暖房が急に止まり、室内機の表示部に「E25」が出て戸惑っていませんか。
コロナの温水ルームヒーターに表示されるE25は、室外機が灯油切れを検知して消火したことを知らせるサインです。
機器が壊れたわけではないため、給油と送油経路の処置を行えば、その場で運転を再開できるケースがほとんどです。
ただし、給油しただけでは表示が消えないことがあり、ここでつまずいて「故障した」と判断してしまう方は少なくありません。
この記事では、E25が示す内容と、給油から空気抜き、再運転までの手順、灯油が入っているのに表示が出る場合に考えられる原因までを順に解説します。
E25が示しているのは「灯油切れ」
E25は、室外機に備わっている油切れ検知装置が働いた状態です。
油タンクの灯油がなくなったときのほか、送油バルブが閉じたままになっている場合にも同じ表示が出ます。
どちらもバーナに灯油が届かない状況であり、機器は燃焼を続けずに安全側で停止します。
シーズン初めの運転開始時に出やすいのも特徴です。
夏のあいだ送油バルブを閉めていた、あるいは配管内の灯油が抜けていた状態から運転すると、灯油がバーナまで届くまでに時間がかかり、その間にE25と判断されることがあります。
この場合は機器の異常ではないため、あとで説明する空気抜きと再運転で復帰します。
表示される場所によって見え方が変わる
温水ルームヒーターは室外機と室内機がセットで動く設備のため、どこに表示されるかで記号の形が変わります。
| 表示される場所 | 見え方 |
|---|---|
| 室内機(CRHタイプ)のデジタル表示部 | E25 |
| 別売リモコン(CRB-R1) | エラー25 |
どちらも同じ「灯油切れの検知」を示しています。
数字だけを見て別の異常と思い込むと確認が遠回りになるので、表示形式もあわせて控えておいてください。
他のサインとの位置づけはコロナ温水ルームヒーターのエラーサイン一覧|表示の意味と対処の目安で整理しています。
給油しただけでは復帰しないことがある理由
E25が出たあとに給油しても、そのままでは運転できないことがあります。
これは、タンクが空になった際に送油管の中へ空気が入り込み、灯油をうまく送り出せなくなるためです。
いわゆる「エア噛み」の状態で、燃料が満たされていても経路が途切れているのと同じことになります。
このとき、給油直後にコトコトという音が続くことがあります。
これは電磁ポンプが空打ちしている音で、故障ではありません。
ただし音が鳴り続けるのは灯油が送れていない合図でもあるため、次に説明する空気抜きを行ってください。
E25が出たときの確認手順
上から順に進めていけば、自分で確認できる範囲は一通りカバーできます。
手順1:油タンクの残量と送油バルブを確認する
まず油タンクの残量を見ます。
外から残量が見えにくいタイプでは、油量計が固着して実際より多く見えていることがあるため、給油口を開けて直接確認するほうが確実です。
灯油が入っているのに表示が出ている場合は、送油バルブが開いているかを確認します。
シーズンオフに閉めたまま忘れている、点検後に閉じられたままになっている、といったケースは珍しくありません。
手順2:給油する
灯油が空、または残りわずかであれば給油します。
このとき、水やゴミが入らないよう注意してください。
水分の混入は燃焼不良やバーナの寿命低下につながります。
給油作業は必ず運転を停止し、火の気のない場所で行ってください。
こぼれた灯油はそのままにせず、確実にふき取ってください。
また、ガソリンなど揮発性の高い油は絶対に使用しないでください。火災の原因になります。
給油の基本的なやり方に不安がある方は、灯油ポンプの使い方を完全解説|正しい給油手順と失敗しない注意点もあわせて確認してください。
手順3:送油経路の空気を抜く
オイルフィルタを取り付けている場合は、次の流れで空気を抜きます。
- 油タンクの送油バルブを開く
- オイルフィルタの空気抜きねじをゆるめ、経路内の空気を抜く
- 空気抜きねじ部から灯油が出てきたら、元通りに締め付ける
- あふれた灯油をきれいにふき取る
ここで見落とされがちなのが、空気抜きねじは「ゆるめるだけ」で、外さないという点です。
ねじを完全に外すとOリングが一緒に外れ、紛失したり傷がついたりして油漏れの原因になります。
作業に不安がある場合は、無理をせず販売店に依頼してください。
手順4:再運転してリセットする
処置が終わったら、運転キーを押します。
表示が消灯したら、もう一度運転キーを押すと再運転します。
別売のCRBリモコンを使っている構成では、リモコンの運転スイッチで同じ操作を行います。
なお、E-CON接続の放熱器だけで室外機を運転している構成では、エラー表示もリセットもできません。
この場合は別売のCRBリモコンが必要になります。
手順5:それでも解除できないとき
給油と空気抜きを終えても表示が残る場合があります。
タンクを空にした直後は、機器内部のレベラタンクに灯油がたまるまで時間がかかるためです。
どうしても解除できないときは、室外機の電源プラグをコンセントから抜き、1分以上おいてから差し込み直すと解除できます。
ただしこれは表示が残ってしまった場合の対処であり、原因が解消していない状態で繰り返す操作ではありません。
📎 出典:株式会社コロナ 取扱説明書のダウンロード
灯油が入っているのにE25が出るとき
給油しても表示が繰り返し出る場合、燃料そのものや経路側に原因があることがあります。
| 考えられる原因 | 確認したい点 |
|---|---|
| 灯油に水が混入している | タンク底に水がたまっていないか |
| 灯油にゴミが混入している | オイルフィルタの汚れ・詰まり |
| 変質灯油を使っている | ひと夏持ち越した灯油ではないか |
| 送油管の詰まり・つぶれ | 銅パイプの変形やひび割れ |
| 油切れ検知装置の不具合 | 上記を確認しても改善しない場合 |
とくに多いのが、油タンクへの水の混入です。
タンク内は外気との温度差で結露が起こり、時間をかけて底に水がたまります。
灯油より水のほうが重いため、タンク底から吸い上げる構造では真っ先に送油経路へ入り込みます。
水抜きの手順は灯油タンクの水抜きのやり方とは?|手順・頻度・水が溜まる理由を解説で解説しています。
すでに水が混ざってしまった灯油の扱いについては、灯油に水が混ざった!原因・見分け方から取り除き方・廃棄まで完全解説を確認してください。
変質灯油も同様です。
ひと夏を越した灯油は成分が変化し、着火不良や途中失火を起こしやすくなります。
残った灯油を翌シーズンに持ち越して使うのは避けてください。
E25と間違えやすい表示
点滅している表示は読み取りにくく、別のサインと取り違えることがあります。
灯油に関係する表示と、まったく別の内容を示す表示を整理しておきます。
| 表示 | 内容 | E25との関係 |
|---|---|---|
| E2 | 着火不良の検知 | 灯油切れが原因のこともあるが、変質灯油や機器側の不具合でも出る |
| E4 | 燃焼途中の失火の検知 | 同じく灯油の確認が先だが、それ以外は点検・修理 |
| 給水 | 循環液の減少 | 灯油ではなく、暖房用の循環液の不足。補充液で対応する |
| 88 | 点検時期のお知らせ | 故障ではなく、10年相当の使用を知らせる表示 |
とくに混同されやすいのが「給水」表示です。
温水ルームヒーターは、灯油で温めた循環液を室内機へ送って暖房する仕組みのため、燃料と循環液という2つの液体を扱います。
E25は灯油の不足、「給水」は循環液の不足であり、補うものがまったく違います。
給水表示に灯油を足しても解決しませんし、逆も同じです。
E25を解消したあとにE2やE4が出るようになった場合は、灯油そのものの状態を疑ってください。
タンクを一度空にしたことで底にたまっていた水やゴミが吸い上げられ、着火不良につながっているケースが考えられます。
繰り返し出るときは修理が必要な段階
次のような状態になっていれば、利用者側でできることは残っていません。
- 灯油が十分あり、水やゴミの混入もないのにE25が出る
- 空気抜きをしても、短時間でまた表示が出る
- 電源プラグの抜き差しでも解除できない
- 表示と同時に、灯油のにおいや油漏れがある
油漏れやにおいがあるときは、運転を再開しないでください。
処置をせずにリセットを繰り返す使い方は、火災や事故につながるおそれがあります。
運転を停止し、電源プラグを抜いたうえで販売店に連絡してください。
同じ灯油供給のトラブルでも、機器の種類によって表示は異なります。
コロナの石油給湯器で似た症状が出た場合の考え方は、コロナ給湯器のエラー4とは?発生原因と自分でできる対処法を解説が参考になります。
修理費用は、原因が電磁ポンプなのか検知装置なのか、あるいは送油管側なのかで大きく変わります。
設置から10年前後が経過している場合は、修理の見積もりと残りの使用年数を比べて判断するのが現実的です。
E25を出さないための予防
E25は、タンクを空にしないことでほとんど防げます。
- 残量が3分の1を切ったら給油する習慣にする
- 寒波の予報が出る前に満タンにしておく
- 年に1回以上、オイルフィルタの点検を依頼する
- 銅パイプ(送油管)は年に1回以上、変形やひび割れを確認する
- シーズン前に送油バルブが開いているか確認する
寒冷地では、真冬の配達が混み合って希望日に届かないこともあります。
残量が減ってから動くのではなく、早めに補充しておくほうが結果的に手間がかかりません。
よくある質問
Q1. E25が出ましたが、灯油はまだ残っています。故障でしょうか。
すぐに故障と判断する必要はありません。
送油バルブが閉じている、送油管に空気が入っている、灯油に水やゴミが混ざっている、といった原因でも同じ表示が出ます。
まず送油バルブが開いているかを確認し、次に空気抜きを行って再運転してみてください。
それでも短時間で再発する場合は、油切れ検知装置や電磁ポンプ側の不具合が疑われる段階です。
使用を中止して、販売店またはコロナサービスセンターに連絡してください。
Q2. 給油したのに表示が消えません。
タンクを空にした直後は、機器内部のレベラタンクに灯油がたまるまで時間がかかります。
まず送油経路の空気抜きを行い、運転キーを押して再運転してください。
それでも解除できない場合は、室外機の電源プラグをコンセントから抜き、1分以上おいてから差し込み直すと解除できます。
ただし、この操作は表示が残った場合の対処です。
原因が分からないまま繰り返すのは避けてください。
Q3. 空気抜きは自分でやっても大丈夫ですか。
オイルフィルタの空気抜きねじをゆるめる作業は、取扱説明書でも利用者が行う手順として案内されています。
ただし、ねじを完全に外すとOリングが外れて油漏れの原因になるため、ゆるめるだけにとどめてください。
また、作業は運転を停止し、火の気のない場所で行います。
あふれた灯油は必ずふき取ってください。
手順に不安がある場合や、周囲に灯油がにじんでいる場合は、自分で作業せず販売店に依頼するほうが安全です。
Q4. 「E25」と「エラー25」は違うものですか。
同じ内容です。
表示されている場所が違うだけで、どちらも灯油切れを検知した状態を示しています。
室内機のデジタル表示部では「E25」と表示され、別売のCRBリモコンでは「エラー」の文字と数字が点滅して「エラー25」と見えます。
検索したり問い合わせたりする際に混乱しやすい部分なので、どこに表示されているかもあわせて伝えると話が早く進みます。
Q5. 去年の灯油が残っています。そのまま使えますか。
使用は避けてください。
ひと夏を越した灯油は成分が変化しており、着火不良や途中失火の原因になります。
E25が解消したあとにE2やE4が出るようになった、という流れはこの変質灯油が関係していることがあります。
また、水やゴミが混ざった不純灯油も同様に機器を傷めます。
残った灯油は翌シーズンに持ち越さず、適切に処分したうえで新しい灯油を使ってください。
安全に使い続けるためのポイント
E25は灯油切れを知らせるサインであり、給油と空気抜きで復帰するケースがほとんどです。
一方で、灯油が入っているのに繰り返し出る場合は、燃料の状態か機器側に原因があります。
- 給油だけでなく、送油経路の空気抜きまで行う
- 空気抜きねじは外さず、ゆるめるだけにする
- 解除できないときは、室外機の電源プラグを1分以上抜いて差し直す
- 水・ゴミ・変質灯油は、E25だけでなく着火不良の原因にもなる
- 油漏れやにおいがあるときは、リセットせずに使用を中止する
タンクを空にしないことが最も確実な予防策です。
残量が減ってから動くのではなく、シーズン中は早めの給油を心がけてください。

