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日立エコキュートが湯切れする原因とは|設定の見直しと沸き増し

湯切れを示すリモコンを見て困る女性と、日立エコキュートのイラスト
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

シャワーの途中でお湯がぬるくなった、朝に残湯量の目盛が増えていない。
そんなとき、故障を疑う前に確認したいことがあります。
エコキュートの湯切れは、沸き上げ設定と使い方の組み合わせで起きていることが少なくありません。
この記事では、まず取るべき操作、残湯量表示の意味、湯切れが起きる仕組み、設定の見直し方、そして故障との切り分け方までを整理します。

目次

お湯が足りなくなったら「タンク沸き増し」

足りなくなりそうなとき、足りなくなったときの対処は共通です。
リモコンの「タンク沸き増し」または「沸き増し」ボタンを押して、必要な湯量を確保します。

沸き上げが始まると、時間の経過とともに残湯量の目盛が回復します。
入浴の直前に押しても間に合わないことがあるため、目盛が少ないことに気づいた時点で押しておくのが確実です。

📎 出典:日立の家電品|お湯が足りなくなりそうなときや、お湯が足りなくなった場合はどうすればよいですか?

残湯量目盛が示しているのは「45℃以上のお湯」

湯切れを理解するうえで、まず押さえておきたいのがこの点です。

残湯量目盛は、約45℃以上のお湯の量を表示しています。
タンクが空になったわけではなく、使える温度のお湯がどれだけ残っているかを示しています。

このため、次のような現象が起こります。

  • 目盛が表示されていても、湯はりや追いだきをすると一気に減る
  • 「ふろ自動」を行った直後に、目盛がすべて消えることがある

これは異常ではありません。
タンクのお湯の温度が45℃に近い状態で、使用量の多い湯はりや追いだきを行うと、タンク内の温度が一気に下がるためです。

「目盛が2つ残っていたのに、湯はりしたら全部消えた」という状況は、故障ではなく仕組みどおりの動きです。

📎 出典:日立の家電品|「ふろ自動」や「追いだき」を行うと残湯量目盛が一気に消える、または全て消えます。

朝に満タンにならないのは正常なことがある

朝の時点で残湯量表示がすべて点灯していないと不安になりますが、次の2つは正常な動作です。

① 前日までの7日間の使用量が少なかった

エコキュートは、前日までの7日間のお湯の使用量を学習して沸き上げる量を決めています。
使用量が少なかった期間があると、満タンに沸き上げる必要がないと判断することがあります。

② 深夜時間帯に湯はりなど大量のお湯を使った

沸き上げは深夜時間帯に行われます。
その時間帯に湯はりなどで大量にお湯を使うと、朝までに満タンにならないことがあります。

どちらの場合も、お湯が足りないと感じたら「タンク沸き増し」を押せば解決します。

📎 出典:日立の家電品|朝に残湯量表示がすべて点灯しません。

使用量が少ないのに湯切れする理由

見落とされやすいのが、このパターンです。

普段はお湯をあまり使わないものの、数日おきに湯はりや追いだきをする家庭では、湯はりをする日に湯切れすることがあります。

理由は学習の仕組みにあります。
使用量が少ない日が続くと、機器は「そんなに沸かさなくてよい」と判断します。
その状態で湯はりをすると、必要量に届かず湯切れになります。

対策は2つです。

  • 沸き上げ設定を「おまかせ多め」に変更する
  • 湯切れしたときは「タンク沸き増し」でお湯を沸き上げる

シャワー中心の生活で、たまに湯船に浸かるという使い方の家庭は、この条件に当てはまりやすくなります。

📎 出典:日立の家電品|お湯の使用量が少ないのに湯切れします。

湯切れを防ぐ設定

沸き上げに関する設定を見直すことで、湯切れの頻度を下げられます。

設定効果向いている家庭
沸き上げ設定「おまかせ多め」学習量より多めに沸き上げる使用量の変動が大きい家庭
湯切れ防止「全量」タンクの容量いっぱいまで沸き上げる湯切れを避けたい家庭
来客時満タン沸き上げ一時的に満タンまで沸き上げる来客や帰省の予定がある日
「不在時沸き上げ停止」の解除沸き上げを再開する旅行から戻ったあと

とくに注意したいのが、最後の項目です。
旅行前に「不在時沸き上げ停止」を設定したまま解除を忘れると、帰宅後もお湯が沸かず湯切れが続きます。
心当たりがあれば、設定を取り消してから「タンク沸き増し」を行ってください。

なお、多めに沸かす設定は湯切れを防げる一方で、沸かす量が増えるぶん電気の使用量も増えます。
生活パターンが安定している家庭では、標準の設定のままで足りることも多くあります。

📎 出典:日立の家電品|混合水栓から出るお湯の温度が低いです。

湯切れしやすくなる場面

次のような状況では、普段どおりの設定でも足りなくなることがあります。

場面理由
来客や帰省で人数が増えた使用量が学習値を大きく上回る
冬になった水温が下がり、同じ湯量を作るのに多くのお湯を使う
残り湯を沸かし直した追いだきでタンクのお湯を大量に消費する
深夜時間帯に湯はりをした沸き上げ中にお湯を使うことになる
家族の入浴時間が重なった短時間に集中して使用する

冬場は、同じ設定でもお湯の減りが早くなります。
水道水の温度が下がるぶん、設定温度まで上げるのに多くの熱量が必要になるためです。

前日の残り湯を沸かし直すのも、タンクのお湯を大量に使う操作です。
残り湯の温度が低いときは、抜いて新しく湯はりをするほうが結果的に効率的な場合があります。

お湯の使用量そのものを抑えたい場合は、シャワーヘッドの見直しが有効です。
節水タイプに交換すると、シャワー時間が同じでも使用湯量を減らせます。

「不在時沸き上げ停止」の解除を忘れていないか

旅行や帰省の前に「不在時沸き上げ停止」を設定した場合、帰宅後に解除する必要があります。

設定が有効なあいだは沸き上げが行われません。
タンクに残っていたお湯を使い切ると、蛇口から水しか出なくなります。
故障と勘違いしやすい状態ですが、設定を取り消して「タンク沸き増し」を行えば回復します。

なお、この設定中でも次の運転は行われることがあります。

運転設定中の動作
凍結防止運転外気温が0℃以下になると行う
沸き上げ運転条件によっては行う場合がある

凍結防止は機器を守るための動作のため、不在時沸き上げ停止中でも働きます。
「停止したはずなのに動いている」と感じても、故障ではありません。

湯切れと故障の切り分け

設定や使い方では説明がつかない場合、機器側の問題が疑われます。

状況判断
沸き増しをすればお湯が増える湯切れ。設定の見直しで改善する
沸き増しをしてもお湯が増えないヒートポンプ側の異常が疑われる
リモコンに番号が表示されているその番号に応じた対処が必要
蛇口から水しか出ない湯切れか、給湯側の異常
沸き上げ運転をしている様子がない設定か、機器側の異常

沸き上げができていない場合は、ヒートポンプユニット側の表示が出ていないか確認してください。
対処は日立エコキュートHEエラー|お湯が沸かないときの見方と費用にまとめています。

蛇口から水しか出ない場合の切り分けは日立エコキュートEr64とは|給湯の循環ポンプが動かない状態、追いだきができない場合は日立エコキュートEr72とは|追いだき・ふろ自動ができないで解説しています。

表示された番号ごとの意味は日立エコキュートのエラーコード一覧|表示の意味と対処の判断基準から確認できます。

沸き増しと電気代の関係

沸き増しは便利な機能ですが、使うタイミングによって電気代への影響が変わります。

エコキュートは、電気料金が割安な深夜時間帯に沸き上げるのが基本です。
一方、日中に沸き増しを行うと、その時間帯の単価で電気を使うことになります。

頻繁に沸き増しをしている場合は、次の点を見直してください。

  • 沸き上げ設定が生活パターンに合っているか
  • リモコンの時刻表示が正しいか
  • 契約している電力プランの時間帯と合っているか

時刻がずれていると、深夜時間帯を外して沸き上げを行い、電気料金が割高になることがあります。
停電や電源の入れ直しのあとは、時刻表示を確認しておいてください。

毎日のように沸き増しが必要な状態であれば、沸き上げ設定を多めに変更したほうが、結果的に電気代を抑えられることがあります。

よくある質問

Q1. 沸き増しを押してから、どのくらいでお湯が使えますか?

沸き上げにかかる時間は、外気温、水温、タンクの残湯量、沸かす量によって変わります。
冬場は空気から集められる熱が少なくなるため、夏場より時間がかかります。
入浴の直前に押しても間に合わないことがあるため、目盛が少ないと気づいた時点で押しておいてください。
どうしても急ぐ場合は、湯はりをせずシャワーだけで済ませる選択肢もあります。

Q2. 残湯量の目盛が2つあれば、湯はりはできますか?

目盛は約45℃以上のお湯の量を示しているため、目盛の数だけでは判断しきれません。
タンクのお湯の温度が45℃に近い状態だと、湯はりの途中で足りなくなることがあります。
確実に湯はりをしたい場合は、沸き増しをしてから行うのが安全です。
湯はり後に目盛がすべて消えても、それ自体は異常ではありません。

Q3. 「おまかせ多め」にすると電気代はどのくらい上がりますか?

沸かす量が増えるぶん電気の使用量は増えますが、金額は世帯の使用量や契約プランによって変わるため一律には言えません。
一方で、毎日のように日中の沸き増しを繰り返すよりは、深夜時間帯にまとめて沸かすほうが有利になる場合があります。
まずは1か月試して、湯切れの頻度と使用量の変化を見比べてください。
生活パターンが変わったタイミングで見直すのが効率的です。

Q4. 旅行から帰ったらお湯が出ませんでした。故障でしょうか。

「不在時沸き上げ停止」を設定したままになっていないか確認してください。
設定が有効なあいだは沸き上げが行われないため、タンクのお湯を使い切ると水しか出なくなります。
設定を取り消し、「タンク沸き増し」を行えば回復します。
それでもお湯が沸かない場合は、リモコンに番号が表示されていないか確認してください。

Q5. 冬になってから急に湯切れするようになりました。

冬は水道水の温度が下がるため、同じ量のお湯を作るのに多くの熱量が必要になります。
結果として、同じ使い方でもタンクのお湯の減りが早くなります。
沸き上げ設定を多めに変更するか、湯切れ防止の設定を見直してください。
あわせて、残り湯の沸かし直しを控える、入浴時間をまとめるといった使い方の工夫も効果があります。

まとめ

エコキュートの湯切れは、設定と使い方で改善できることが多いトラブルです。

  • 足りなくなったら「タンク沸き増し」で対応する
  • 残湯量目盛は約45℃以上のお湯の量。湯はりで一気に減るのは正常
  • 朝に満タンにならないのは、7日間の学習や深夜の使用が理由のことがある
  • 数日おきに湯はりをする家庭は「おまかせ多め」への変更が有効
  • 沸き増しをしても増えない場合は、機器側の異常を疑う

まずは設定を見直し、それでも足りないようであればリモコンの番号を確認してください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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