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レンジフード掃除のやり方とは?|自分でできる手順と洗剤・頻度の目安

レンジフードの外側をゴム手袋と布で拭き掃除する男性
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

コンロの上を見上げたら、整流板の縁に茶色い油がにじみ、指で触るとベタッと糸を引く。

そんな状態に気づいて、どこから手をつければよいか迷っていませんか。

レンジフードの掃除は、洗剤を強くするほどよく落ちるものではなく、機種のタイプと部品ごとの頻度に合わせて進めるのがいちばんの近道です。

やり方を間違えると塗装がはがれたり、ファンが変形したりすることもあります。

この記事では、自宅のレンジフードのタイプの見分け方から、場所別の掃除頻度、メーカーが推奨する洗剤の考え方、タイプ別の具体的な手順、自分で掃除するか業者に頼むかの判断基準までを順に解説します。

初めての方でも、今日の掃除にそのまま使える内容にまとめました。

  • 自宅のレンジフードのタイプと、掃除する部品の違い
  • 中性洗剤を基本にする理由と、使ってはいけない洗剤・道具
  • タイプ別の掃除手順と、自分で掃除するか業者に頼むかの線引き
目次

レンジフード掃除の結論|押さえるべき4つの基本

最初に結論をまとめます。

レンジフード掃除で失敗しないためのポイントは、次の4つです。

基本内容理由
① 電源を切ってから始める運転を止め、スイッチロックまたはブレーカーを切る感電やファンの巻き込みを防ぐため
② 洗剤は中性洗剤が基本台所用中性洗剤とぬるま湯で落とす塗装や樹脂部品の変色・はがれを防ぐため
③ お湯は60℃未満にするつけ置きは40〜50℃程度のぬるま湯を目安にする樹脂製のファンや部品の変形を防ぐため
④ 部品ごとに頻度を変える整流板・フィルターはこまめに、ファンは数か月〜年1回汚れの付き方が部品ごとに違うため

強い洗剤で一気に落とすより、中性洗剤とぬるま湯でこまめに落とすほうが、結果的に早くきれいになり、本体も長持ちします。

「アルカリ性の強い洗剤を使えば早い」と考えがちですが、多くのメーカーは取扱説明書で使用できる洗剤を限定しています。

まずは自宅の機種がどのタイプかを確認し、その機種に合った方法で進めましょう。

まず確認|自宅のレンジフードはどのタイプか

レンジフードは、見た目とファンの種類によって掃除の手順が大きく変わります。

家庭用で多いのは、次の4つのタイプです。

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タイプ見た目の特徴ファン主に掃除する部品
スリム型(整流板付き)本体が薄く、下面に平らな整流板があるシロッコファン整流板・オイルキャッチ・フィルター(ある場合)・ファン
ブーツ型(深型)本体が箱型で奥行きがあり、長靴を逆さにしたような形シロッコファン金属フィルター・ファンカバー・シロッコファン
浅型(プロペラファン)上部が浅く、外壁に面した位置に設置されることが多いプロペラファンフィルター・プロペラファン・本体内側
ファン掃除不要・自動洗浄タイプ「10年ファンお手入れ不要」「自動洗浄」などの表示がある機種独自の構造整流板・油受け・トレイ(ファンは基本触らない)

見分けるときは、次の順で確認するとスムーズです。

  • 本体の下面が平らな板で覆われていれば、整流板付きのスリム型の可能性が高いです
  • 下面に網状や格子状の金属フィルターが見えて、本体が箱型ならブーツ型です
  • フィルターの奥に扇風機のような平たい羽根が見えれば、プロペラファンです
  • 本体の側面や内側のシール、取扱説明書に「ファンのお手入れ不要」とあれば、ファン掃除不要タイプです

ファン掃除不要タイプや自動洗浄タイプは、ファンを無理に外そうとすると故障の原因になります。

取扱説明書で「お手入れが必要な部品」を確認し、それ以外は触らないのが基本です。

型番は本体内側(整流板やフィルターを外した奥)のラベルに記載されていることが多いです。

取扱説明書が手元にない場合は、型番でメーカーの公式サイトを検索すると、多くの機種で取扱説明書のPDFを確認できます。

場所別の掃除頻度の目安

レンジフードは、部品によって汚れの溜まるスピードがまったく違います。

全部を毎回外して洗う必要はなく、次のように頻度を分けると負担が小さくなります。

掃除する場所頻度の目安主な作業
本体外側・整流板の表面週1回〜2週間に1回中性洗剤を含ませた布で拭く
整流板(取り外して洗う)1〜2か月に1回外してシンクで洗う
金属フィルター月1回程度ぬるま湯と中性洗剤で洗う
オイルキャッチ・オイルトレー月1回程度(冬は結露水も確認)溜まった油と水を拭き取り、洗う
シロッコファン・プロペラファン3か月〜1年に1回取り外してつけ置き洗い
本体内部(ファンの奥・ケーシング)ファン掃除のタイミングで湿布法で油を浮かせて拭き取る
排気ダクト内部自分では行わない汚れや臭いが気になれば業者に相談

この頻度は、毎日1〜2回調理する家庭を想定した目安です。

揚げ物や炒め物が週に3回以上ある家庭では、フィルターとオイルキャッチは2〜3週間に1回に早めると、油が固まる前に落とせます。

逆に、外食が多く調理が少ない家庭では、フィルターは2か月に1回程度でも汚れが目立たないことがあります。

📎 出典:TOTO|レンジフード お手入れ・点検

オイルパック(オイルキャッチ)は油や水が溜まる量が調理内容で変わるため、定期的に確認し、少なくとも月1回は掃除するようTOTOは案内しています。

冬場は、外気との温度差でレンジフード内に結露水が溜まりやすくなります。

オイルキャッチに水が溜まっていたら、油と一緒に早めに捨てておきましょう。

準備する道具と洗剤の選び方

掃除に使う道具

レンジフード掃除で用意しておきたい道具は、次のとおりです。

道具用途選び方のポイント
ゴム手袋手荒れ防止・部品の縁でのけが防止手首まで覆う長めのもの
やわらかいスポンジ整流板・本体の拭き洗い研磨粒子の付いていない面を使う
使い古しの歯ブラシファンの羽根のすき間・フィルターの目毛先がやわらかいもの
キッチンペーパー湿布法・油の拭き取り厚手で破れにくいもの
大きめのゴミ袋(45〜70L程度)つけ置き用の容器代わり厚手タイプを二重にすると安心
古新聞・ビニールシートコンロ周りの養生油の垂れを受け止める
踏み台高い位置の作業天板付きで安定したもの
乾いた布仕上げの水拭き・から拭きマイクロファイバーが使いやすい

洗剤は「中性洗剤」が基本

レンジフード掃除で最も大切なのが、洗剤の選び方です。

国内最大手のレンジフードメーカーである富士工業は、変質や変色の原因になるとして、アルカリ性洗剤や60℃以上の熱湯などを使わないよう案内しています。

あわせて、スイッチなどの電気部品に洗剤を直接かけないことも注意点として挙げています。

📎 出典:富士工業(FUJIOH)|よくあるご質問

洗剤ごとの向き・不向きを整理すると、次のようになります。

スクロールできます
洗剤・道具レンジフードへの使用注意点
台所用中性洗剤◎ 基本はこれぬるま湯に溶かして使う
メーカー推奨の換気扇用洗剤(弱アルカリ性)○ 取扱説明書で認められていれば可使える部位・時間を必ず守る
市販の強いアルカリ性洗剤・パイプ用洗剤× 避ける塗装はがれ・アルミの変色の原因
塩素系漂白剤× 避ける金属の腐食・変色の原因
クレンザー・金属たわし× 避けるコーティングの傷・はがれの原因
シンナー・灯油・ベンジン× 使用しない塗装や樹脂の変質の原因

ここで注意したいのは、「弱アルカリ性ならどれでも大丈夫」ではない点です。

メーカーが自社製品向けに推奨している弱アルカリ性洗剤は、塗装や素材との相性を確認したうえで案内されています。

市販品を使う場合は、商品の表示に「レンジフード」「換気扇」への使用可否と、アルミ・塗装面への注意書きがあるかを確認してから選びましょう。

迷ったら中性洗剤から始め、落ちない汚れにだけ、取扱説明書で認められた洗剤を使うという順番にすると失敗がありません。

掃除を始める前の安全確認

レンジフードは電気で動く設備で、しかも頭より高い位置にあります。

掃除の前に、次の点を必ず確認してください。

  • 運転を止め、照明も消しておく
  • スイッチロック機能があればロックする。ない場合は分電盤のブレーカーを切る
  • コンロの火が完全に消えていること、五徳やバーナーが冷めていることを確認する
  • 濡れた手でスイッチやブレーカーに触れない
  • コンロの天板やシンクの縁には乗らず、安定した踏み台を使う
  • 整流板やファンは、外すときに落ちてこないよう片手で支える

運転中や電源が入ったままの状態で内部に手を入れると、ファンに指を巻き込まれたり、感電したりするおそれがあります。

必ず運転を止め、スイッチロックまたはブレーカーを切ってから作業してください。

📎 出典:パナソニック ホームズ クラブ|キッチン レンジフード(換気扇)住まいのお手入れ

パナソニック ホームズは、お手入れの際はスイッチロックかブレーカーを切ること、濡れた手で操作しないことを案内しています。

また、整流板の中には、取り付け状態を検知するセンサー用のマグネットが付いている機種もあります。

マグネットを外したり強くぶつけたりすると故障の原因になるため、取り扱いには注意しましょう。

コンロ周りには古新聞やビニールシートを敷いておくと、整流板を外したときに垂れる油や汚れた水を受け止められます。

ガスコンロの場合は、バーナーキャップの穴に水や油が入らないよう、上から覆っておくと後片付けが楽です。

スリム型(整流板付き)の掃除手順

現在の新築やリフォームで最も多いのが、整流板付きのスリム型です。

掃除する部品は少なめですが、整流板が大きく重いため、取り外しには注意が必要です。

手順1|整流板の表面を拭いてから外す

まず、整流板の表面を中性洗剤を含ませた布で拭き、表面の油を軽く落とします。

次に、取扱説明書の手順に従って整流板を外します。

多くの機種では、整流板を手前に引いたり、下に回転させたりすると外れる構造になっています。

整流板は、幅75cmや90cmのタイプだと片手で支えにくい大きさです。

外した整流板はシンクに直接置かず、やわらかい布やシンクマットを敷いた上で洗うと、傷や変形を防げます。

手順2|整流板を洗う

ぬるま湯に中性洗剤を溶かし、やわらかいスポンジで表と裏を洗います。

裏側の縁や、吸い込み口に面した部分に油が溜まりやすいので、重点的に洗いましょう。

洗剤が残るとベタつきやシミの原因になるため、最後はしっかり水で流し、乾いた布で拭き取ります。

手順3|フィルター・オイルキャッチを洗う

整流板の奥に、フィルターやオイルキャッチ(油受け)が付いている機種があります。

オイルキャッチは外すときに中の油が垂れやすいため、ゆっくり手前に引いて外します。

溜まった油はキッチンペーパーで拭き取ってから、中性洗剤で洗いましょう。

拭き取った油やつけ置き後の油の多い水を、そのまま排水口に大量に流すのは避けてください。

排水管の中で冷えて固まり、詰まりや臭いの原因になります。

油はペーパーに吸わせて可燃ごみに出すのが基本です。

排水口の汚れが気になる場合は、キッチン排水口の掃除方法を完全解説|ぬめり・臭い・詰まりを根本から解消もあわせて参考にしてください。

手順4|本体の内側を湿布法で拭く

整流板を外すと、本体の内側やファンの周りが見えます。

取り外せない部分は、洗剤を染み込ませたキッチンペーパーを貼り付けて油を浮かせる「湿布法」が効果的です。

📎 出典:パナソニック|キッチンのお手入れ レンジフード

パナソニックは、ぬるま湯で薄めた換気扇用の弱アルカリ性洗剤をキッチンペーパーにつけて取り外せない部分に貼り、15〜30分ほど湿布してから拭き取る方法を紹介しています。

仕上げに台所用中性洗剤で残った汚れを落とし、水拭き、から拭きの順で終えます。

ただし、弱アルカリ性洗剤が使えるかどうかは機種によって異なります。

取扱説明書で中性洗剤のみと指定されている機種では、中性洗剤で同じ湿布法を行いましょう。

湿布するときは、スイッチや照明のまわり、電源コードの近くにペーパーを貼らないようにします。

洗剤液が電気部品に流れ込むと、故障の原因になります。

手順5|よく乾かしてから元に戻す

洗った部品は、水気を完全に拭き取るか、自然乾燥させてから取り付けます。

水気が残ったまま取り付けると、内部にサビやカビが出たり、次に運転したときに水滴が垂れたりします。

整流板は、取り付け後に手で軽く揺すって、しっかり固定されているかを確認してください。

固定が不十分だと、調理中に落下するおそれがあります。

ブーツ型(深型シロッコファン)の掃除手順

築年数の経った住宅でよく見かけるのが、箱型で奥行きのあるブーツ型です。

シロッコファンは筒状で羽根の数が多く、すき間に油が溜まりやすい構造です。

手順1|金属フィルターを外して洗う

本体の下面にある金属フィルターを外します。

多くの機種では、フィルターのつまみを引くか、スライドさせると外れます。

ぬるま湯と中性洗剤でつけ置きし、目に詰まった油はやわらかい歯ブラシでかき出します。

手順2|ファンカバー(ベルマウス)を外す

フィルターの奥にある、丸い穴の開いたカバーを外します。

このカバーは「ベルマウス」とも呼ばれ、ネジやツメで固定されていることが多いです。

外したネジは、なくさないように小皿などにまとめておきましょう。

手順3|シロッコファンを外す

ファンの中央にある固定用のつまみ(ナット)を回して外し、ファンを手前に引き抜きます。

機種によっては、つまみの締まる方向が一般的なネジと逆(左ねじ)になっているため、つまみやファン本体に表示されている矢印を必ず確認してください。

固くて回らない場合、無理に力をかけると軸を傷めることがあります。

つまみの周りに中性洗剤を染み込ませたペーパーを10分ほど貼り、油を緩めてから再度試しましょう。

外したファンは、羽根が変形しないよう平らな場所に置きます。

ぶつけたり落としたりして変形したファンは、取り付け後に振動や異音の原因になります。

手順4|シロッコファンをつけ置きする

シロッコファン全体が入る洗い桶がない場合は、大きめのゴミ袋を洗い桶やシンクにかぶせ、その中にぬるま湯を張ると便利です。

40〜50℃程度のぬるま湯に中性洗剤を溶かし、ファンを30分〜1時間ほど浸けます。

油が柔らかくなったら、歯ブラシで羽根の1枚1枚を内側から外側へ向かってこすり落とします。

熱湯を使うと早く落ちそうに感じますが、60℃以上のお湯は樹脂部品の変形につながるおそれがあります。

給湯器の設定温度を50℃前後にしてお湯を張ると、温度管理がしやすくなります。

手順5|本体内部を拭いて、逆の順番で戻す

ファンを外したあとの本体内部(ケーシング)も、湿布法で油を浮かせて拭き取ります。

すべての部品が乾いたら、ファン、つまみ、ファンカバー、フィルターの順で取り付けます。

つまみの締め付けが緩いと運転中にファンが外れるおそれがあるため、最後まで確実に締めてください。

ファンを外したまま、または固定が不十分なまま運転しないでください。

モーターの過熱や故障、部品の脱落につながるおそれがあります。

浅型(プロペラファン)の掃除手順

プロペラファンのレンジフードは、壁に直接取り付けられた換気扇の外側をフードで覆った構造です。

シロッコファンより部品が少なく、比較的掃除しやすいタイプです。

手順作業内容ポイント
1フィルターを外して洗う紙や不織布のフィルターは洗わず交換する
2ファンの固定つまみを外し、プロペラファンを外すつまみの回転方向を確認する
3ファンをつけ置きし、羽根の表裏を洗う羽根の角度が変わらないよう、曲げずに洗う
4本体内側とモーター周りを拭くモーター部は水をかけず、固く絞った布で拭く
5乾燥させて取り付ける羽根の向き(表裏)を間違えない

プロペラファンは外壁に近い位置にあるため、屋外側のシャッター(外気の侵入を防ぐ羽根)にも油やホコリが付きやすくなります。

シャッターの動きが悪いと、止めているのに外から風が入ってくる原因になります。

風の逆流が気になる場合は、風が入ってくる症状の原因と対策を解説した別記事で原因と対策を詳しく解説しています。

頑固な油汚れを落とすコツ

長期間掃除していないレンジフードでは、油が酸化して茶色く固まり、中性洗剤で拭いただけでは落ちないことがあります。

そのような場合は、次の順番で段階的に試していきましょう。

段階方法目安
① 温める40〜50℃のぬるま湯で汚れを柔らかくする油は温度が上がるほど緩みやすい
② 時間をかけるつけ置き・湿布の時間を延ばすつけ置き1〜2時間、湿布30分程度
③ こすり方を変える歯ブラシ・プラスチック製のヘラで削る金属製のヘラやたわしは使わない
④ 洗剤を変える取扱説明書で認められた換気扇用洗剤を使う使用時間と使える部位を守る
⑤ プロに任せるハウスクリーニング業者に依頼する固着がひどい・部品が外れない場合

大切なのは、いきなり強い洗剤や硬い道具に頼らないことです。

ほとんどの汚れは、①〜③を丁寧に行うだけで落とせます。

TOTOは前述のお手入れ案内の中で、ファンやオイルパックをクリームクレンザーや硬いスポンジでこすったり、食器洗い乾燥機で洗ったりしないよう案内しています。

また、本体に洗剤を直接スプレーすると、モーターなどに洗剤が入り故障の原因になるとしています。

スプレー式の洗剤を使う場合も、本体ではなく布やペーパーに吹き付けてから拭くようにしましょう。

「一度で完璧に落とそうとしない」のも大切なコツです。

固着した汚れは、今回は半分落とし、次回の掃除でさらに落とすという進め方でも十分です。

無理にこすって塗装を傷めると、そこから汚れが入り込みやすくなり、かえって掃除の手間が増えます。

やってはいけない掃除のやり方

レンジフード掃除では、よかれと思ってやったことが故障や劣化につながるケースが少なくありません。

特に混同されがちなNG例を整理します。

やってしまいがちなこと起こり得ること
60℃以上の熱湯をかける・熱湯につける樹脂製ファンや部品の変形
市販の強力な油汚れ用アルカリ洗剤を原液で使う塗装はがれ・アルミの黒ずみ
本体やスイッチに洗剤を直接スプレーするモーターや電気部品の故障
金属たわし・クレンザーでこするコーティングの傷・汚れの再付着
部品を食洗機で洗う変色・変形・コーティングはがれ
ファン掃除不要タイプのファンを分解する故障・性能低下・保証対象外
コンロの天板に乗って作業する天板の破損・転落
濡れた部品をそのまま取り付けるサビ・カビ・水垂れ

特に、ドラッグストアで販売されている「強力」「プロ仕様」などとうたう油汚れ用洗剤は、レンジフードの塗装面に使えないものもあります。

商品ラベルの「使えないもの」の欄に、アルミや塗装面が挙げられていないかを確認してから使いましょう。

掃除しても改善しないときの判断基準

フィルターやファンをきれいにしても、吸い込みが弱い、音が大きい、臭いが残るといった症状が続くことがあります。

その場合、汚れ以外の原因が隠れている可能性があります。

症状考えられる原因対応の目安
掃除後も煙を吸い込まないダクト内部の油の堆積・屋外シャッターの固着・モーターの劣化業者に点検を依頼
掃除後も「ガラガラ」「キュルキュル」と鳴るファンの変形・取り付け不良・軸受けの摩耗まず取り付け直し、改善しなければ点検
焦げたような臭い・電気臭いモーターの異常発熱・電気系統の不具合すぐに使用を中止し点検
部品が固着して外れない長年の油の固着・ネジの腐食無理をせず業者に依頼
設置から10年以上経過している部品の経年劣化交換も含めて検討

焦げたような臭いや、スイッチを入れたときに異常な発熱を感じる場合は、使用を中止してください。

電気系統やモーターの異常は、自分で分解して確かめるものではありません。

また、レンジフードに油が溜まった状態を放置すること自体が、火災のリスクにつながります。

📎 出典:東京消防庁|キッチンまわりの豆知識

東京消防庁は、レンジフード内部に油脂が溜まると換気性能が低下する場合があり、コンロやレンジフードに付いた油脂に着火すると火災になる危険があると注意を呼びかけています。

フィルターやファンに油が厚く付いたまま調理を続けると、炎やコンロの熱で油に引火するおそれがあります。

自分で掃除するか、業者に頼むかの線引き

自分でできる範囲と、業者に任せたほうがよい範囲の目安は次のとおりです。

自分で掃除できる業者に任せたほうがよい
整流板・フィルター・オイルキャッチの洗浄ダクト内部の清掃
取扱説明書で取り外し方が示されているファンの洗浄固着して外れないファン・ネジ
本体の内側・外側の拭き掃除ファン掃除不要タイプ・自動洗浄タイプの内部
屋外フードの外から見える部分の拭き取り2階以上の屋外フード・高所作業
年1回程度の定期的なファン掃除数年以上ファンを掃除していない強固な汚れ

業者のクリーニングは、ファンやフィルターを分解して専用の洗剤で洗浄するため、家庭ではかなり落としにくい固着汚れにも対応できます。

料金は業者やレンジフードのタイプ、オプション(ダクト清掃・コーティングなど)の有無で変わるため、複数社の内容と金額を比べて選ぶのがおすすめです。

設置から10年以上経って症状が重なっている場合は、掃除よりも交換を検討したほうがよいこともあります。

交換を判断する目安は寿命や交換サインを解説した別記事で、交換にかかる費用は交換費用の相場を解説した別記事で詳しく解説しています。

掃除をラクにする予防の習慣

レンジフードの掃除を楽にするいちばんの方法は、汚れを固まらせないことです。

日頃から次の習慣を取り入れると、次回の掃除が格段に軽くなります。

調理の前に回し、調理後もしばらく回し続ける

コンロに火をつけてから換気扇を回すと、最初に出た油煙が周囲の壁や天井に広がりやすくなります。

調理を始める少し前に運転を始め、調理後も数分〜10分程度は回し続けると、室内に残った油煙まで排出できます。

換気扇を回し続けたときの電気代が気になる方は、換気扇は24時間つけっぱなし?場所別の電気代と正しい使い方とはを参考にしてください。

調理後の「ついで拭き」を習慣にする

油は温かいうちのほうが柔らかく、落としやすい性質があります。

調理が終わって本体が冷めきる前に、整流板の表面を固く絞った布でひと拭きするだけでも、汚れの蓄積は大きく変わります。

週に1回、中性洗剤を含ませた布で拭く日を決めておくと、月1回の掃除がほぼ「仕上げ」だけで済むようになります。

市販のフィルターは取扱説明書で使用可否を確認する

レンジフード用の貼り付けフィルターは、ファンや内部への油の付着を減らせる便利なアイテムです。

ただし、整流板付きのスリム型など一部の機種では、取扱説明書で市販フィルターの使用を避けるよう案内していることがあります。

フィルターで吸い込み口がふさがると換気性能が落ち、モーターに負担がかかるためです。

取り付ける前に、自宅の機種で使えるかどうかを必ず確認しましょう。

掃除の予定をカレンダーに入れておく

フィルターは「月初め」、ファンは「大掃除の時期を避けた春や秋」など、掃除の時期を決めておくと忘れにくくなります。

年末は業者の予約が混みやすく、寒さで油も固まりやすいため、ファンの掃除は気温の高い時期に行うほうが作業しやすいです。

よくある質問

Q1. レンジフードの掃除はどのくらいの頻度で行えばよいですか?

部品によって頻度を分けるのがおすすめです。本体の表面は週1回〜2週間に1回の拭き掃除、整流板やフィルター、オイルキャッチは月1回程度、シロッコファンやプロペラファンは3か月〜1年に1回が目安です。揚げ物や炒め物が多い家庭では、フィルターとオイルキャッチを2〜3週間に1回に早めると、油が固まる前に落とせます。最終的には、取扱説明書に記載されている頻度を優先してください。

Q2. レンジフードの掃除に重曹やセスキ炭酸ソーダは使えますか?

重曹やセスキ炭酸ソーダはアルカリ性のため、機種によっては塗装の変色やアルミ部品の黒ずみの原因になります。多くのメーカーは中性洗剤を基本としており、アルカリ性洗剤の使用を避けるよう案内している場合もあります。使いたい場合は、まず取扱説明書でアルカリ性洗剤の使用可否を確認し、使える場合も目立たない場所で試してから短時間で使うようにしましょう。判断に迷うときは中性洗剤を選ぶのが安全です。

Q3. シロッコファンが固くて外れないときはどうすればよいですか?

まず、固定つまみの回す方向を確認してください。機種によっては一般的なネジと逆方向に締まる構造になっており、矢印の表示とは反対に回していることがあります。方向が正しいのに回らない場合は、つまみの周りに中性洗剤を染み込ませたペーパーを10分ほど貼り、油を緩めてから再度試します。それでも外れない場合は、無理に力をかけると軸や本体を傷めるおそれがあるため、ハウスクリーニング業者に依頼しましょう。

Q4. 賃貸住宅のレンジフードも自分で掃除してよいですか?

日常的な掃除は、入居者が行うことが一般的です。整流板やフィルター、ファンの洗浄など、取扱説明書に記載されている範囲の掃除であれば問題ありません。ただし、強い洗剤で塗装をはがしてしまったり、部品を破損させたりすると、退去時の原状回復費用を請求される可能性があります。掃除をしても吸い込みが弱い、異音がするといった不具合がある場合は、自分で修理しようとせず、管理会社や大家さんに連絡してください。

Q5. レンジフードの掃除にはどのくらいの時間がかかりますか?

整流板やフィルターの洗浄だけであれば、30分〜1時間程度が目安です。シロッコファンまで取り外してつけ置き洗いをする場合は、つけ置きと乾燥の時間を含めて2〜3時間ほど見ておくと安心です。長期間掃除していない場合は、つけ置き時間を延ばす必要があるため、半日程度かかることもあります。乾燥に時間がかかるので、午前中に始めて、夕食の調理前には元に戻せるように計画すると慌てずに済みます。

まとめ

レンジフードの掃除は、機種のタイプを確認し、部品ごとに頻度を分けて進めるのが基本です。

最後に、この記事のポイントを整理します。

ポイント内容
最初にやること運転を止め、スイッチロックまたはブレーカーを切る
洗剤の基本台所用中性洗剤とぬるま湯(60℃未満)
表面・整流板週1回〜2週間に1回の拭き掃除、1〜2か月に1回は外して洗う
フィルター・オイルキャッチ月1回程度
ファン3か月〜1年に1回のつけ置き洗い
業者に任せる目安ダクト内部・固着して外れない部品・ファン掃除不要タイプの内部
交換を考える目安掃除しても症状が続き、設置から10年以上経過している

まずは整流板とフィルターの掃除から始めてみてください。

こまめに汚れを落としておけば、ファンの大掃除も短時間で済むようになり、レンジフードを安全に長く使い続けられます。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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