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コロナ温水ルームヒーターの「給水」表示|循環液の補充手順と交換目安

コロナ温水ルームヒーターの「給水」表示と循環液の補充手順・交換目安を紹介するサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

室内機の表示部に「給水」と出て、暖房が思うように効かなくなっていませんか。
コロナの温水ルームヒーターに表示される「給水」は、室外機のタンク内の循環液が減っていることを知らせるサインです。
エラーコードのような記号ではないため見落とされやすいのですが、放置すると暖まらなくなるだけでなく、機器そのものを傷めることにつながります。
一方で、原因の多くは自然蒸発による減りで、専用の補充液を足せば解消するケースがほとんどです。
この記事では、「給水」が示す内容と補充の手順、入れてはいけない液体、補充してもすぐ減る場合に疑うこと、循環液の交換目安までを順に解説します。

目次

「給水」表示が示しているのは循環液の不足

温水ルームヒーターは、屋外の室外機(油だき温水ボイラ)で灯油を燃やして循環液を温め、その温まった液を室内機へ送って暖房する設備です。
つまり、燃料である灯油とは別に、熱を運ぶための循環液が必要になります。

「給水」表示は、この循環液がタンク内で規定の水位を下回ったことを知らせるものです。
循環液は運転中の熱で少しずつ自然蒸発するため、減ること自体は異常ではありません。
数シーズン使っていれば水位は必ず下がってきますし、それを見越して補充用の液が別売品として用意されています。

別売リモコンでは「エラー18」と表示される

ここで混乱しやすいのが、表示のされ方です。
室内機(CRHタイプ)のデジタル表示部には「給水」と日本語で表示されますが、別売のCRBリモコンを接続している構成では、同じ状態が「エラー18」という数字で表示されます。

表示される場所見え方
室内機(CRHタイプ)のデジタル表示部給水
別売リモコン(CRB-R1)エラー18

「エラー18」という数字だけを見ると故障を疑ってしまいますが、内容は循環液の不足です。
公式のエラーサイン一覧には「給水」として掲載されているため、数字で検索しても情報にたどり着きにくい部分になります。
他の表示との位置づけはコロナ温水ルームヒーターのエラーサイン一覧|表示の意味と対処の目安で整理しています。

循環液は「水」ではない

循環液という名前から水を想像しがちですが、中身はまったく別のものです。
コロナ床暖房用循環液は、凍結予防と防錆の2つを目的に調合された液体で、ボイラ・床暖パネル・コンベクターといった暖房システム側の機器を守る役割も担っています。

そのため、水で薄めると本来の性能が出ません。
凍結予防の効果が下がるだけでなく、防錆・防食の効果も阻害されます。
純正の循環液はマイナス20℃まで凍結しないよう調合されているため、水と混ぜずにそのまま注入するのが前提です。

補充液と循環液は用途が違う

紛らわしいのですが、コロナの純正品には「循環液」と「専用補充液」の2種類があります。

種類主な用途
循環液(UPF-N20N・N22・N52など)新規注入時、全量交換時、漏れて減った場合の補充
専用補充液(UPF-S2・UPF-S5など)使用中の自然蒸発で減った分の補給

「給水」表示が出て、原因が自然蒸発であれば専用補充液を使います。
液漏れで減っている場合は補充液ではなく循環液を注入することになるため、まず減り方が自然蒸発なのか漏れなのかを見極めることが先になります。

「給水」表示が出たときの補充手順

補充作業自体は難しくありませんが、やけどの危険があるため、順番を守ってください。

運転中や停止直後に注水口キャップを外さないでください。
循環液が飛び散ってやけどをするおそれがあります。
必ず運転を停止し、機器が冷えた状態で作業してください。

  1. 室外機の運転を停止し、循環液が冷えるまで待つ
  2. 注水口カバーの固定ねじをゆるめ、カバーと注水口キャップを外す
  3. 水位ゲージをいったん引き抜き、付着した液を布などでふき取ってからセットし直す
  4. もう一度水位ゲージを静かに引き上げ、水位が下限と上限の間にあるかを確認する
  5. 不足していれば、専用補充液を上限を超えないように補給する
  6. 注水口キャップとカバーを元通りに取り付け、固定ねじを締める

手順3でゲージを一度ふき取るのは、液が付いたままだと水位を読み違えるためです。
ここを省くと実際より多く入っているように見え、補充が足りないまま作業を終えてしまうことがあります。

補充時に押さえておきたいのは、上限水位を超えて入れないことです。
器具内部へあふれさせると故障の原因になります。
また、注水口のゴムパッキンがめくれたり外れたりしていないかも、このタイミングで確認してください。
隙間があると雨水が入り込み、故障につながります。

水道水や他社製品を入れてはいけない

「とりあえず水を足しておけば」と考えてしまいがちですが、これは避けてください。

水道水・他社銘柄の不凍液・車両用の製品は使用しないでください。
防錆効果が発揮されず機器の耐久性が損なわれるほか、釜なり音の発生、ポンプ性能の低下、沸騰といった不具合につながります。
指定以外の循環液による故障は、保証期間内でも保証の対象外とされています。

同じ理由で、凍結による破損も保証の対象外です。
循環液を使わなかったことによる熱交換器や配管まわりの凍結・破損は、メーカー保証ではカバーされません。
純正品を使うのは、性能面だけでなく保証面でも意味があります。

なお、循環液・補充液は幼児の手の届かない場所に保管してください。
飲用は厳禁で、皮膚や衣類に付着した場合はよく水洗いします。
常温では引火しませんが、加熱されたものにかかると引火することがあるため、取り扱いには注意が必要です。

補充してもすぐ減るときに疑うこと

補充液で対応できるのは、あくまで自然蒸発による減りです。
短期間に何度も水位が下がる場合は、別の原因を疑ってください。

状況考えられる原因
1シーズンに1回程度、少しずつ減る自然蒸発(正常の範囲)
数週間で目に見えて減る温水配管や接続部からの漏れ
注水口まわりが濡れている注水口キャップの締め付け不足、パッキンの劣化
室内機の足元や壁際が湿っている放熱器接続部からの漏れ

機器内部、温水配管、放熱器の接続部から液漏れがないかを確認します。
床や地面に色の付いた跡が残っていないかも手がかりになります。

漏れが疑われるときは、補充を繰り返さないでください。
減り続ける原因を放置したまま足し続けても解決せず、後述する空焚きのリスクが残ります。
この段階では販売店またはコロナサービスセンターへの連絡が必要です。

📎 出典:株式会社コロナ 修理・アフターサービスに関するお問い合わせ先

循環液は3年を目安に入れ替える

補充とは別に、循環液そのものにも交換の目安があります。

循環液は経年で劣化するため、3年を目安に入れ替えることが推奨されています。
これは開封済みで保管している循環液も同様です。
交換せずに使い続けると防錆効果と凍結予防効果が低下し、機器に悪影響を及ぼすおそれがあります。

注意したいのは、循環液の劣化が原因の故障は、保証期間内でも保証の対象にならないという点です。
補充だけを続けて何年も交換していない状態は、いざ不具合が起きたときに不利に働きます。

交換の際は、劣化した液を全部抜いて配管を洗浄してから新しい循環液を入れる必要があります。
機器の入れ替え時も同じです。
作業範囲が広いため、実際には販売店に依頼するのが一般的です。

📎 出典:株式会社コロナ 取扱説明書のダウンロード

循環液の不足を放置するとどうなるか

「暖まりが悪いだけ」と考えて表示を放置すると、次のような状態につながります。

  • 設定温度まで上がらず、室内機から温風が出にくくなる
  • 熱交換器内の液温が異常に上昇し、過熱防止装置が作動する
  • 空焚き防止サーモが働き、E8が表示されて停止する
  • 冬季に液量が不足した状態で放置され、配管が凍結・破損する

液量が足りない状態での燃焼は、いわゆる空焚きに近い状況です。
機器には保護機能が備わっていますが、それは異常を検知して止めるための仕組みであり、繰り返してよいものではありません。
空焚き検知の考え方は、同じコロナ製の石油給湯器を扱ったコロナ 石油給湯器のエラー3とは?空焚き検知の原因とリセット・再発防止策でも解説しています。

なお、灯油側の不足を示す表示は別にあります。
灯油切れの場合は「給水」ではなくE25が表示されるため、コロナ温水ルームヒーターのE25|灯油切れ表示と空気抜きの手順を確認してください。

シーズンオフと凍結予防での注意

循環液は暖房シーズン中だけのものではありません。
凍結予防と腐食防止のため、温水経路内とタンク内には常に循環液が入っている状態を保つ必要があります。
「暖房を使わない時期だから」と液を抜いてしまうと、熱交換器や配管が凍結で破損するおそれがあります。

長期間使用しないときは、次の処置が案内されています。

  • 油タンクの送油バルブを閉める
  • 電源または運転を停止し、電源プラグをコンセントから抜く

このとき循環液は抜きません。
むしろシーズン終わりのタイミングで水位と液の色を確認しておくと、次のシーズン初めに「給水」表示が出て慌てる事態を避けられます。

寒さの厳しい地域では、暖房を止めている期間でも配管内の液が凍結温度に近づくことがあります。
ただし凍結リスクは地域や設置条件によって差が大きいため、自宅の環境で不安があれば、シーズン終了後の点検時に販売店へ相談しておくと確実です。

日常の点検で「給水」表示を防ぐ

循環液は急に減るものではないため、定期的に見ておけば表示が出る前に気づけます。

  • 水位は1か月に1回以上、機器停止後に液が冷えた状態で確認する
  • シーズン初めには必ず水位と液の色を確認する
  • 茶色く変色している、ゴミが混入している場合は補充ではなく交換を検討する
  • 循環液は3年を目安に入れ替える
  • 2年に1回程度、シーズン終了後などに点検を依頼する

液の色は劣化の目安になります。
純正の循環液は黄色ですが、茶色く変色している場合は防錆効果が落ちている可能性があります。
この状態で補充液を足しても、劣化した液が薄まるだけで根本的な解決にはなりません。

また、使用開始から10年相当が経過すると、点検時期を知らせる88が表示されます。
88は故障ではありませんが、循環液の交換状況を含めて一度見てもらう機会として活用してください。

よくある質問

Q1. 「給水」と表示されました。水道水を足してもいいですか。

足さないでください。
温水ルームヒーターの温水経路に入っているのは水ではなく、凍結予防と防錆を目的に調合された専用の循環液です。
水道水を加えると濃度が薄まり、凍結予防と防錆の効果がどちらも低下します。
自然蒸発による減りにはコロナ床暖房用の専用補充液を使ってください。
他社銘柄の不凍液や車両用の製品も、混ぜると釜なり音やポンプ性能の低下につながるため使用できません。

Q2. リモコンに「エラー18」と出ましたが、一覧に載っていません。

「エラー18」は、室内機で「給水」と表示される内容と同じものです。
別売のCRBリモコンを接続している構成では、循環液の減少が数字で表示されます。
公式のエラーサイン一覧には「給水」として掲載されているため、数字で調べると見つからないのはそのためです。
対処も「給水」表示と同じで、水位を確認して専用補充液を補給します。
補充しても短期間で再発する場合は、漏れを疑って販売店に連絡してください。

Q3. 補充すれば自分で直せますか。それとも業者を呼ぶべきですか。

自然蒸発による減りであれば、補充液の補給で対応できます。
運転を停止して液が冷えるのを待ち、水位ゲージで下限と上限の間に収まるよう補充してください。
一方、数週間で目に見えて減る、注水口まわりや配管の接続部が濡れている、床に液の跡が残るといった場合は漏れが疑われます。
このケースでは補充を繰り返さず、販売店またはコロナサービスセンターに点検を依頼してください。

Q4. 循環液はどのくらいの頻度で交換しますか。

3年を目安に入れ替えます。
これは使用中の液だけでなく、開封して保管している循環液も同じです。
交換せずに使い続けると防錆効果と凍結予防効果が低下し、機器の不具合につながります。
さらに、循環液の劣化が原因の故障は保証期間内でも保証の対象になりません。
交換は劣化した液を抜いて配管を洗浄する作業を伴うため、実際には販売店に依頼するのが一般的です。

Q5. 「給水」表示が出たまま運転しても問題ありませんか。

続けないでください。
循環液が不足した状態で燃焼すると、熱交換器内の液温が異常に上昇しやすくなり、過熱防止装置や空焚き防止サーモが作動して停止します。
暖まりが悪い、温風が出にくいといった症状も、液量不足が背景にあることがあります。
表示に気づいた時点で運転を止め、水位を確認して補充してください。
補充しても改善しない場合は、機器側の点検が必要です。

安全に使い続けるためのポイント

「給水」表示は循環液の不足を知らせるサインで、自然蒸発が原因であれば補充液の補給で解消します。
数字で表示される「エラー18」も同じ内容です。

  • 補充には必ずコロナ純正の専用補充液を使い、水道水や他社製品を入れない
  • 作業は運転停止後、液が冷えてから行う(やけどの危険がある)
  • 水位は下限と上限の間に収め、上限を超えて入れない
  • 短期間で減る場合は漏れを疑い、補充を繰り返さない
  • 循環液そのものは3年を目安に入れ替える

水位の確認は月に1回、数分で終わります。
表示が出てから慌てるより、シーズン初めと月初めに見る習慣をつけておくほうが、結果的に機器を長く使えます。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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