湯はりをしたら浴そうのお湯が異様に熱い、あるいは湯はりが途中で止まり、リモコンにEr26またはEr28と表示されていませんか。
この表示は、湯はりやたし湯の温度が適切に制御されていない状態を示しています。
最初にお伝えしたいのは、表示が出ているあいだは浴そうに入らないということです。
設定より高い温度のお湯が溜まっている可能性があり、そのまま入るとやけどのおそれがあります。
この記事では、まず取るべき行動、温度が乱れる仕組み、解除の手順と解除後の注意、点検を依頼する判断基準までを整理します。
最優先の行動は「入浴しない」こと
Er26・Er28が表示されているとき、メーカーの案内でも浴そうに熱い湯が溜まっている可能性があるため入浴しないことが示されています。
まず次の順で行動してください。
- 家族に「おふろに入らないこと」を伝える
- 浴そうの湯温を安全な方法で確認する
- 熱ければ水を足すか、湯を抜いて入れ替える
- そのうえで表示の解除に進む
急いで湯温を確かめようとして、手やからだを直接お湯に入れないでください。
洗面器で少量を汲み、指先を軽く触れて確認する方法が安全です。
温度計があれば、それを使うのが確実です。
小さなお子さまや高齢の方は、熱さを感じてから動くまでに時間がかかることがあります。
浴室の扉を開けたままにする、脱衣所に一声かけておくなど、先に入ってしまわない工夫をしておくと安心です。
Er26とEr28は同じ内容を指す
どちらの番号も「湯はりやたし湯の温度が適切に制御されない状態」として案内されており、症状も対処も共通です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 意味 | 湯はり・たし湯の温度制御の異常 |
| 症状 | 湯はりが途中で止まる/浴そうに熱い湯またはぬるい湯が出る |
| 最初の行動 | 入浴しない |
| 対処 | 案内どおりの操作、または漏電遮断器の入れ直し |
| 改善しない場合 | 使用を控えて点検を依頼する |
番号が違っても取るべき行動は同じです。
どちらが出ているかは、点検を依頼するときに正確に伝えられるよう控えておいてください。
なぜ熱い湯やぬるい湯が出るのか
エコキュートは、タンクに溜めた高温のお湯をそのまま使っているわけではありません。
ヒートポンプで沸き上げたお湯は最高で約90℃に達します。
この高温のお湯に水を混ぜ、設定した温度に調整してから浴そうや蛇口に送り出しています。
つまり、湯はりの温度は「高温のお湯」と「水」の混ぜ具合で決まっています。
この混ぜ方を制御する部分や、温度を測る部分がうまく働かないと、次のような状態になります。
- 水の混ざる量が足りない → 設定より熱いお湯が出る
- 高温のお湯が足りない、混ざりすぎる → ぬるいお湯が出る
- 制御が安定しない → 湯はりの途中で温度が振れ、動作が止まる
熱いお湯とぬるいお湯という正反対の症状が同じ番号で表示されるのは、どちらも「設定した温度を作れていない」という一つの異常だからです。
なお、タンクの温度が低いときに湯はりや追いだきが途中で止まるのは、これとは別の話です。
残湯量が少ない状態では設定温度のお湯を作れないため、動作を中止することがあります。
この場合は表示を伴わないことが多く、沸き増しを行えば解消します。
症状の出方を確認する
どの操作で症状が出ているかによって、伝えるべき情報が変わります。
| 症状 | 確認したいこと |
|---|---|
| 湯はりの最初から熱い | 湯はり温度の設定値、給湯温度の設定値 |
| 湯はりの途中から熱くなった | たし湯や追いだきが働いた形跡があるか |
| 浴そうがぬるい | 残湯量の表示、沸き上げが行われているか |
| 湯はりが途中で止まる | 何度目の湯はりで止まるか、毎回か |
湯はり温度の設定を見直すだけで解決するケースもあります。
家族の誰かが設定を変えていないか、いつもと違う値になっていないかを先に確認してください。
設定が正しいのに温度が合わない場合は、機器側の異常が濃厚です。
解除の手順と、解除後に必ず確認すること
浴そうの湯を安全な状態にしてから、次の手順で解除します。
- リモコンに操作案内が出ていれば、その指示どおりに操作する(多くの機種は「メニュー」ボタンを3秒以上長押し)
- 案内がなければ、貯湯ユニットの漏電遮断器を「切」にし、約5秒以上待ってから「入」に戻す
- 表示が消えたことを確認する
- 浴そうの湯を入れ替えたうえで、あらためて湯はりを行う
- 溜まったお湯の温度を、入浴前に必ず手で確かめる
表示が消えたことと、お湯の温度が正常であることは別の話です。
解除直後の1回目は、いつもより慎重に湯温を確認してください。
解除操作そのものの詳しい手順は日立エコキュートの点検表示を解除する方法|再発したときの判断もにまとめています。
給湯やシャワーは使ってよいのか
Er26・Er28は湯はり・たし湯の温度に関する表示のため、蛇口やシャワーからの給湯は使えることが多い状態です。
ただし、次のいずれかに当てはまる場合は給湯側にも異常が及んでいる可能性があります。
- シャワーの温度も設定と合わない
- 給湯中に温度が上下して安定しない
- 蛇口から急に熱いお湯が出た
この場合は給湯の使用も控えてください。
給湯温度の制御に関わる表示(Er14・Er17・Er64・Er68など)が併せて出ていないかも確認しておきましょう。
シャワーを使う際は、サーモスタット式の混合水栓であれば温度が安定しやすくなります。
また、浴室でお湯を使っている最中に台所側で給湯温度を変更されると危険なため、ふろリモコンの「浴室優先」を設定しておく運用が安全です。
「熱い」症状でも表示が違えば意味が変わる
浴そうやシャワーのお湯が熱いという症状は同じでも、表示される番号によって異常のある場所が違います。
| 表示 | 異常のある場所 | 使用の可否 |
|---|---|---|
| Er26・Er28 | 湯はり・たし湯の温度制御 | 入浴しない。給湯は使えることが多い |
| Er56 | 湯はり温度が安定しない | 入浴前に湯温を確認する |
| Er14・Er17 | 給湯温度の制御 | 蛇口・シャワーを使わない |
| Er64 | 給湯の循環ポンプ | 蛇口・シャワーを使わない |
| Er68 | 水温度センサー | 蛇口・シャワーを使わない |
おふろ側だけの表示か、給湯側の表示かで、止めるべき使い方が変わります。
番号を控えてから対処に進むことで、必要以上に生活を止めずに済みます。
再発を防ぐために見直しておきたい設定
機器側の異常が原因の場合、設定の見直しで防げるものではありません。
ただし、温度に関わる事故を減らすという意味では、次の設定を確認しておく価値があります。
浴室優先を設定しておく
ふろリモコンで「浴室優先」を設定すると、台所リモコンから給湯温度を変更できなくなります。
入浴中に別の場所で温度を上げられると危険なため、シャワーを使う際は設定しておくのが安全です。
高温設定のままにしない
給湯温度を60℃や高温設定にしていると、リモコンに「高温注意」が表示されます。
日常的に高い温度で使っていると、異常時に出るお湯の温度もそのぶん高くなります。
必要なとき以外は、通常使う温度に戻しておいてください。
湯はり温度は仕上がりで調整する
設定した湯はり温度は、配管の長さや保温状態、浴そうからの放熱によって多少変動します。
湯はり後の温度が低いと感じる場合は、次回から湯はり温度を少し高くして調整する前提の設計です。
ただし、表示が出ている状態で温度を上げるのは危険なため、点検が済んでから調整してください。
チャイルドロックを活用する
台所リモコンでチャイルドロックを設定すると、ふろリモコンからの操作を制限できます。
誤って設定を変えられることを防げますが、すでに溜まっているお湯の温度が変わるわけではない点には注意してください。
点検が必要な状態の線引き
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 湯はり温度の設定が変わっていただけ | 設定を戻せば解決 |
| 解除後に正常な温度で湯はりできた | 一時的な検知。次回の湯温を確認しつつ様子を見る |
| 解除しても当日中に再表示される | 点検を依頼する |
| 解除できても、湯はりのたびに温度がばらつく | 点検を依頼する |
| 給湯側でも温度が不安定になっている | 使用を控えて点検を依頼する |
改善しないまま使い続けると、やけどや感電のおそれがあります。
温度の異常は、気づかないうちに家族が高温のお湯に触れる事故につながる点で、他の表示より優先度が高いトラブルです。
再発する場合は使用を控え、販売店またはメーカーの修理窓口へ点検を依頼してください。
依頼するときは、表示された番号、機器の型式と製造番号、症状が出るタイミング、実際の湯温がどのくらいだったかを伝えると、原因の絞り込みが進みます。
湯はりが途中で止まる症状は、循環側や水位検知側の異常でも起こります。
温度に問題がなく水位だけがおかしい場合の見分け方は日立エコキュートEr23・C23とは|湯はりが途中で止まるときで解説しています。
表示された番号ごとの意味は日立エコキュートのエラーコード一覧|表示の意味と対処の判断基準から確認できます。
よくある質問
Q1. 浴そうのお湯がぬるいだけなのですが、それでも危険ですか?
ぬるい状態そのものにやけどの危険はありませんが、同じ番号で「熱い」症状も起こり得ます。
温度の制御が安定していない状態のため、次の湯はりやたし湯で高温のお湯が出る可能性を否定できません。
表示が出ているあいだは、入浴前に必ず湯温を確認してください。
毎回ぬるい場合は、残湯量が足りていない可能性もあるため、リモコンの残湯量表示もあわせて見ておきましょう。
Q2. 湯はりのお湯を抜かずに、水を足して温度を下げても大丈夫ですか?
一時的な対応としては可能です。
ただし、たし湯やさし水の操作を行うと機器側の動作が再び走るため、温度が安定しないことがあります。
安全を優先するなら、浴そうの湯を抜いて入れ替えるほうが確実です。
入れ替えたあとも、入浴前に湯温を手で確かめてください。
Q3. 表示が出たのは1回だけで、その後は普通に使えています。修理は必要ですか?
一度きりで再発しないのであれば、一時的な検知だった可能性があります。
ただし温度に関わる異常は、次に出たときにやけどにつながるおそれがある種類のトラブルです。
しばらくは湯はり後の湯温を意識して確認し、少しでも設定と違う温度が続くようであれば点検を依頼してください。
表示された番号と日付を控えておくと、再発したときの判断材料になります。
Q4. 子どもが先に入ってしまわないか心配です。何か対策はありますか?
リモコンにはチャイルドロックの機能があり、ふろリモコンからの操作を制限できます。
ただしロックをかけても、すでに溜まっているお湯の温度は変わりません。
表示が出ている期間は、湯はり自体を行わず、浴そうを空にしておくのが最も確実な対策です。
入浴が必要な場合は、大人が先に湯温を確認してから使うようにしてください。
Q5. 湯はり温度の設定を下げれば、当面はしのげますか?
設定を下げても、温度を作る仕組みそのものに異常があれば、設定どおりの温度になるとは限りません。
低めに設定したのに熱いお湯が出る可能性もあり、根本的な対策にはなりません。
むしろ「設定を下げたから安全なはず」という思い込みが、湯温の確認を省く原因になりかねません。
設定に頼らず、入浴前の湯温確認を続けてください。
まとめ
Er26・Er28は、湯はりやたし湯の温度が作れていないことを知らせる表示です。
- 最優先は入浴しないこと。まず家族に伝える
- 湯温は洗面器などで汲んで確認し、直接からだを入れない
- 熱い湯もぬるい湯も、同じ「温度を作れていない」異常の表れ
- 解除しても、次の湯はりの湯温は必ず確認する
- 再発する場合は使用を控えて点検を依頼する
温度の異常は、放置すると家族がやけどを負うおそれのあるトラブルです。
表示が消えたかどうかではなく、実際のお湯の温度で安全を判断してください。

