新居のキッチンに合うガスコンロを探していたら、「ビルトイン」「据え置き」「ガステーブル」といった言葉が入り乱れていて、何がどう違うのか分からなくなっていませんか。
ガスコンロの種類は、まず「設置のしかた」で大きく分かれ、そのあとにサイズや口数、卓上タイプかどうかといった違いが加わっていきます。
種類を正しく理解していないと、交換できない機種を選んでしまったり、設置スペースに合わないものを買ってしまったりすることがあります。
この記事では、ガスコンロの設置タイプごとの違い、それぞれのサイズの目安、選ぶときに確認すべきポイントを、ガス会社の案内をもとに整理します。
これからコンロを選ぶ方は、自宅のキッチンがどのタイプかを確認しながら読み進めてください。
ガスコンロの設置タイプは大きく3つ
ガスコンロの設置タイプは、大きく分けて「据置(ガステーブル)」「セクショナルキッチン」「ビルトイン」の3つに分類されます。
現在設置されているコンロの種類によっては、別のタイプへの交換が難しい場合もあるため、まずは自宅のコンロがどのタイプかを確認しましょう。
| 設置タイプ | 特徴 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 据置(ガステーブル・テーブルコンロ) | コンロ台の上に置いて使う | 本体の下にガス栓やコンロ台が見える |
| セクショナルキッチン | 古いタイプのキッチンに組み込まれた形式 | ビルトインに似ているが構造が異なる場合がある |
| ビルトイン | システムキッチンに組み込む | 外からガス栓が見えない、天板がワークトップと一体化している |
テーブルコンロ(据置型)とは
テーブルコンロは、コンロ台の上に置いて使うタイプです。
大阪ガスは、ビルトインコンロと据置コンロの大きな違いは設置形態であり、ビルトインコンロはシステムキッチンに組み込むのに対し、据置コンロはコンロ台の上に設置すると説明しています。
ガス栓とゴム管やガスコードで接続する仕組みのため、条件が合えば自分で交換できる場合が多く、価格も比較的手ごろです。
一人暮らしや、賃貸住宅で手軽にコンロを用意したい人に向いています。
ビルトインコンロとは
ビルトインコンロは、システムキッチンのワークトップ(天板)に組み込まれているタイプです。
外からガス栓が見えず、天板とキッチンが一体化して見えるのが特徴です。
デザイン性や機能性に優れたモデルが多く、天板の素材やグリルの性能を選べる自由度も高いですが、交換には資格を持った業者による工事が必要です。
交換費用の詳しい内訳はガスコンロ交換の費用はいくら?工事費の内訳と追加費用の目安で解説しています。
セクショナルキッチンとは
セクショナルキッチンは、ビルトインが一般的になる以前に普及していた、ユニットごとに組み合わせるタイプのキッチンです。
見た目はビルトインに近い場合もありますが、構造上、最新のビルトインコンロへそのまま交換できないケースがあります。
築年数の古い住宅にお住まいの場合、リフォーム会社やガス会社に現地を確認してもらい、交換可能なタイプかどうかを判断してもらうと安心です。
サイズの違いを確認する
コンロのタイプが決まったら、次はサイズを確認します。
テーブルコンロとビルトインコンロでは、サイズの表し方や標準寸法が異なります。
| タイプ | サイズの目安 | 表記方法 |
|---|---|---|
| テーブルコンロ | 幅56cm・60cm | 本体の幅 |
| ビルトインコンロ | 幅45cm・60cm・75cm | トッププレート(天板)の幅 |
ビルトイン型の場合、コンロのサイズはトッププレートのサイズで表され、主に横幅45cm・60cm・75cmの3種類があるとされています。
据置型のサイズは横幅60cmのタイプと56cmのタイプの2通りが展開されています。
今使っているコンロと同じサイズを選べば、交換をスムーズに進めやすくなります。
設置に必要なすき間(離隔距離)
コンロを設置する際は、周囲の壁や可燃物との間に一定の距離が必要です。
火災予防のため、前方・後方・側方を15cm以上、上方を100cm以上空ける必要があるとされています。
壁との距離が確保できない場合は、防熱板を設置することで対応できる場合があります。
離隔距離を確保せずに設置すると、壁や周辺の可燃物への引火リスクが高まるため、必ず取扱説明書の指示に従ってください。
口数・グリルの有無による分類
設置タイプが決まったら、口数とグリルの有無も選択のポイントになります。
| 分類 | 種類 |
|---|---|
| 口数 | 1口、2口、3口(ビルトインは3口が主流) |
| グリルの有無 | グリルなし、水なし片面焼き、水なし両面焼き |
| 卓上タイプ | 1〜2口のコンパクトなガスコンロで、テーブルの上で直接使う |
卓上タイプは、キッチンに置くテーブルコンロとは別に、食卓の上で鍋料理などに使う小型のガスコンロです。
ガスボンベを使うコンパクトなコンロは、本体が小型で持ち運びができ、食卓での鍋料理やキャンプ、災害時の調理補助道具としても活用できるとされています。
防災グッズとして使う場合は、ガスの復旧が遅れることも想定して、ガスボンベを備蓄しておくとよいとされています。
グリルの焼き方によるおすすめ機種の違いは、ガスコンロのおすすめ8選|テーブルコンロの選び方と価格帯別の比較で詳しく紹介しています。
強火力バーナーの位置(左右)も確認する
2口以上のガスコンロには、標準バーナーより火力の強い「強火力バーナー」が付いています。
強火力バーナーの火力は標準バーナーの約1.5倍とされ、揚げ物や炒め物などに適しています。
安全のため、壁から遠い側のコンロを強火力バーナーにするのが一般的で、強火力バーナーの位置は製品ごとに固定されているため、購入時に左右どちらにあるかを確認する必要があります。
中には、左右両方が強火力バーナーに対応している機種もあります。
自宅のキッチンで、コンロのどちら側が壁に近いかを確認し、それに合わせて強火力バーナーの位置を選びましょう。
安全機能はタイプによらず標準装備
コンロの種類にかかわらず、現在販売されている家庭用ガスコンロには、基本的な安全機能が搭載されています。
2008年以降のビルトインコンロにはSiセンサーという装置がすべて搭載されており、このセンサーが鍋底の温度やバーナーの炎を検知することで、油の発火や消し忘れを防ぎ、コンロを安全に使えるようになっています。
機種によっては、地震を感知して自動消火する感震停止機能や、鍋がのっていないことを検知する鍋なし検知機能など、さらに安全性を高める機能を備えたものもあります。
コンロ調理タイマーは、時間を設定すれば自動的に消火してくれる機能で、ゆで時間などもキッチンタイマーなしで調整できるため、タイマーを多用する人におすすめの機能です。
高温で炒めたりあぶったりしたいときは、鍋なし検知や焦げ付き消火などの機能を一時的に解除して大火力を使えるようにする「高温炒めモード」のような機能を備えた機種もあります。
選び方の手順まとめ
ここまでの内容を踏まえ、ガスコンロを選ぶときの手順を整理すると、次のようになります。
| 手順 | 確認すること |
|---|---|
| 1. 設置タイプを確認 | 据置(テーブルコンロ)か、ビルトインか、セクショナルキッチンか |
| 2. ガス種を確認 | 都市ガスかLPガス(プロパンガス)か |
| 3. サイズを確認 | テーブルコンロは56cm・60cm、ビルトインは45cm・60cm・75cm |
| 4. 口数・グリルを確認 | 1口〜3口、グリルなし〜水なし両面焼き |
| 5. 強火力バーナーの位置を確認 | 壁に近い側と逆側に強火力があるか |
| 6. 必要な機能を確認 | タイマー、高温炒めモードなど |
ガス種を間違えると、コンロが使えないだけでなく、不完全燃焼などの事故につながるおそれがあります。
ガス種の確認は、種類選びの中でも特に重要なポイントです。
都市ガスとLPガスの違いや見分け方は、ガスコンロの都市ガスとプロパンガスの違いとは?費用・火力・安全性を徹底比較で詳しく解説しています。
テーブルコンロとビルトインコンロ、どちらを選ぶべき?
最後に、どちらのタイプを選ぶべきか迷っている方のために、向き・不向きを整理します。
| タイプ | 向いている人 |
|---|---|
| テーブルコンロ | 一人暮らし・賃貸住宅で手軽に用意したい人、予算を抑えたい人、自分で設置したい人 |
| ビルトインコンロ | 持ち家やリフォームでキッチン全体を整えたい人、デザイン性や機能性を重視する人 |
すでにビルトインコンロが設置されているキッチンにテーブルコンロを置くことはできず、逆にテーブルコンロ用のスペースにビルトインコンロを後付けするには、キッチンの改修工事が必要になります。
今のキッチンの形に合わせて選ぶのが基本ですが、リフォームを検討している場合は、この機会にタイプそのものを見直すこともできます。
よくある質問
ガステーブルとビルトインコンロは同じものですか?
いいえ、異なるものです。ガステーブル(テーブルコンロ)は、コンロ台の上に置いて使う据置タイプのコンロを指します。一方、ビルトインコンロは、システムキッチンのワークトップに組み込まれているタイプで、外からガス栓が見えない構造になっています。見た目が似ている場合もありますが、設置方法や交換の手順が大きく異なるため、自宅のコンロがどちらのタイプかを確認したうえで、買い替えや交換を検討する必要があります。
自宅のコンロがどのタイプか分かりません。どう確認すればよいですか?
コンロの下や周囲を見て、ガス栓やコンロを支える台が見えている場合はテーブルコンロ(据置タイプ)です。天板がキッチンの天板と一体化していて、ガス栓が外から見えない場合はビルトインコンロです。判断が難しい場合は、コンロの型式が分かる銘板の写真を撮り、ガス会社や販売店に確認してもらうと確実です。築年数の古い住宅では、セクショナルキッチンという別の形式の場合もあります。
ビルトインコンロを据置タイプに変更できますか?
技術的には可能な場合がありますが、キッチンの天板部分に改修工事が必要になることが多く、コンロの交換というよりリフォームに近い規模の工事になります。ビルトインコンロが組み込まれていた部分に据置用のスペースを作る必要があるため、費用や工期も通常の交換より大きくなりがちです。実施を検討する場合は、リフォーム会社やキッチンメーカーに現地を見てもらい、可能かどうかと費用の見積もりを確認することをおすすめします。
強火力バーナーはどちらの位置を選べばよいですか?
一般的には、壁から遠い側に強火力バーナーがある機種を選ぶのが安全とされています。強火力バーナーは火力が強いため、壁に近い位置にあると、壁や周辺の可燃物への熱の影響が大きくなるためです。自宅のキッチンで、コンロのどちら側が壁に近いかを確認し、それと逆側に強火力バーナーがある機種(左右表記のLまたはR)を選びましょう。左右両方に対応した機種もあるため、レイアウトに合わせて選択肢を広げることもできます。
卓上コンロとテーブルコンロは何が違いますか?
テーブルコンロは、キッチンのコンロ台に据え置いて日常の調理に使う、都市ガスやLPガスの配管に接続するタイプのコンロです。一方、卓上コンロは、食卓の上で鍋料理をするときなどに使う、ガスボンベを使用する小型のコンロを指すことが多く、持ち運びができるのが特徴です。卓上コンロは災害時の調理補助道具としても活用でき、防災グッズとして備えている家庭もあります。用途に応じて、両方を使い分けている家庭も少なくありません。
まとめ
ガスコンロの種類は、まず設置タイプ(テーブルコンロ・ビルトイン・セクショナルキッチン)で大きく分かれ、そこにサイズや口数、グリルの有無が加わります。
最後に要点を整理します。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 設置タイプ | テーブルコンロ(据置)、ビルトイン、セクショナルキッチンの3種類 |
| サイズ | テーブルコンロは56cm・60cm、ビルトインは45cm・60cm・75cm |
| 離隔距離 | 前後左右15cm以上、上方100cm以上 |
| 選ぶ手順 | 設置タイプ→ガス種→サイズ→口数・グリル→強火力の位置→機能 |
| 安全機能 | Siセンサーは2008年以降のコンロに標準搭載 |
まずは自宅のコンロが据置かビルトインかを確認し、サイズと今のガス種を控えるところから始めてみてください。

