電気ストーブには、800Wや1000Wのほかに、300W〜700Wの小さめのタイプもあります。
「電気代を抑えたい」「デスクの足元だけ暖めたい」という人にとって、気になるW数です。
この記事では、300W〜700Wの電気代、暖かさの限界、使い方の向き不向き、選ぶときの注意を整理します。
W数が小さいほど電気代は安くなりますが、暖められる範囲も小さくなります。使う場所に合わない場合は、かえって長時間使うことになりかねませんので注意しましょう。
300W〜700Wの電気ストーブの基本の数字
| 消費電力 | 電流(100V) | 1時間の電力量 | 1,500W上限に対する割合 |
|---|---|---|---|
| 300W | 約3A | 0.3kWh | 20% |
| 400W | 約4A | 0.4kWh | 約27% |
| 500W | 約5A | 0.5kWh | 約33% |
| 600W | 約6A | 0.6kWh | 40% |
| 700W | 約7A | 0.7kWh | 約47% |
日立の公式のよくある質問では、ヒーターの点灯本数によって、消費電力が切り替わる機種が紹介されています。
| 機種名 | 消費電力 | 点灯するヒーター |
|---|---|---|
| HLH-SS1060 | 500W | 1本 |
| HLH-W2060SE6 | 500W | 1本 |
| HLH-HS306 | 670W | 2本 |
| HLH-HS306 | 330W | 1本 |
300W〜700Wは、1本のヒーターで暖める運転や、強弱の「弱」として用意されていることが多いW数です。
アイリスオーヤマの IEH-800W と山善の DS-SD083 も、弱は400Wです。
300W〜700Wの電気代
電気代は、「消費電力 ÷ 1,000 × 時間 × 単価」で計算します。
アイリスオーヤマが示す34.69円/kWh(2025年7月時点)の1時間あたりの電気代を並べます。
| 消費電力 | 1時間の電気代(34.69円/kWh) |
|---|---|
| 600W | 20.81円 |
| 500W | 17.35円 |
| 300W | 約10.41円(計算値) |
| 250W | 8.67円 |
300Wの金額は、同ページの単価(34.69円/kWh)で当サイトが計算した値です。
31円/kWhで計算した、1時間あたりの電気代は次のとおりです(当サイト試算)。
| 消費電力 | 1時間(31円/kWh) |
|---|---|
| 300W | 約9.3円 |
| 400W | 約12.4円 |
| 500W | 約15.5円 |
| 600W | 約18.6円 |
| 700W | 約21.7円 |
1日・1か月の電気代
31円/kWhで、使用時間ごとの金額を計算します(当サイト試算)。
| 使い方(1日) | 300W | 500W | 700W |
|---|---|---|---|
| 1時間 | 約9円 | 約16円 | 約22円 |
| 3時間 | 約28円 | 約47円 | 約65円 |
| 5時間 | 約47円 | 約78円 | 約109円 |
1か月(30日)に換算すると、次のとおりです。
| 使い方(30日) | 300W | 500W | 700W |
|---|---|---|---|
| 1日1時間 | 約279円 | 約465円 | 約651円 |
| 1日3時間 | 約837円 | 約1,395円 | 約1,953円 |
| 1日5時間 | 約1,395円 | 約2,325円 | 約3,255円 |
300Wと700Wの差は、1か月(1日3時間)で約1,100円です。
電気代の全体像は、電気ストーブの電気代は1時間いくら?の記事で整理しています。
暖かさの限界を知っておく
W数が小さい電気ストーブは、暖かさを届けられる範囲が限られます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 暖められる範囲 | 目の前の人や物の周り。部屋全体は難しい |
| 距離 | 近いほど暖かい。離れると体感が弱まる |
| 部屋の冷え | 断熱の弱い部屋や、冷え切った部屋では暖まりにくい |
| 暖かさの立ち上がり | 発熱体の種類によって異なる |
300W〜700Wは、足元や手元など、「自分の周りだけ」を暖める用途に向いています。
暖かさの範囲は、電気ストーブは何畳まで使える?の記事で解説しています。またデスクの足元で使う場合は、1人暮らしの電気ストーブの記事も参考になります。
向く場面・向かない場面
| 場面 | 向き不向き | 理由 |
|---|---|---|
| デスクワークの足元 | 向く | 近距離で使えるため、小さいW数でも暖かく感じやすい |
| 脱衣所での着替え | 向く場合がある | 短時間の使用なら電気代も小さい。水まわりの条件に注意 |
| トイレ・洗面所 | 条件次第 | 日立の公式案内では、本体は防水・防滴仕様ではない |
| 玄関のちょっとした冷え | 向く場合がある | 短時間で使う(屋外には置かない) |
| リビング全体 | 向かない | 暖められる範囲が小さい |
| 長時間の主暖房 | 向かない | 暖まらず、結局つけっぱなしになりやすい |
水まわりでの使用は、アイリスオーヤマの取扱説明書で、湿気のある場所では絶対に使用しないよう案内されています。
脱衣所やトイレで使う場合は、水がかからない位置に置き、取扱説明書の条件を確認してください。
300W〜700Wを選ぶときの注意
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 暖かさが足りない可能性 | 小さいW数だけでは、暖まらないこともある |
| 弱運転との違い | 800Wの機種の弱(400W)と、400Wの機種は、同じ消費電力でも作りが違う |
| 発熱体の違い | シーズ、ハロゲン、カーボン、グラファイトなどで体感が変わる |
| 安全機能 | 転倒時オフ、過熱防止などの有無を確認 |
| 置き場所 | 前方1m以内にものを置かない |
発熱体の違いは、電気ストーブの種類の記事で整理しています。
安全機能の見方は、電気ストーブのおすすめの選び方の記事で解説しています。
800Wの弱運転と、小さいW数の機種の違い
同じ400Wでも、800Wの機種の弱運転と、400Wの機種では使い勝手が違います。
| 比べる点 | 800Wの機種の弱 | 400W前後の機種 |
|---|---|---|
| 最大の暖かさ | 強で800Wまで出せる | 400W程度が上限 |
| 使い方の幅 | 強で素早く暖め、弱で維持 | 弱い暖かさのみ |
| 本体の大きさ | やや大きいことが多い | 小さいことが多い |
暖かさの余裕がほしいなら、800Wで弱に切り替えられる機種のほうが、使い方の幅が広がります。
800Wクラスは、800W・900Wの電気ストーブの電気代と使い方の記事で解説しています。
コンセントと電流の余裕
300W〜700Wは約3A〜7Aで、コンセントの上限15A(1,500W)に対して十分な余裕があります。
| 組み合わせ(同じ回路) | 合計の目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 700W+パソコン(数百W以内) | 余裕あり | 問題になりにくい |
| 700W+電気ケトル(約1,200W) | 約1,900W | 1,500Wを超え、ブレーカーが落ちる可能性が高い |
(電気ケトルの消費電力は一般的な目安です。実際は機種の表示を確認してください)
小さいW数でも、延長コードやタコ足配線で定格を超えないでください。
アイリスオーヤマのよくあるお問い合わせでは、プラグが熱くなる原因として、延長コードの定格超過、コードの束ね、プラグの折れ曲がりが挙げられています。
コンセントの容量は、コンセントのワット数の記事で整理しています。
小さいW数でも守る安全
W数が小さくても、電気ストーブは本体が高温になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 前方 | 1m以内にものを置かない(アイリスオーヤマ) |
| 就寝時 | 絶対に使用しない(日立) |
| 洗濯物 | 乾かさない(山善) |
| 離れるとき | 切る |
事故の仕組みは、電気ストーブによる火事の記事で解説しています。
小さいW数の電気ストーブの使い方のコツ
| コツ | 内容 |
|---|---|
| 近づけて使う | 前方1mの空間は守りつつ、できるだけ近い位置に置く |
| 向きを合わせる | 暖めたい体の部分に向ける |
| 毛布やひざ掛けと併用 | 熱を逃がさない |
| 短時間で切る | 長時間つけっぱなしにしない |
よくある質問
Q1. 300Wの電気ストーブの電気代は、1時間いくらですか?
31円/kWhで約9.3円です。
アイリスオーヤマの34.69円/kWhで計算すると、約10.41円です(当サイト計算)。
Q2. 500Wの電気ストーブの電気代は、1時間いくらですか?
アイリスオーヤマの案内では、34.69円/kWhで17.35円です。
31円/kWhで計算すると、約15.5円です。
Q3. 小さいW数の電気ストーブで、部屋は暖まりますか?
部屋全体を暖めるのは難しいです。
足元や手元など、自分の周りを暖める用途に向いています。
Q4. 300W〜700Wは、何アンペアですか?
100Vなら、300Wは約3A、700Wは約7Aです。
コンセントの上限は15Aです。
Q5. 800Wの機種の弱運転と、400Wの機種ではどちらがよいですか?
暖かさの余裕を持ちたいなら、800Wの機種の弱運転が使いやすいです。
使う場所が決まっていて、足元だけを暖めるなら、小さいW数の機種も選べます。
まとめ
300W〜700Wの電気ストーブは、電気代が小さく、自分の周りを暖める用途に向いています。
最後に、この記事のポイントを整理します。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 電気代(31円/kWh) | 300Wは約9.3円/時間、700Wは約21.7円/時間 |
| 1か月(1日3時間) | 300Wは約837円、700Wは約1,953円(当サイト試算) |
| 向く場面 | デスクの足元、短時間の着替えなど |
| 限界 | 部屋全体は暖めにくい。長時間の主暖房には向かない |
| 注意 | 前方1m以内にものを置かない。就寝時は使わない |
まずは、使いたい場所の広さと使う時間を決め、それに合うW数を選んでみてください。

