給湯器のリモコンに「19」「20」「23」「J」といった表示が出て、意味が分からず困っていませんか。
この4つは、いずれも燃焼に必要な空気を管理している部分で異常が検知されたことを示しています。
灯油は空気と混ざって初めて燃えるため、空気の量や温度を正しく扱えない状態では、安全に燃焼を続けることができません。
このうち送風機に関わる表示は、機器内部の故障だけでなく、設置環境が引き金になっていることもあります。
この記事では、4つの表示が示す内容から、屋外設置ならではの確認ポイント、点検を依頼するときに伝えるべきことまでを解説します。
19・20・23・Jが示す内容
メーカーが公開しているエラーサイン一覧では、次のように記載されています。
| 表示 | 機種区分 | 内容 |
|---|---|---|
| 19 | アビーナGシリーズ | 空気サーミスタの断線を検知 |
| 20 | アビーナGシリーズ | 空気サーミスタの短絡を検知 |
| 23 | アビーナGシリーズ | 送風機の回転数異常を検知 |
| J | その他の給湯機 | 送風機回転異常を検知 |
整理すると、空気サーミスタに関する表示はアビーナGシリーズにのみ記載されています。
送風機については、アビーナGシリーズでは23、それ以外の給湯機ではJという記号で表示されます。
処置方法については、4つとも「点検または修理が必要です」と記載されています。
掃除や給油のように、利用者側で解消できる案内は付いていません。
他のコードもあわせて調べたい場合は、コロナ石油給湯器のエラーコード一覧|自分で確認できる表示の見分け方にコード別の一覧をまとめています。
燃焼に空気が欠かせない理由
灯油だけでは火は燃えません。
燃焼には酸素が必要で、燃料と空気が適切な割合で混ざったときにはじめて安定した炎になります。
この割合が崩れるとどうなるか。
空気が足りなければ燃え残りが出て、すすや一酸化炭素が生じやすくなります。
逆に空気が多すぎれば、炎が吹き消されるような形で燃焼が不安定になります。
そのため石油給湯器では、燃焼に使う空気を自然任せにせず、送風機で必要な量を送り込む仕組みをとっています。
送風機は、燃焼の「材料」のもう半分を供給している部品だと考えると分かりやすいでしょう。
空気サーミスタは、その空気の温度を見ている部品です。
同じ体積の空気でも、冷たい空気と暖かい空気では含まれる酸素の量が変わります。
温度の情報をもとに送る量を調整していると考えられ、ここが正しく読めなければ燃焼の精度も保てません。
23・Jの「回転数異常」とは
送風機は、指示された回転数で回ることが前提になっています。
機器はその回転数を監視しており、指示と実際がずれたときに異常として検知します。
起こり得るずれ方
- まったく回っていない
- 指示より回転が遅い
- 負荷がかかって回転が安定しない
- 指示していないのに回り続ける
このうち「回転が遅い」「安定しない」は、部品そのものの故障だけが原因とは限りません。
外的な要因が絡みやすい表示でもある
送風機は空気を吸い込んで送り出す部品なので、空気の通り道の状態に左右されます。
| 要因 | 起きやすい状況 |
|---|---|
| 給排気口が塞がれている | 積雪、荷物、洗濯物、外壁工事の養生 |
| 吸気側にホコリや綿ぼこりが堆積 | 長期間の使用、設置場所の環境 |
| 落ち葉や虫の巣が入り込んでいる | 落葉期、庭木が近い、長期間の未使用 |
| 強風で排気が押し戻される | 風の強い日、風向きによる |
| 本体に布やカバーを巻いている | 冬の凍結対策として行われがち |
| 軸受けやモータの経年劣化 | 使用年数の経過 |
上から5つは、屋外を見るだけで気づける項目です。
燃焼系のエラーのなかでは、利用者が確認できる余地が比較的ある表示だといえます。
19・20の断線と短絡
空気サーミスタは、温度によって電気の通しにくさが変わる部品です。
機器はその値を読み取って、吸い込んでいる空気の温度を判断しています。
| 表示 | 状態 | 機器から見た状況 |
|---|---|---|
| 19(断線) | 信号の経路が途切れている | 電気が流れず、値が読めない |
| 20(短絡) | 本来の経路を飛ばしてつながっている | ありえない値が返ってきている |
どちらの場合も、機器は空気の温度を把握できません。
温度が分からないまま燃焼を続ければ、空気と燃料の割合が狂う可能性があります。
そのため機器は安全側で運転を止め、番号を表示して知らせます。
この断線と短絡という区別は、給湯器の他のサーミスタでも同じ考え方で使われています。
屋外設置ならではの確認ポイント
送風機に関わる表示が出た場合は、点検を依頼する前に次の点を見ておく価値があります。
見てよいところ
- 給気口や排気口の周囲に、荷物、洗濯物、植木、自転車などがないか
- 積雪期であれば、雪が吹き寄せて塞いでいないか
- 排気口のまわりにすすや汚れが付着していないか
- 本体に布、毛布、ビニールなどを巻き付けていないか
- 外壁工事などで養生シートやテープが貼られていないか
公的機関も、燃焼機器の給排気が妨げられることの危険性に注意を呼びかけています。
給排気口が塞がれると未燃のガスが燃焼室に滞留し、点火時の火花で異常着火を起こして製品の破損や発火につながる危険があるとされています。
また、冬の凍結対策として本体に布や毛布、ビニールを巻き付ける行為は禁止とされており、機器の周囲を囲ったり、給排気口付近に荷物を置いたりしないことも注意点として挙げられています。
石油給湯器も燃焼を伴う機器である以上、給排気を妨げないという原則は同じです。
外壁塗装などの工事が入ったあとに表示が出るようになった、というケースでは、養生が残っていないかを必ず確認してください。
避けるべきこと
- 本体のカバーを外して送風機に触れる
- ファンの羽根を自分で清掃する、回してみる
- 表示が消えないまま運転スイッチを何度も入れ直す
- 煙やにおいが出ているのに使用を続ける
周囲の障害物を取り除いても表示が消えない場合は、そこで止めて点検を依頼してください。
着火まわりの見方については、コロナ石油給湯器のエラー4とは?着火不良と灯油切れの見分け方もあわせて読むと、燃焼の流れが整理しやすくなります。
点検を依頼するときの判断基準
| 状況 | 考えられること | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 周囲を片付けても表示が消えない | 送風機やセンサーの不具合 | 販売店・サービス窓口へ点検を依頼 |
| 運転音がいつもと違う、異音がする | 軸受けやモータの劣化 | 早めに点検を依頼 |
| 風の強い日や雪の日に出やすい | 設置環境や給排気の影響 | 状況を伝えて相談 |
| 表示が出る前から燃焼音が変わっていた | 空気量の乱れが進行 | 経過を伝えて点検を依頼 |
| 煙・異臭・すすの付着がある | 燃焼状態の異常 | 運転を止めて速やかに連絡 |
連絡するときは、表示されている番号や記号、機種の型式、いつから出ているか、給排気口の周囲を確認したか、運転音に変化があるかを伝えてください。
特に音の変化は送風機の状態を推し量る手がかりになるため、気づいたことは細かくても伝えておくと役立ちます。
使用年数が長い機器では、部品の在庫状況によって修理が難しくなることもあります。
点検時期を知らせる表示が出ている場合の考え方はコロナ石油給湯器のエラー88とは?点検時期のお知らせと正しい対応で整理しています。
再発を減らすための習慣
季節の変わり目に給排気口を見る
落葉期の終わり、初雪の前、梅雨明けなど、年に3回ほど機器のまわりを見る機会をつくっておくと、詰まりの多くは未然に防げます。
特に庭木が近い家では、落ち葉が吸気側にたまりやすくなります。
機器の周囲を物置にしない
一度荷物を置くと、そのまま定位置になってしまいがちです。
点検スペースも兼ねて、本体の前面と側面は空けておいてください。
凍結対策で本体を包まない
配管の保温は必要ですが、本体そのものを覆うのは危険です。
凍結が気になる場合は、施工した業者に相談して適切な方法をとってください。
灯油の質を保つ
劣化した灯油は燃焼を不安定にし、すすの発生も増やします。
すすが増えれば空気の通り道にも影響するため、間接的に送風機への負担につながります。
シーズンをまたいだ灯油の扱いは古い灯油の正しい処分方法と注意点|放置・再利用の危険性を徹底解説にまとめています。
よくある質問
Q1.23とJは違うエラーですか?
どちらも送風機の回転異常を示す表示で、機種の区分によって記号が分かれています。
アビーナGシリーズでは23、それ以外の給湯機ではJとして記載されています。
処置方法はいずれも点検・修理とされているため、対応の考え方は共通と考えて差し支えありません。
お使いの機種は、取扱説明書の表紙や本体の銘板に書かれた型式から確認できます。
Q2.給排気口のまわりを片付ければ直りますか?
障害物が原因であれば、取り除くことで改善する可能性はあります。
積雪、荷物、洗濯物、外壁工事の養生シートなどが給排気口を塞いでいないかを確認してください。
ただし、周囲を片付けても表示が消えない場合は、送風機やセンサーそのものの不具合が考えられます。
その場合は本体のカバーを外したりせず、販売店またはメーカーのサービス窓口へ点検を依頼してください。
Q3.送風機のファンを自分で掃除してもよいですか?
やめてください。
送風機は本体内部にある部品で、カバーを外して触れることは想定されていません。
無理に分解すると、羽根の変形や配線の損傷を招き、かえって不具合を広げることになります。
利用者ができるのは、屋外の給排気口まわりの障害物を取り除くところまでです。
Q4.冬になると凍結が心配です。本体にカバーをかけてもよいですか?
本体に布や毛布、ビニールなどを巻き付ける行為は禁止とされています。
給排気が妨げられると、未燃のガスが滞留して異常着火を起こす危険があります。
凍結対策が必要なのは機外の給水・給湯配管であり、そちらは保温材やヒータで保温してください。
方法に迷う場合は、施工した業者に相談したうえで判断することをおすすめします。
Q5.運転音がいつもと違うのですが、関係ありますか?
関係している可能性があります。
送風機の軸受けやモータが劣化すると、うなるような音や高い音、断続的な音といった変化が表れることがあります。
エラー表示が出る前の段階でこうした音に気づいた場合は、早めに点検を依頼しておくと部品交換だけで済む可能性が高まります。
音の種類やいつから変わったかを伝えると、点検時の切り分けが早くなります。
まとめ
コロナの石油給湯器に表示されるエラー19・20・23・Jは、燃焼に必要な空気を管理する部分の異常を示しています。
19と20は空気サーミスタの断線と短絡、23とJは送風機の回転異常です。
いずれも処置方法は点検・修理とされていますが、送風機に関わる表示は設置環境が引き金になっていることもあります。
確認の順序を整理しておきます。
- 給排気口の周囲に荷物、洗濯物、植木、雪がないかを見る
- 本体に布やカバーを巻き付けていないか確認する
- 外壁工事などの養生が残っていないかを確かめる
- 周囲を片付けても表示が消えない場合は点検を依頼する
- 煙やにおい、異音がある場合は運転を止めて連絡する
空気の通り道を確保しておくことは、この表示の予防であると同時に、安全に燃焼させるための基本でもあります。
季節の変わり目に機器のまわりを見る習慣をつけておきましょう。

