給湯器のリモコンに「14」「15」「18」といった番号が出て、調べても専門用語ばかりで困っていませんか。
この3つは、いずれも気化器という部品のまわりで異常が検知されたことを示しています。
気化器は、灯油を燃やせる状態に変えるための重要な部分で、石油給湯器の燃焼の出発点にあたります。
表示される言葉は「サーミスタの断線」「ヒータの異常通電」と聞き慣れないものですが、何が起きているかを知っておくと、点検を依頼するときの説明もしやすくなります。
この記事では、気化器の役割から3つの表示の違い、確認してよい範囲、点検を依頼する判断基準までを解説します。
14・15・18が示す内容
メーカーが公開しているエラーサイン一覧では、次のように記載されています。
| 表示 | 内容 | 関わる部品 |
|---|---|---|
| 14 | 気化器サーミスタの断線を検知 | 温度を測るセンサー |
| 15 | 気化器サーミスタの短絡を検知 | 温度を測るセンサー |
| 18 | 気化器ヒータの異常通電を検知 | 気化器を温めるヒータ |
この3つは、いずれも潜熱回収型のアビーナGシリーズの一覧に記載されているものです。
それ以外の給湯機の一覧には、14・15・18という番号そのものがありません。
処置方法については、3つとも「点検または修理が必要です」と記載されています。
掃除や給油のように、利用者側で解消できる案内は付いていません。
他のコードもあわせて調べたい場合は、コロナ石油給湯器のエラーコード一覧|自分で確認できる表示の見分け方にコード別の一覧をまとめています。
気化器は何をしている部品か
灯油は液体のままでは安定して燃えません。
そこで、気化器を備えた機種では、灯油を加熱して気体に変え、空気と混ぜてから燃やす方式をとっています。
この「液体を気体に変える」役割を担うのが気化器です。
気化器を使えるようにするには、あらかじめ一定の温度まで温めておく必要があります。
そのための加熱を受け持つのがヒータで、温度が上がりすぎたり足りなかったりしないよう監視しているのがサーミスタです。
運転スイッチを入れてから実際に燃焼が始まるまで、少し間があるのはこの予熱のためです。
待たされているように感じる時間は、気化器が働ける温度になるのを待っている時間だと考えてよいでしょう。
つまり14・15・18は、この予熱と温度管理の仕組みに関わる表示です。
温度が正しく測れない、あるいは加熱の制御が想定どおりでない状態では、そのまま燃焼させるわけにいきません。
そのため機器は安全側で運転を止め、番号を表示して知らせます。
「断線」と「短絡」は何が違うのか
14と15は、どちらも同じサーミスタについての表示ですが、検知された状態が逆方向です。
サーミスタは、温度によって電気の通しにくさが変わる部品です。
機器はその値を読み取って、いま何度なのかを判断しています。
| 表示 | 検知された状態 | 機器から見えている状況 |
|---|---|---|
| 14(断線) | 信号の経路が途切れている | 電気がまったく流れず、値が読めない |
| 15(短絡) | 本来の経路を通らずつながっている | ありえない値が返ってきている |
断線は、配線が切れている、接続が外れているといった状態を指します。
短絡は、被覆の傷みや水分の侵入などによって、本来通るべき経路を飛ばして電気がつながってしまっている状態です。
どちらの場合も、機器は気化器の温度を正しく把握できません。
温度が分からないまま加熱を続ければ、過熱や不完全な気化につながるおそれがあります。
14と15が表示される背景には、この「測れないなら止める」という設計思想があります。
なお、この断線と短絡という区別は、給湯器の他のサーミスタでも同じ考え方で使われています。
番号が違っても、末尾が断線と短絡で対になっている組み合わせを見かけたら、同じ理屈だと考えて差し支えありません。
18の「異常通電」が示す状態
18は、気化器ヒータの異常通電を検知したという表示です。
ヒータへの電気の流れ方が、機器が想定している制御と合っていない状態を指していると考えられます。
ヒータは熱を生み出す部品です。
制御から外れた通電が続けば、必要以上に温度が上がる可能性があります。
加熱に関わる部分の異常が表示されている状態で、運転スイッチを入れ直して使い続けるのは避けてください。
14・15との違いは、14・15が「温度が測れない」であるのに対し、18は「温める側の動きがおかしい」という点にあります。
どちらも気化器まわりですが、センサー側か加熱側かで見る場所が変わります。
点検を依頼するときにこの番号を正確に伝えれば、どちらを先に見るべきかがすぐ判断してもらえます。
表示が出たときに確認してよい範囲
気化器は本体内部にある部品で、利用者が点検できる場所ではありません。
確認は次の範囲にとどめてください。
見てよいところ
- 電源プラグがしっかり差し込まれているか
- 屋外の機器まわりに異臭、煙、油のにじみがないか
- 灯油タンクの残量と、送油コックが開いているか
- 運転スイッチを一度切って入れ直す(1〜2回まで)
電源については、ひとつ注意点があります。
メーカーの案内では、外気温が下がると自動的に機内を保温するヒータが組み込まれているため、電源プラグをコンセントから抜かないよう説明されています。
節電のつもりで抜いてしまうと、凍結予防そのものが働かなくなります。
灯油の状態も切り分けの材料になる
気化器は灯油を直接扱う部品です。
タンクに水が混ざっていたり、前のシーズンから持ち越した灯油を使っていたりすると、気化の状態が乱れる要因になり得ます。
屋外のホームタンクは、結露などによって内部に水がたまることがあります。
確認の手順は灯油タンクの水抜きのやり方とは?|手順・頻度・水が溜まる理由を解説にまとめています。
避けるべきこと
- 本体のカバーを外して内部を確認する
- 気化器やヒータ、配線に触れる、差し直す
- 表示が消えないまま運転スイッチを何度も入れ直す
- 煙やにおいが出ているのに使用を続ける
点検を依頼するときの判断基準
| 状況 | 考えられること | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 表示が出たまま消えない | センサーまたはヒータの不具合 | 販売店・サービス窓口へ点検を依頼 |
| 入れ直すと使えるが再発する | 接続不良や劣化の進行 | 早めに点検を依頼 |
| 燃焼が始まるまでの時間が延びた | 予熱まわりの不調の兆候 | 症状を伝えて点検を依頼 |
| 表示が出る前から湯温が不安定だった | 燃焼全体への影響 | 経過を伝えて点検を依頼 |
| 煙・異臭・焦げたにおいがある | 過熱や燃焼異常の可能性 | 運転を止めて速やかに連絡 |
連絡するときは、表示されている番号、機種の型式、いつから出ているか、入れ直して変化があったか、燃焼までの待ち時間に変化があったかを伝えてください。
特に「燃焼が始まるまでが長くなった」という情報は、予熱まわりの状態を推し量る手がかりになります。
使用年数が長い機器では、部品の在庫状況によって修理が難しくなることもあります。
点検時期を知らせる表示が出ている場合の考え方はコロナ石油給湯器のエラー88とは?点検時期のお知らせと正しい対応で整理しています。
気化器まわりの負担を減らすために
内部部品の不具合そのものを利用者が防ぐことはできませんが、灯油の質と設置環境を整えておくことで負担は軽くできます。
灯油に水を混ぜない
給油のときに雨や雪が入り込まないよう、ポリタンクのふたはしっかり閉めて保管してください。
屋外タンクは、給油の機会に合わせて水抜きの状態を確認しておくと安心です。
シーズンをまたいだ灯油を使わない
劣化した灯油は、燃焼だけでなく気化の状態にも影響します。
前年の残りを継ぎ足すのは避け、シーズンの灯油はそのシーズンで使い切るようにしてください。
電源を抜かない
長期の外出時でも、給湯器の電源プラグは差したままにしておくのが基本です。
凍結予防の機能は通電していないと働きません。
燃焼開始までの時間を気にしておく
予熱に関わる部分の不調は、「最近お湯が出るまで長くなった」という形で先に表れることがあります。
エラーが出る前の段階で相談できれば、部品交換だけで済む可能性が高まります。
着火まわりで気になることがある場合は、コロナ石油給湯器のエラー4とは?着火不良と灯油切れの見分け方もあわせて確認してみてください。
よくある質問
Q1.気化器とはどこにある部品ですか?
給湯器の本体内部にあり、灯油を加熱して気体に変える役割を担っています。
液体のままの灯油は安定して燃えないため、気化させてから空気と混ぜて燃焼させる方式がとられています。
利用者が目にしたり触れたりする部分ではなく、点検や交換は専門の作業になります。
エラーが表示された場合は、自分で分解せずに点検を依頼してください。
Q2.14と15は何が違うのですか?
同じ気化器サーミスタについての表示ですが、検知された状態が逆です。
14は断線で、信号の経路が途切れて値がまったく読めない状態を指します。
15は短絡で、本来通るべき経路を飛ばして電気がつながり、ありえない値が返ってきている状態です。
どちらも気化器の温度を正しく把握できないため、機器は安全側で運転を止めます。
Q3.運転スイッチを入れ直せば使えますか?
一時的に表示が消えることはありますが、根本的な解決にはなりません。
特に18は加熱に関わる部分の異常を示しているため、そのまま使い続けるのは避けてください。
入れ直すのは1〜2回までにとどめ、再び表示が出るようであれば販売店またはメーカーのサービス窓口へ連絡してください。
煙や焦げたにおいを感じた場合は、入れ直さずに運転を止めて連絡してください。
Q4.お湯が出るまでの時間が長くなった気がします。関係ありますか?
関係している可能性があります。
気化器を備えた機種では、運転開始から燃焼が始まるまでに予熱の時間が必要です。
この予熱に関わる部分の状態が変わると、待ち時間が延びる形で表れることがあります。
エラー表示が出ていなくても、以前より明らかに長くなったと感じるようであれば、点検の機会に相談しておくと安心です。
Q5.節電のため、使わない時期は電源プラグを抜いてもよいですか?
抜かないでください。
メーカーの案内では、外気温が下がると自動的に機内を保温するヒータが組み込まれているため、電源プラグをコンセントから抜かないよう説明されています。
プラグを抜くと凍結予防の機能が働かず、配管の凍結や破損につながるおそれがあります。
なお、機外の給水・給湯配管については別途保温材やヒータでの対策が必要です。
まとめ
コロナの石油給湯器に表示されるエラー14・15・18は、灯油を気化させる仕組みのまわりで起きた異常を示す表示です。
14と15は温度を測るサーミスタの断線と短絡、18は気化器を温めるヒータの異常通電を指しています。
いずれも処置方法は点検・修理とされており、利用者が直せる範囲ではありません。
対応の順序を整理しておきます。
- 電源プラグが差さっているか、灯油の残量とコックを確認する
- 屋外の機器まわりに異臭や煙、油のにじみがないかを見る
- 入れ直すのは1〜2回までにとどめる
- 表示が続く場合は、番号と型式、待ち時間の変化を伝えて点検を依頼する
気化器は燃焼の出発点にあたる部品です。
温度が正しく測れない状態を機器が自分で見つけて止めた、と理解して、無理に動かそうとせず専門家に渡してください。

