湯はりが終わった浴そうのお湯が思ったより熱く、リモコンにEr56と表示されていませんか。
Er56は、湯はりの温度が安定していない状態を知らせる点検表示です。
設定した温度より高いお湯が溜まっている可能性があるため、入浴の前に必ず湯温を確かめてください。
この記事では、まず取るべき行動と熱いお湯を安全に下げる方法、表示が出ていないのに湯温がおかしいときに疑うポイント、似た表示との違い、点検を依頼する判断基準までを整理します。
まずは入浴前に湯温を確かめる
Er56が出ているときの浴そうは、設定した温度になっていない可能性があります。
熱くなっている場合、そのまま入るとやけどのおそれがあります。
確認するときは、手やからだを直接お湯に入れないでください。
洗面器で少量を汲み、指先を軽く触れて確かめる方法が安全です。
温度計があれば、それを使うのが確実です。
家族への声かけも忘れないでください。
小さなお子さまや高齢の方は、熱さを感じてから動くまでに時間がかかることがあります。
脱衣所に一声かけておく、浴室の扉を開けておくなど、先に入ってしまわない工夫をしておくと安心です。
熱いお湯を安全に下げる方法
浴そうのお湯が熱すぎるときは、リモコンの操作で温度を下げられます。
| 状態 | 操作 |
|---|---|
| お湯が熱い | 「さし水」ボタンを押して水を足す |
| お湯がぬるい | 「追いだき」または「高温さし湯」ボタンを押す |
さし水は、浴そうに水を足して湯温を下げる機能です。
蛇口から水を足すよりも量を調整しやすく、水位が上がりすぎるのも防げます。
ただし、Er56が出ている状態では温度の制御そのものが安定していません。
さし水で下げたあとも、入る直前にもう一度湯温を確かめてください。
不安があれば、浴そうの湯を抜いて入れ替えるほうが確実です。
表示が出ていないのに湯温がおかしいときは設定を疑う
湯はりの温度が思ったとおりにならない原因は、機器の異常だけではありません。
リモコンのふろ温度設定が高すぎる、あるいは低すぎるだけということもあります。
次の順で確認してください。
- リモコンのふろ温度設定の値を見る
- 家族が設定を変えていないか確認する
- 設定を適切な温度に直し、次回の湯はりで仕上がりを確認する
リモコンに番号が出ているかどうかが、異常か設定の問題かを分ける目安になります。
番号が出ていなければ、まず設定を疑ってください。
また、設定した湯はり温度は、配管の長さや保温の状態、浴そうからの放熱によって多少変動します。
仕上がりが毎回わずかにずれる程度であれば、次回から設定を1℃前後調整して合わせる前提の設計です。
湯温が変動しやすい使い方の条件
機器に異常がなくても、使い方の条件によって湯温が振れることがあります。
Er56が出ていないのに温度が安定しないと感じる場合は、次の条件に当てはまっていないか確認してください。
| 条件 | 起きること |
|---|---|
| 湯はり中に台所やシャワーでお湯を使う | 給湯が優先され、湯温や湯量が変動する |
| 2か所以上で同時にお湯を使う | 分かれて流れるため、それぞれの湯温が安定しにくい |
| 給水圧力が変動する | 混ぜる水の量が変わり、温度が振れる |
| 残り湯の温度差が大きい状態で追いだきする | 設定温度まで上がりにくく、仕上がりがばらつく |
| 浴そうの保温性が低い、放熱が大きい | 湯はり直後から温度が下がりやすい |
家族の入浴時間が重なる時間帯は、湯はりと給湯が同時に走りやすくなります。
湯はりが終わってからシャワーを使うよう順番を分けるだけでも、温度は安定しやすくなります。
残り湯を沸かし直す場合は、湯はり温度との差が大きいほど時間がかかり、仕上がりも安定しません。
温度差が大きいときは、湯を抜いて新しく湯はりをするほうが結果的に早く済みます。
これらはいずれも番号を伴わない挙動です。
条件に心当たりがないのに温度が振れる場合や、リモコンに番号が出ている場合は、機器側の異常を疑ってください。
Er26・Er28との違い
温度に関わる表示は複数あり、意味が少しずつ異なります。
| 表示 | 意味 | 主な症状 |
|---|---|---|
| Er56 | 湯はり温度が安定していない | 浴そうのお湯が熱い |
| Er26・Er28 | 湯はり・たし湯の温度が適切に制御されない | 熱い湯やぬるい湯が出る、湯はりが途中で止まる |
| Er38 | 温度を制御する部品の異常 | 湯はりが完了しない、途中で停止する |
実際の行動としては、いずれも入浴前の湯温確認が共通の対処になります。
表示の違いは、点検を依頼するときに正確に伝えるための情報として控えておいてください。
それぞれの詳しい内容は、熱い湯やぬるい湯が実際に出ている場合は日立エコキュートEr26・Er28|熱い湯が出るときの対処、湯はり自体が完了しない場合は日立エコキュートEr38とは|湯はりができないときの対処で解説しています。
解除の手順
浴そうの湯を安全な状態にしてから、次の手順で解除します。
- リモコンに操作案内が出ていれば、その指示どおりに操作する(多くの機種は「メニュー」ボタンを3秒以上長押し)
- 案内がなければ、貯湯ユニットの漏電遮断器を「切」にし、約5秒以上待ってから「入」に戻す
- 表示が消えたことを確認する
- 次の湯はりでは、溜まったお湯の温度を必ず確かめる
表示が消えたことと、お湯の温度が正常であることは別の話です。
解除直後の1回目は、いつもより慎重に確認してください。
解除操作そのものの詳しい手順や注意点は日立エコキュートの点検表示を解除する方法|再発したときの判断もにまとめています。
給湯やシャワーは使えるのか
Er56は湯はりの温度に関する表示のため、蛇口やシャワーからの給湯は使えることが多い状態です。
ただし、次のような症状が併発している場合は、給湯側にも異常が及んでいる可能性があります。
- シャワーの温度が設定と合わない
- 給湯中に温度が上下して安定しない
- 蛇口から急に熱いお湯が出た
この場合は給湯の使用も控えてください。
給湯の温度に関わる表示(Er14・Er17・Er64・Er68など)が併せて出ていないかもあわせて確認しておきましょう。
高温のお湯に触れないための家庭内の運用
温度の異常が起きているあいだは、家族が気づかずに熱いお湯に触れることを防ぐ工夫が有効です。
浴室優先を設定する
ふろリモコンで「浴室優先」を設定すると、台所リモコンから給湯温度を変更できなくなります。
入浴中に別の場所で温度を上げられる事態を防げます。
給湯温度を高いままにしない
給湯温度を60℃などの高温に設定していると、リモコンに「高温注意」が表示されます。
日常的に高い温度で使っていると、異常時に出るお湯の温度もそのぶん高くなります。
必要なとき以外は、通常使う温度に戻しておいてください。
シャワーはサーモスタット式の水栓で使う
サーモスタット式の混合水栓であれば、給水圧の変動があっても温度が安定しやすくなります。
安全のため、シャワーには必ずサーモスタット式の水栓を使うことが求められています。
点検が必要な状態の線引き
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| ふろ温度の設定が高くなっていただけ | 設定を戻せば解決 |
| 解除後、正常な温度で湯はりできた | 一時的な検知。湯温を確認しつつ様子を見る |
| 解除しても当日中に再表示される | 点検を依頼する |
| 湯はりのたびに温度がばらつく | 点検を依頼する |
| 明らかに危険を感じる温度のお湯が出た | 使用を控えて点検を依頼する |
| 給湯側でも温度が不安定になっている | 使用を控えて点検を依頼する |
温度の異常は、家族が気づかないうちに高温のお湯に触れる事故につながる点で、他の表示より優先度の高いトラブルです。
再発する場合は無理に使い続けず、販売店またはメーカーの修理窓口へ点検を依頼してください。
依頼するときは、表示された番号、機器の型式と製造番号、設定していたふろ温度、実際の湯温がどのくらいだったかを伝えると、原因の絞り込みが進みます。
表示された番号ごとの意味は日立エコキュートのエラーコード一覧|表示の意味と対処の判断基準から確認できます。
よくある質問
Q1. さし水で温度を下げれば、そのまま入浴しても大丈夫ですか?
さし水で湯温を下げたあとも、入る直前にもう一度手で温度を確かめてください。
Er56が出ている状態では温度の制御が安定していないため、下げたつもりでも部分的に熱いお湯が残っていることがあります。
浴そう全体をかき混ぜてから確認すると、より正確に判断できます。
少しでも不安があれば、湯を抜いて入れ替えるほうが安全です。
Q2. 熱いと感じたのは1回だけで、その後は正常です。修理は必要ですか?
一度きりで再発しないのであれば、一時的な検知だった可能性があります。
ただし温度に関わる異常は、次に出たときにやけどにつながるおそれがある種類のトラブルです。
しばらくは湯はり後の湯温を意識して確認し、少しでも設定と違う温度が続くようであれば点検を依頼してください。
表示された番号と日付を控えておくと、再発したときの判断材料になります。
Q3. ふろ温度を低く設定し直せば、当面は安全に使えますか?
設定を下げても、温度を作る仕組みそのものが安定していなければ、設定どおりの温度になるとは限りません。
低めに設定したのに熱いお湯が出る可能性は残ります。
むしろ「設定を下げたから安全なはず」という思い込みが、湯温の確認を省く原因になりかねません。
設定に頼らず、入浴前の確認を続けてください。
Q4. 残り湯を沸かし直すと温度が安定しないのですが、これも異常ですか?
残り湯の温度と湯はり温度の差が大きいと、追いだきに時間がかかったり、仕上がりの温度が安定しなかったりすることがあります。
これは番号を伴わない挙動で、異常とは限りません。
温度差が大きいときは、残り湯を抜いてから新しく湯はりをするほうが結果的に効率的です。
番号が表示されている場合は、この記事の対処に沿って確認してください。
Q5. 点検までのあいだ、おふろはどう使えばよいですか?
浴そうの湯はりを避け、蛇口からお湯を溜める方法に切り替えると、温度を自分で確かめながら使えます。
その際も給湯温度を高い設定のままにせず、湯温を確認しながら溜めてください。
入浴は大人が先に入り、湯温に問題がないことを確かめてから家族が入る順にすると安全です。
シャワーだけで済ませる期間を設けるのも、現実的な選択肢です。
まとめ
Er56は、湯はりの温度が安定していないことを知らせる表示です。
- 入浴前に、洗面器などで汲んで湯温を確かめる
- 熱ければ「さし水」で下げる。不安なら湯を入れ替える
- 番号が出ていない場合は、まずふろ温度の設定を疑う
- 表示が消えても、次の湯はりの湯温は必ず確認する
- 再発する場合は使用を控えて点検を依頼する
表示が消えたかどうかではなく、実際のお湯の温度で安全を判断してください。

