挙げられています。
④ ふろ自動運転中に大量のお湯を使っていないか
ふろ自動運転中にシャワーや台所で多量のお湯を使うと、給湯が優先されて、たし湯が正常に行えないことがあります。
家族の入浴時間が重なり、湯はりとシャワーが同時に走っている状況で起こりやすい症状です。
この場合は機器の異常ではありません。
給湯の使用が落ち着いてから、表示を解除してあらためて操作してください。
⑤ ふろ配管が凍結していないか
外気温が氷点下まで下がった朝は、ふろ配管が凍って循環できなくなることがあります。
凍結が原因の場合、解除操作をしても気温が上がるまで復帰しません。
熱湯をかけて溶かそうとすると、配管が破裂して水漏れややけどにつながるおそれがあります。
自然に解凍されるのを待ってください。
冬季は浴そうの残り湯をふろ循環アダプターの上端より10cm以上残しておくと、凍結防止運転がふろ配管の水を循環させて凍結を防ぎます。
解除して復帰させる手順
原因を取り除いてから、次の順で操作します。
- 浴そうの栓を閉める、フィルターを掃除するなど、原因側を先に片付ける
- 「メニュー」ボタンを3秒以上長押しして点検表示を解除する
- 案内が出ている場合は、その表示どおりに操作する
- 表示が消えたことを確認し、あらためて「ふろ自動」ボタンを押す
原因を残したまま解除だけを行うと、湯はりを始めた時点で同じ表示が再び出ます。
順番を守ることが復帰の近道です。
解除操作そのものの詳しい手順は日立エコキュートの点検表示を解除する方法|再発したときの判断もにまとめています。
ふろ自動運転の仕組みを知ると再発を防げる
この表示は、機器の動作と使い方のずれで出ることが多いため、ふろ自動運転の仕組みを把握しておくと再発を減らせます。
ふろ自動時間が残っているあいだは運転が続いている
湯はりが終わっても、設定したふろ自動時間のあいだは自動で追いだきとたし湯を行い、温度と水位を保ちます。
時刻表示部には残り時間が表示されます。
この残り時間があるうちに浴そうの湯を抜くと、循環できなくなって表示が出ます。
入浴が終わったら「ふろ自動」ボタンを押して運転を止める習慣をつけてください。
保温のしかたは2つのモードがある
ふろ自動時間の設定では、追いだきによる保温とたし湯の両方を行うモードと、保温のみを行うモードを選べます。
浴そうの水位の変動が大きい環境では、保温のみのモードにしておくと動作が安定します。
湯はり中に入浴すると水位の検知がずれる
湯はり中に浴そうに入ると水位が変わり、正常に湯はりできないことがあります。
湯はり完了の合図を待ってから入浴してください。
湯はりが断続的に止まるのは正常な動作
湯はり中は、温度や水位を確認するために何度か給湯を止めます。
また、残湯量が少ないときに給湯を使うと、給湯を優先して湯はりを一時中断します。
これらは表示を伴わない正常な挙動で、リモコンに番号が出ているかどうかが異常かどうかの分かれ目になります。
Er15との違いと切り分け方
似た症状で表示されるEr15とは、止まるタイミングが異なります。
| 項目 | Er23・C23 | Er15 |
|---|---|---|
| 内容 | ふろの循環異常 | ふろ流量の異常 |
| 症状 | 湯はりが途中で止まる、追いだき・たし湯ができない | ふろ自動を押しても何も出ない、水しか出ない |
| 主な原因 | 栓・フィルター・運転中の操作・凍結 | 断水・タンク専用止水栓・フィルター・凍結 |
| 最初に見る場所 | 浴そうの栓 | 蛇口から水が出るか |
浴そうにお湯がまったく入らない状態であれば、給水側を先に確認する必要があります。
その場合の手順は日立エコキュートEr15とは|湯はりできないときに見る4か所で解説しています。
追いだきができないのは故障とは限らない
表示が出ていないのに追いだきができない場合、タンク側の条件を満たしていないことがあります。
追いだきは、浴そうのお湯をタンク上部の追焚き専用熱交換器に通し、タンクの熱いお湯と熱交換して温める仕組みです。
そのため、タンクのお湯の温度が低いと、残湯量の表示が出ていても追いだきができないことがあります。
- 残湯量の表示は、約45℃以上のお湯の量を示している
- 追いだきには、タンク内におおむね60℃以上のお湯が必要になる
- 追いだきには、ふろ循環アダプターの上端より10cm以上の水位が必要
冬場に前日の残り湯を沸かし直そうとすると、タンクのお湯を大量に使うため湯切れの原因にもなります。
湯はり温度と残り湯の温度差が大きいときは、湯を入れ替えたほうが結果的に効率的です。
点検が必要な状態
5つのポイントを確認しても改善しない場合は、ふろ循環ポンプや水位を検知する部品側の異常が考えられます。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 栓・フィルターの対処で復帰した | 対処完了 |
| 掃除後は直るが、数週間で再発する | 配管内部の汚れが進行。配管洗浄を実施 |
| 5つすべて確認しても改善しない | 点検を依頼する |
| 解除しても当日中に再表示される | 点検を依頼する |
| 浴そうに水が溜まる、勝手に湯が出るなどの症状もある | 弁側の異常の可能性。早めに点検を依頼する |
点検の結果、部品交換の見積もりが出たときは、年数と費用のバランスで判断することになります。
考え方はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングにまとめています。
表示された番号ごとの意味は日立エコキュートのエラーコード一覧|表示の意味と対処の判断基準から確認できます。
よくある質問
Q1. 栓もフィルターも問題ないのに表示が出ます。ほかに見る場所はありますか?
ふろ自動運転中にシャワーや台所で大量のお湯を使っていなかったかを振り返ってください。
給湯が優先されることで、たし湯が正常に行えず表示が出る場合があります。
また、残り湯の水位がふろ循環アダプターの上端付近にあると、正常に動作しないことがあります。
水位が高すぎる場合は少し湯を抜いてから、あらためて操作してみてください。
Q2. Er23が出ているとき、シャワーは使えますか?
この表示はおふろの循環に関するものなので、蛇口やシャワーからの給湯は使えることが多い状態です。
おふろだけが使えない状況であれば、給湯はそのまま利用して差し支えありません。
ただし、浴そうに設定と違う温度のお湯が溜まっている可能性がある場合は、入浴前に湯温を手で確かめてください。
給湯側でも温度が不安定になっている場合は、別の要因が重なっていることも考えられます。
Q3. 排水栓のパッキンが劣化しているかどうか、どう見分けますか?
浴そうに湯を張り、そのまま30分から1時間ほど置いて水位を確認する方法が簡単です。
目に見えて水位が下がるようであれば、栓側から漏れています。
ゴム部分に硬化やひび割れ、変形がないかも確認してください。
パッキンは消耗品のため、劣化していれば交換で解決することがほとんどです。
Q4. 毎回ではなく、たまに表示されます。放置しても大丈夫でしょうか。
たまにしか出ない場合、その日の使い方が影響していることがあります。
入浴直後に湯を抜いた、家族が同時にシャワーを使っていた、といった条件が重なったタイミングを確認してみてください。
条件に心当たりがなく、頻度が少しずつ増えているようであれば、部品の劣化が進んでいる可能性があります。
間隔が短くなってきた段階で点検を依頼するほうが、故障範囲が広がる前に対応できます。
Q5. ふろ配管の洗浄はどのタイミングで行うのがよいですか?
年2回程度が目安で、汚れが浴そうに出てくるようになったら実施の時期です。
洗浄はふろ循環アダプターの上端より10cm以上残り湯がある状態で行います。
洗浄運転中はタンクのお湯を使うため残湯量が減るので、お湯を多く使う予定がない日を選んでください。
洗浄後は浴そうに洗浄剤が付着するため、掃除をしてから次の湯はりを行いましょう。
まとめ
Er23とC23は同じ内容を指す表示で、ふろの循環がうまくいっていないことを知らせています。
- 症状が「途中で止まる」なら栓とフィルター、「たし湯が働かない」なら給湯との同時使用を疑う
- ふろ自動運転中に湯を抜くと表示が出るため、抜く前に運転を解除する
- 原因を取り除いてから、メニューボタンの3秒以上長押しで解除する
- 5つのポイントを確認しても改善しないときは点検を依頼する
湯はりがまったく始まらない場合は別の表示が出ていることが多いため、リモコンの番号を正確に確認してから対処を選んでください。

