シャワーの温度が設定と合わない、蛇口から急に熱いお湯が出た。
そんな症状とともにリモコンにEr14と表示されていませんか。
Er14は、給湯の温度が適切に制御されず給湯できない状態を示す点検表示です。
設定より高温のお湯が出るおそれがあるため、表示が出ているあいだは蛇口やシャワーを使わないでください。
この記事では、まず取るべき行動、熱いお湯が出る仕組み、異常ではない温度変化との見分け方、解除の手順と点検を依頼する判断基準までを整理します。
最優先の行動は「給湯を使わない」こと
Er14が表示されているとき、給湯の温度を作る仕組みが正常に働いていません。
蛇口やシャワーを開けたときに、設定した温度ではなく高温のお湯が出る可能性があります。
まず次の順で行動してください。
- 家族全員に「お湯を使わないこと」を伝える
- 特に小さなお子さまや高齢の方が先に使わないよう声をかける
- 手を洗う、食器を洗うといった用途も、当面は水に切り替える
- そのうえで表示の解除に進む
高温のお湯は、触れた瞬間に反射的に手を引くことができても、勢いよくかかると被害が広がります。
特にシャワーは全身にかかるため、危険度が高くなります。
表示が出ているあいだは、浴室での使用を避けてください。
Er14が示しているのは「給湯の温度を作れない」状態
現れる症状は次のとおりです。
- 設定した温度と違うお湯が出る
- 給湯の途中で温度が上下する
- お湯が出ない、または水しか出ない
熱いお湯とぬるいお湯という正反対の症状が同じ番号で表示されるのは、どちらも「設定した温度を作れていない」という一つの異常だからです。
エコキュートは、タンクに溜めたお湯をそのまま送り出しているわけではありません。
ヒートポンプで沸き上げたお湯は最高で約90℃に達します。
この高温のお湯に水を混ぜ、設定した温度に調整してから蛇口やシャワーへ送っています。
つまり給湯温度は、高温のお湯と水の混ぜ具合で決まります。
混ぜる仕組みや温度を測る部分がうまく働かないと、水の混ざる量が足りずに高温のお湯がそのまま出る、という状態が起こり得ます。
これがEr14で「やけどに注意」と案内される理由です。
異常ではない温度変化との見分け方
給湯の温度が変わる現象のすべてが故障というわけではありません。
メーカーは、次のような使いかたや状況では温度が変化するもので異常ではないと案内しています。
| 状況 | 内容 |
|---|---|
| 給湯の途中で流量を変える | 蛇口の開き具合を変えたとき |
| 給湯中に水道の水圧が変化する | 他の場所で水を使ったときなど |
| 混合水栓の湯側の流量が少ない | ごく少量でお湯を出しているとき |
| 浴室のシャワーと台所の給湯を同時に使う | 2か所で同時使用しているとき |
| 湯はり・たし湯・さし水・高温さし湯と給湯が重なる | おふろの操作と給湯が同時に走っているとき |
| シャワーをいったん止め、しばらくして再使用する | 配管内に残った湯温の影響 |
判断の分かれ目は、リモコンに番号が表示されているかどうかです。
番号が出ていない状態でこれらの条件に当てはまるなら、故障ではない可能性が高くなります。
一方、条件に心当たりがないのに温度が振れる場合や、Er14が表示されている場合は、機器側の異常を疑ってください。
解除の手順と、解除後に必ずやること
家族に周知したうえで、次の手順で解除します。
- リモコンに操作案内が出ていれば、その指示どおりに操作する(多くの機種は「メニュー」ボタンを3秒以上長押し)
- 案内がなければ、貯湯ユニットの漏電遮断器を「切」にし、約5秒以上待ってから「入」に戻す
- 表示が消えたことを確認する
解除した直後に、いきなりシャワーを浴びたり手を差し出したりしないでください。
表示が消えたことと、お湯の温度が正常に戻ったことは別の話です。
解除後は、次の順で安全を確かめてください。
- 台所など、浴室以外の蛇口で少量ずつお湯を出す
- 手を直接当てず、容器に受けて温度を確かめる
- 設定どおりの温度で安定していることを確認する
- そのうえで浴室の使用を再開する
解除操作そのものの詳しい手順や注意点は日立エコキュートの点検表示を解除する方法|再発したときの判断もにまとめています。
おふろの湯はりはできるのか
Er14は給湯側の表示ですが、湯はりの温度にも同じ仕組みが関わります。
表示が出ているあいだは、湯はりも行わないでください。
なお、浴そうのお湯が熱いという症状が中心で、番号が湯はり側の表示になっている場合は、対処の範囲が変わります。
| 表示 | 異常の場所 | 止めるべき使い方 |
|---|---|---|
| Er14・Er17 | 給湯の温度制御 | 蛇口・シャワーを使わない |
| Er64・Er68 | 給湯の循環ポンプ・水温度センサー | 蛇口・シャワーを使わない |
| Er26・Er28 | 湯はり・たし湯の温度制御 | 入浴しない |
| Er56 | 湯はり温度が安定しない | 入浴前に湯温を確認する |
湯はり側の表示が出ている場合の対処は日立エコキュートEr26・Er28|熱い湯が出るときの対処と日立エコキュートEr56とは|浴そうの湯が熱いときの対処で解説しています。
機器以外に疑うべき原因
給湯の温度がおかしいという症状は、エコキュート本体以外が原因のこともあります。
番号が出ていない場合や、特定の場所だけで起きる場合は、次の可能性も確認してください。
| 疑う場所 | 見分け方 |
|---|---|
| 混合水栓(蛇口)側の不具合 | その蛇口だけ温度が合わない。他の場所では正常 |
| 給湯温度の設定変更 | リモコンの設定値が普段と違う。家族が変えていないか |
| タンクの湯切れ | 残湯量の目盛が少ない、または消えている |
| 給水側の水圧の変化 | 他の場所で水を使った瞬間に温度が振れる |
| 冬季の水温低下 | 同じ設定でもぬるく感じる。夏との差が大きい |
特定の蛇口だけで症状が出る場合は、その水栓側の問題である可能性が高くなります。
サーモスタット式の混合水栓は内部の部品が劣化すると温度が安定しなくなることがあり、水栓の交換や部品交換で解決するケースもあります。
複数の場所で同じように温度が乱れる場合は、機器側の異常を疑ってください。
湯切れが原因の場合は、リモコンの「タンク沸き増し」でお湯を沸き上げれば解消します。
お湯の使用量が多い日が続いたあとや、来客で普段より多く使った翌日に起きやすい症状です。
点検までのあいだ、お湯をどう使うか
修理の訪問まで日数がかかる場合、まったくお湯を使わずに過ごすのは現実的ではないこともあります。
やむを得ず使う場合は、次の点を守ってください。
給湯温度の設定を下げておく
給湯温度を60℃や高温設定にしていると、リモコンに「高温注意」が表示されます。
異常時に出るお湯の温度もそのぶん高くなるため、通常使う温度に戻しておいてください。
ただし設定を下げても、温度を作る仕組みに異常があれば設定どおりになるとは限りません。
サーモスタット式の混合水栓を使う
シャワーには必ずサーモスタット式の混合水栓を使うことが求められています。
給水圧の変動があっても温度が安定しやすく、安全性が高まります。
浴室優先を設定する
ふろリモコンで「浴室優先」を設定すると、台所リモコンから給湯温度を変更できなくなります。
入浴中に別の場所で温度を上げられる事態を防げます。
チャイルドロックの扱いに注意する
チャイルドロックを設定すると、ふろリモコンが浴室優先の状態でも、台所リモコンから給湯温度を変更できるようになります。
子どもの誤操作を防ぐ機能ですが、浴室優先による保護は外れる点を理解して使ってください。
誰かが入浴しているあいだは、給湯温度を変更しないことが基本です。
点検が必要な状態の線引き
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 番号が出ておらず、同時使用など条件に心当たりがある | 異常ではない可能性が高い |
| 解除後、安定した温度で給湯できた | 一時的な検知。湯温を確認しつつ様子を見る |
| 解除しても当日中に再表示される | 使用を控えて点検を依頼する |
| 解除できても、給湯のたびに温度がばらつく | 使用を控えて点検を依頼する |
| 実際に熱いお湯が出て危険を感じた | 使用を控え、すぐに点検を依頼する |
給湯温度の異常は、家族が気づかないうちに高温のお湯に触れる事故につながります。
表示が消えたかどうかではなく、実際に出るお湯の温度で安全を判断してください。
点検を依頼するときは、次の情報を控えておくと訪問前の準備が進みます。
| 伝える内容 | 確認場所 |
|---|---|
| 表示された番号 | リモコンの表示部(解除前に控える) |
| 機器の型式と製造番号 | 貯湯ユニット本体のラベル |
| 症状の出方 | 熱いのか、ぬるいのか、途中で変わるのか |
| 出る場所 | 浴室だけか、台所でも起きるか |
| 設定していた給湯温度 | リモコンの表示 |
表示された番号ごとの意味は日立エコキュートのエラーコード一覧|表示の意味と対処の判断基準から確認できます。
よくある質問
Q1. 台所では普通なのに、シャワーだけ熱くなります。故障でしょうか。
浴室と台所で同時にお湯を使っている場合や、シャワーをいったん止めて再使用した場合は、温度が変化することがあり異常とは限りません。
まずはリモコンに番号が出ているかを確認してください。
番号が出ておらず、同時使用の条件にも当てはまる場合は、様子を見て差し支えありません。
Er14が表示されている場合は、場所にかかわらず給湯の使用を控えてください。
Q2. 水しか出ない場合もEr14ですか?
Er14では、設定と違う温度のお湯が出るだけでなく、お湯が出ない、水しか出ないという症状が現れることもあります。
ただし、断水やタンクの湯切れ、給水の止水栓が閉まっているといった別の原因でも同じ症状になります。
まずは他の蛇口から水が出るか、残湯量の表示がどうなっているかを確認してください。
番号が出ている場合は、その番号に沿った対処に進みます。
Q3. 給湯温度を低く設定すれば、当面は安全に使えますか?
設定を下げても、温度を作る仕組みそのものに異常があれば、設定どおりの温度になるとは限りません。
高温設定のままにするよりは安全側ですが、それだけで安心できる対策ではありません。
「設定を下げたから大丈夫」という思い込みが、湯温の確認を省く原因になりかねない点にも注意してください。
お湯を使う前に、容器に受けて温度を確かめる習慣を続けてください。
Q4. 解除したら症状が出なくなりました。修理は不要ですか?
一度きりで再発しないのであれば、一時的な検知だった可能性があります。
ただし給湯温度の異常は、次に出たときにやけどにつながるおそれがある種類のトラブルです。
しばらくは給湯時の温度を意識して確認し、少しでも不安定さが続くようであれば点検を依頼してください。
表示された番号と日付を控えておくと、再発したときの判断材料になります。
Q5. 修理と交換、どちらを選ぶか迷っています。判断の材料はありますか?
設置からの年数、これまでの修理履歴、交換が必要な部位の3点が判断材料になります。
補修用性能部品には保有期間があり、期間を過ぎた機種では修理自体が難しくなります。
点検の際に、修理費と本体交換費の両方を出してもらうと比較しやすくなります。
温度制御に関わる部品は消耗部品として扱われているため、年数が経つほど再発の可能性も考慮に入れてください。
まとめ
Er14は、給湯の温度を作れていないことを知らせる表示です。
- 最優先は蛇口とシャワーを使わないこと。家族全員に伝える
- 熱いお湯もぬるいお湯も、同じ「温度を作れていない」異常の表れ
- 同時使用や水圧の変化による温度変化は、番号が出ていなければ異常ではない
- 解除後はいきなり浴びず、容器に受けて温度を確かめる
- 再発する場合は使用を控えて点検を依頼する
表示が消えたかどうかではなく、実際のお湯の温度で安全を判断してください。

