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長府給湯器エラーP7とは?暖房の不凍液不足と補充の判断基準

長府給湯器のエラーP7と暖房の不凍液不足・補充の判断基準について解説するサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

長府製の石油給湯器にP7と表示された。
検索してみると、不凍液の話が出てくるページとサーミスタの話が出てくるページがあって、どちらが自分に当てはまるのか分からない。

P7は機種によって意味がまったく違うコードです。
暖房機能を備えた機種では循環水(不凍液)の不足を、別の機種ではお湯はりサーミスタの異常を示します。

そして不凍液側であれば、補充すれば解決することもあります。
ただし補充する前に確認しておくべきことがあります。
密閉された経路を循環しているはずの液体が減ったということは、どこかから出ているという意味だからです。

目次

このページで扱うエラーコード

対象機種P7の意味対処の方向
KIB-3300(WG・WF)、3840WF循環水(不凍液)が規定水位以下になった補充と漏水の確認
KIB-322SGXお湯はりサーミスタの断線またはショート点検の依頼

まず機器前パネルの銘板で型名を確認してください。
お湯はりサーミスタ側であれば、給湯は使用可能とされており、対処もまったく異なります。

📎 出典:長府製作所|製品エラーコード(石油給湯器)

暖房付き給湯器には2つの水の流れがある

暖房機能を備えた石油給湯器では、給湯とは別にもうひとつの経路が動いています。

蛇口やシャワーへ向かう給湯の水とは別に、パネルヒーターや床暖房へ熱を運ぶための水が、機器と暖房機器のあいだを行き来しています。
これが循環水です。

この経路は基本的に閉じています。
同じ液体が何度も往復しながら熱だけを運ぶ仕組みなので、本来であれば量は減りません

なぜ不凍液を使うのか

暖房の配管は、屋外や床下、壁の中を通ります。
冬にこの中の水が凍れば、体積が増えて配管を破損させます。

そのため、凍結しにくい不凍液を循環水として使う構成があります。
機種や施工によっては水道水を使っている場合もあります。

P7が出たときの対処

長府がP7について案内しているのは次の内容です。

循環水(不凍液)を補充して、台所リモコンの運転スイッチをOFF/ONにより警報解除してください

そして処置の欄には、こう書かれています。

循環水(不凍液)を補充した後、警報解除できない場合、点検・修理が必要です。短期間に再発する場合は暖房配管の漏水が考えられます

つまり「補充して直る」と「補充しても意味がない」の両方が想定されているということです。

補充する前に、漏れていないかを見る

ここがこの記事でもっとも大切な部分です。

閉じた経路の液体が減ったということは、どこかから外へ出ているということになります。
補充だけを繰り返せば、漏れ続けたまま時間が過ぎます。

長府も温水暖房機器の取扱説明書のなかで、機器や配管などから水漏れしていないことを確認したうえで循環水の補給を行うよう案内しています。

確認する場所

  • 給湯器本体の周囲と足元
  • 暖房配管の接続部(機器側・暖房機器側の両方)
  • パネルヒーターの下や背面
  • 床暖房のヘッダー(分配器)まわり
  • 床や壁のシミ、変色、めくれ
  • 普段見ない場所(床下点検口、押入れの中の配管など)

不凍液は水と違い、乾いたあとに跡が残ることがあります。
床に薄い輪じみのようなものがあれば、その真上の配管を疑ってください。

漏水そのものの見方については給湯器の水漏れがポタポタ…水道代はどうなる?放置が危険な理由も参考になります。

📎 出典:長府製作所|冷温水熱源機 取扱説明書

1回で済むか、繰り返すかで意味が変わる

長府の処置欄にある「短期間に再発する場合は暖房配管の漏水が考えられます」という一文が、判断の基準になります。

状況意味
補充して解除でき、その後1シーズン以上出ない経年でわずかに減った可能性。経過を見る
補充しても警報解除できない点検・修理が必要
数週間から数か月で再発する暖房配管の漏水が考えられる
補充のたびに量が増えている漏れが進行している可能性

「また減ったから足しておこう」を習慣にしてはいけません
補充の間隔と量を記録しておくと、点検時に有力な情報になります。

床下や壁の中で漏れ続けていれば、目に見える前に建材が傷みます。
再発している時点で、点検を依頼する判断が妥当です。

何を補充するか

補充するものは、その機器の循環水として何が使われているかによって変わります。

長府は温水暖房機器の取扱説明書で、循環水には別売の純正不凍液または水道水を使用するよう案内しています。
そのうえで、飲用に適さない水、井戸水、工業用水、熱湯、添加剤、ゴミなどを入れないよう求めています。

自己判断で入れない

問題は、自宅の機器にどちらが入っているかを利用者が把握していないことが多い点です。

不凍液が入っている系統に水道水を足せば濃度が下がり、凍結防止の効果が落ちます。
逆の場合も、想定と違う状態になります。

どちらが入っているか分からない場合は、自己判断で補充せず販売店に確認してください
補充口の位置や手順は機種によって異なるため、手元の取扱説明書を確認することも必要です。

長府は、循環水に水道水を使用していて水抜きを行った場合には、販売店に給水を依頼するよう案内しています。

やけどに注意

補充作業には安全上の注意があります。

長府は温水暖房機器について、運転中や停止直後に給水タンクのふたを開けないよう求めています
循環水が飛び散ってやけどの原因になることがあるためです。

運転を停止してからしばらく置き、循環水が冷めてから行ってください。
暖房を使っている最中に警報が出ても、その場ですぐ開けないことが大切です。

📎 出典:長府製作所|床暖房システム 取扱説明書

不凍液は消耗品でもある

不凍液は、入れたままで永久に使えるものではありません。

長府は温水暖房機器について、循環水に不凍液を使用している場合は10年程度に1回以上の交換が必要であるとし、販売店に依頼するよう案内しています。

経年によって性能が落ちるため、P7が出た機器がすでに10年以上使われているなら、補充ではなく交換の時期に来ている可能性があります。
点検を依頼する際に、設置からの年数と前回の交換時期を伝えてください。

なお石油給湯器の設計標準使用期間は10年です。
不凍液の交換時期と機器本体の検討時期はおおむね重なるため、あわせて判断することになります。
交換時期の考え方は給湯器の寿命は何年?交換時期の目安と見逃されがちなサインを徹底解説で整理しています。

長府の他のエラー表示については長府製 石油給湯器のエラーコード一覧|原因と自分でできる対処法を解説で確認できます。

判断の早見表

状況判断
P7が出たまず銘板で型名を確認する
KIB-322SGXだったお湯はりサーミスタ側。点検を依頼する
暖房機能付きの機種だった循環水の不足。漏水の確認から始める
機器や配管に漏れの跡がある補充せず点検を依頼する
何が入っているか分からない自己判断で補充せず販売店に確認する
運転直後である冷めるまで待つ。やけどのおそれ
補充しても警報が解除できない点検・修理を依頼する
数か月以内に再発した暖房配管の漏水が考えられる
設置から10年以上経っている不凍液の交換時期。本体交換とあわせて検討

よくある質問

Q1. P7は不凍液の問題ですか、サーミスタの問題ですか?

機種によって変わります。
KIB-3300(WG・WF)と3840WFが対象の場合、P7は循環水(不凍液)が規定水位以下になったことを示します。
一方、KIB-322SGXが対象の場合はお湯はりサーミスタの断線またはショートを意味し、給湯は使用可能とされています。
対処がまったく違うため、まず機器前パネルの銘板で型名を確認してください。
暖房機能を使っていない住宅であれば、後者の可能性が高くなります。

Q2. 不凍液は自分で補充してもよいですか?

自宅の機器に何が入っているかが分かっていることが前提になります。
長府は循環水として別売の純正不凍液または水道水を使用するよう案内しており、飲用に適さない水、井戸水、工業用水、熱湯、添加剤、ゴミなどを入れないよう求めています。
不凍液の系統に水道水を足せば濃度が下がり、凍結防止の効果が落ちます。
どちらが入っているか分からない場合は、自己判断で補充せず販売店に確認してください。

Q3. 補充したのにまた減りました。故障ですか?

暖房配管の漏水が考えられます。
長府もP7の処置として、短期間に再発する場合は暖房配管の漏水が考えられるとしています。
循環水は閉じた経路を回っているため、本来であれば減りません。
補充を繰り返すのではなく、機器周辺や配管接続部、パネルヒーターの下、床のシミなどを確認したうえで点検を依頼してください。
補充した日と量を記録しておくと、点検時の判断材料になります。

Q4. 補充作業で気をつけることはありますか?

運転中や停止直後に給水タンクのふたを開けないでください。
長府は、循環水が飛び散ってやけどの原因になることがあるとして、運転停止後しばらくして循環水が冷めてから行うよう求めています。
暖房を使っている最中に警報が出ても、その場ですぐ開けないことが大切です。
また補充口の位置や手順は機種によって異なるため、手元の取扱説明書を確認してから作業してください。

Q5. 不凍液は交換が必要ですか?

必要です。
長府は温水暖房機器について、循環水に不凍液を使用している場合は10年程度に1回以上の交換が必要であるとし、販売店に依頼するよう案内しています。
経年によって性能が落ちるため、入れたままで永久に使えるものではありません。
設置から10年以上経った機器でP7が出たなら、補充ではなく交換の時期に来ている可能性があります。
点検の際に、設置からの年数と前回の交換時期を伝えてください。

まとめ

P7は機種によって意味が変わるコードです。
KIB-3300(WG・WF)と3840WFでは循環水(不凍液)の水位低下、KIB-322SGXではお湯はりサーミスタの異常を示します。
まず銘板で型名を確認してください。

循環水側であれば、補充して運転スイッチをOFF/ONすることで警報を解除できます。
ただし補充の前に、機器や配管から漏れていないかを確認してください。
閉じた経路の液体が減ったということは、どこかから出ているということです。

長府は、短期間に再発する場合は暖房配管の漏水が考えられるとしています。
補充を習慣にせず、間隔と量を記録して点検を依頼してください。

補充するものは純正不凍液か水道水かで変わり、井戸水や添加剤などを入れることは避けるよう求められています。
どちらが入っているか分からない場合は販売店に確認してください。

そして作業は必ず循環水が冷めてから行ってください。
運転中や停止直後にふたを開けると、飛び散った循環水でやけどをするおそれがあります。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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