台風のあとにエコキュートが動かなくなった、落雷の直後にリモコンがエラーだらけになった、大雪でヒートポンプが傾いてしまった。
そんなとき、「これって火災保険で直せないのだろうか?」と気になっていませんか。
結論からお伝えすると、エコキュートは火災保険の補償対象になり得ますが、対象になるのは「自然災害や偶然の事故」で壊れた場合に限られます。
寿命による経年劣化や、原因のはっきりしない単なる故障は、火災保険では基本的に対象外です。
ここを取り違えると、「使えると思って申請したのに下りなかった」「逆に、使えたのに気づかず自費で交換してしまった」という残念な結果になりかねません。
この記事では、火災保険が使えるケースと使えないケースを表で整理し、エコキュートが保険上どう扱われるのか、自分でできる申請の流れ、そして近年トラブルが急増している「火災保険で無料修理」をうたう悪質業者への注意点まで、公的機関の情報をもとに順を追って解説します。
まず結論:火災保険の対象は「災害・事故」、経年劣化は対象外

火災保険は、その名前から「火事のときだけの保険」と思われがちですが、実際にはもっと幅広い災害・事故をカバーする保険です。
日本損害保険協会は、火災保険について、火災だけでなく落雷・破裂や爆発・風災・雹(ひょう)災・雪災・水災などの自然災害による損害も補償対象としている、と説明しています。
一方で、次のような損害には保険金が支払われません。
その代表が「保険の対象の欠陥」や「自然の消耗・劣化」による損害、つまり経年劣化です。
つまりエコキュートについても、判断の軸はシンプルです。
「落雷・台風・大雪・洪水など、外から降りかかった災害や偶然の事故で壊れたか」それとも「使い続けたことによる寿命・劣化で壊れたか」。
前者なら火災保険の対象になり得て、後者なら対象外、というのが基本的な線引きです。
なお、エコキュートの寿命はおおむね10〜15年が目安とされます。
設置から10年以上が経過し、これといった災害の心当たりもなく動かなくなった場合は、経年劣化と判断される可能性が高くなります。
逆に、設置数年の新しい機器が台風の直後に壊れたようなケースは、災害との因果関係を説明しやすくなります。
なぜエコキュートが対象に?保険では「建物」に含まれるから

火災保険は「建物」と「家財」に分けて契約し、それぞれ別に保険金額を設定します。
このうちエコキュートは、多くの火災保険で「建物」に含まれる設備として扱われます。
理由は、エコキュートが屋外に固定設置され、簡単には取り外せない給湯設備だからです。
日本損害保険協会も、建物には門・塀・物置・車庫などの付属建物が含まれると説明しており、エコキュートのような屋外の付属設備も同様に建物の一部として扱われるのが一般的です。
ここで見落とされがちなのが、「建物」を補償対象にした契約になっているかどうかです。
火災保険は建物と家財を別々に契約するため、「家財のみ」の契約だとエコキュートは補償されません。
賃貸住宅で自分が加入しているのが家財保険(借家人賠償責任保険付き)だけ、というケースは珍しくありません。
この場合、建物側の設備であるエコキュートの損害は、原則として建物の所有者(大家・管理会社)が加入する火災保険の範疇になります。
持ち家の方も、まずは手元の保険証券で「建物」が補償対象に含まれているかを確認しておきましょう。
持ち家・分譲マンション・賃貸で「誰の保険か」が変わる
エコキュートが誰の火災保険の対象になるかは、住まいの形態によって変わります。
自分が請求すべきなのか、大家や管理組合に連絡すべきなのかを整理しておきましょう。
| 住まいの形態 | エコキュートの主な扱い |
|---|---|
| 戸建て(持ち家) | 自分が加入する建物の火災保険で対応するのが基本 |
| 分譲マンション | 各戸に付いた給湯設備は原則として専有部分の設備。自分の火災保険で対応するが、共用部との線引きは管理規約による |
| 賃貸(アパート・戸建て) | 建物・設備の管理責任は貸主側にあることが多く、まず大家・管理会社へ連絡。入居者の家財保険では原則対象外 |
賃貸で暮らしている方が、自分の家財保険で給湯器を直そうとしても対象外だった、というのはよくある行き違いです。
賃貸の場合は、勝手に修理を手配する前に、まず貸主側へ連絡するのが基本の流れです。
火災保険が使える主なケース

エコキュートの損害で火災保険の対象になりやすいのは、次のような「外からの災害・事故」による損傷です。
それぞれ、実際にどんな壊れ方をするのかとあわせて整理します。
| 災害・事故 | エコキュートで起こりやすい損害の例 |
|---|---|
| 落雷 | 近くへの落雷(誘導雷)で基板が損傷し、電源が入らない・エラーが多発する |
| 風災(台風・突風) | 強風でヒートポンプが転倒・移動する、飛来物が貯湯タンクや配管に当たって破損する |
| 雹(ひょう)災 | 降ってきた雹がヒートポンプの外装やファンを傷つける |
| 雪災 | 積雪や屋根からの落雪でヒートポンプが押しつぶされる・変形する |
| 水災 | 洪水・ゲリラ豪雨による床上浸水や土砂で、機器が浸水・埋没して使えなくなる |
| 盗難・いたずら | 銅の配管や部材が盗まれる、第三者のいたずらで破損する(契約により対象) |
火災保険では、落雷、破裂・爆発、風災、雪災、水災などによる損害が補償対象になり得ます。
ただし、風災や雪災は「損害額が一定額以上のときのみ対象」、水災は「床上浸水または地盤面から一定以上の浸水」といった条件が付くことが多く、補償される範囲は契約する商品によって異なります。
浸水や落雷を受けた直後のエコキュートは、そのまま通電すると感電や発火につながるおそれがあります。
被災後は無理に運転させず、分電盤のブレーカーを切ったうえで、メーカーや販売店に点検を依頼してください。
具体的なイメージとしては、「大型台風が通過した翌朝、屋外のヒートポンプが元の位置から動いていてお湯が出ない」「雷が鳴った夜からリモコンにエラーが表示されて操作できない」といった状況が、火災保険の申請を検討する典型的な場面です。
落雷は「直撃」でなくても壊れることがある
落雷被害というと家に雷が直撃するイメージがありますが、エコキュートの故障で多いのは誘導雷によるものです。
誘導雷とは、近くに落ちた雷の影響で電線や配線に瞬間的な過電圧(雷サージ)が発生し、それが機器の電子基板を壊す現象です。
そのため、雷が家に直接落ちていなくても、近所への落雷でエコキュートの制御基板がやられ、電源が入らない・エラーが出るといった不具合が起こり得ます。
落雷後にリモコン表示がおかしくなった場合は、まず落雷との時間的な前後関係を思い出し、写真や気象情報とあわせて記録しておくと、申請時の説明がしやすくなります。
日ごろの備えとしては、雷サージ対応の電源タップや、分電盤への雷ガードの設置が予防に役立ちます。
とくに雷の多い地域では、精密機器を守る意味でも検討する価値があります。
火災保険が使えない主なケース
反対に、次のようなケースでは火災保険の対象にならない、あるいは対象外になりやすいと考えておきましょう。
| 対象外・対象になりにくいケース | 理由 |
|---|---|
| 経年劣化・寿命による故障 | 「自然の消耗・劣化」は免責事由。設置10〜15年前後の故障は該当しやすい |
| 原因のはっきりしない単なる故障 | 外からの事故によらない電気的・機械的な故障は、標準の火災保険では対象外 |
| 地震・噴火・津波による損害 | 火災保険では補償されず、地震保険の範疇になる |
| 故意・重大な過失による損害 | 免責事由にあたる |
| 凍結による配管の破損 | 契約内容により扱いが分かれる(後述) |
とくに問い合わせが多いのが、「基板が壊れた」「センサーが故障した」といった内部的な故障です。
これらは落雷などの外的要因が特定できれば対象になり得ますが、はっきりした原因がなく突然動かなくなった場合は、経年劣化・自然故障とみなされて対象外になりやすい点に注意が必要です。
エラーコードが表示されて止まっているだけなら、まずは故障か災害かを切り分けることが先決です。
メーカー別のエラー内容や自分でできる確認方法は、コロナ製エコキュートのエラーコード一覧もあわせて参考にしてください。
「破損・汚損」や「電気的・機械的事故」の特約があると補償が広がる
標準の火災保険では対象外になりやすい「不測かつ突発的な事故(破損・汚損)」や「電気的・機械的事故」も、特約を付けていれば補償対象に含められる場合があります。
これらの特約があると、たとえば作業中の異物混入でポンプに亀裂が生じた、といった内部要因の損害までカバーできることがあります。
自分の契約にこうした特約が付いているかどうかは、保険証券や約款で確認できます。
判断に迷う場合は、加入している保険会社や代理店に直接尋ねるのが確実です。
凍結による破損は契約次第
寒冷地に限らず、厳しい冷え込みで配管内の水が凍り、膨張して配管が割れることがあります。
この凍結破損が火災保険の対象になるかは、契約に「破損・汚損」補償や関連する特約が付いているかで扱いが分かれます。
凍結対策を怠った結果とみなされたり、経年劣化と判断されたりすると、対象外になることもあります。
地域差のある事象なので、寒い地域にお住まいの方は、契約時に凍結による損害の扱いを確認しておくと安心です。
火災保険・メーカー保証・延長保証の使い分け
エコキュートが壊れたとき、頼れる備えは火災保険だけではありません。
「壊れた原因」と「経過年数」によって、火災保険・メーカー保証・延長保証のどれで対応すべきかが変わります。
| 備え | 主にカバーする範囲 | 使える場面の目安 |
|---|---|---|
| メーカー保証 | 製造上の不具合・初期故障 | 通常1〜2年程度の保証期間内の自然故障 |
| 延長保証(販売店・メーカー) | 経年劣化を含む自然故障 | 加入していれば保証期間内(5〜10年など)の故障 |
| 火災保険 | 落雷・風災・雪災・水災など災害・事故による損害 | 建物補償があり、災害・事故が原因の損傷のとき |
判断の順序としては、まず壊れた原因が「災害・事故」か「自然故障」かを見極めます。
災害・事故なら火災保険、自然故障ならメーカー保証や延長保証の期間内かどうかを確認する、という流れです。
延長保証に入っていれば、経年劣化による故障でも無償・割安で修理できることがあります。
「火災保険は使えないが延長保証は生きていた」というケースもあるため、故障時は保証書の有無もあわせて確認しておきましょう。
地震で壊れた場合は?火災保険ではなく地震保険
地震でエコキュートが転倒・破損した場合、火災保険では補償されません。
地震・噴火・これらによる津波が原因の損害は、火災保険の免責事由とされているためです。
これらに備えるには、火災保険にセットで契約する地震保険が必要になります。
地震保険は、政府と損害保険会社が共同で運営している公的性格の強い保険で、商品内容や保険料は各社で共通です。
ただし注意したいのは、地震保険は建物や家財の損害の程度を、主要構造部(柱・壁・屋根など)を中心に「全損・大半損・小半損・一部損」と区分して査定する仕組みだという点です。
エコキュート単体が壊れたことだけをもって保険金が支払われるとは限らず、建物全体の損害認定の中で扱われます。
地震での損害は、まず地震保険に加入しているかを確認したうえで、保険会社に相談するのが基本です。
申請できるか迷ったときの見極めチェック

「うちの場合は火災保険を使えるのだろうか」と迷ったら、次の4点を順に確認すると判断しやすくなります。
すべてに当てはまるほど、火災保険の対象になる可能性が高まります。
- 原因:落雷・台風・大雪・洪水・飛来物など、外からの災害や事故に心当たりがあるか
- 時期:その災害・事故の発生から3年以内か(請求期限)
- 契約:加入している火災保険が「建物」を補償対象にしているか
- 金額:修理・交換にかかる損害額が、契約の免責金額を上回りそうか
反対に、「設置から10年以上が経ち、災害の心当たりもなく徐々に不調になった」「原因が特定できないまま止まった」という場合は、経年劣化・自然故障と判断されやすく、火災保険は使いにくくなります。
この4点を確認したうえで、対象になりそうなら保険会社へ、対象外なら保証や修理・交換の検討へ、と進むと迷いません。
自分でできる火災保険の申請手順
火災保険の請求は、契約者本人が自分で行えます。
特別な代行業者に頼まなくても、次の流れで進められます。
- 加入中の保険会社・代理店に連絡する:まずは損害が出たことを保険会社へ伝えます。証券番号が分かるとスムーズです
- 損害状況を写真で記録する:修理・撤去の前に、壊れた箇所や全体の状況を複数枚撮影しておきます
- 修理・交換の見積もりを取る:メーカーや設備業者に見積もりを依頼します
- 必要書類をそろえる:保険金請求書、損害状況の写真、修理見積書のほか、災害によっては市区町村が発行する罹災証明書が必要になることもあります
- 鑑定・審査を受ける:保険会社の調査(必要に応じて鑑定人の確認)を経て、支払いの可否と金額が決まります
申請でつまずきやすいのが、必要書類の準備です。
一般的に求められる書類は次のとおりで、災害の種類によって追加を求められることもあります。
| 書類 | 内容・入手先 |
|---|---|
| 保険金請求書 | 保険会社所定の様式。連絡すると送付・案内される |
| 損害状況の写真 | 壊れた箇所・全体が分かるように複数枚(撤去前に撮影) |
| 修理・交換の見積書 | メーカーや設備業者に依頼して取得 |
| 罹災証明書 | 風水害など、災害によっては市区町村が発行するものが必要になる場合がある |
被災後は、証拠を残す前に片づけてしまわないことが大切です。
とくに撤去・処分をすると損害の程度を証明しづらくなるため、写真は撤去前に必ず撮っておきましょう。
なお、損害が生じたら速やかに保険会社へ通知することが約款で定められているのが一般的です。
「後でまとめて」と放置せず、早めに一報を入れるのが確実です。
申請前に押さえておきたい3つの注意点
免責金額(自己負担額)を確認する
火災保険には、契約時に設定する免責金額(自己負担額)があります。
免責金額とは、事故が起きて保険を使うときに、契約者が自分で負担する金額のことです。
たとえば免責金額が5万円で損害額が4万円なら、支払われる保険金はゼロになります。
エコキュートの修理・交換費用は容量や機種、工事条件によって幅がありますが、損害額が免責金額を下回りそうな場合は、申請しても保険金が受け取れないことがあります。
申請の前に、自分の契約の免責金額と損害の見込み額を照らし合わせておきましょう。
請求期限は「3年」
保険金を請求する権利には期限があります。
保険法により、保険給付を請求する権利は、行使できるときから3年間行使しないと時効によって消滅するとされています。
災害から時間が経つと、損害と災害の因果関係を証明することも難しくなります。
「あの台風のときの損害かもしれない」と思い当たる場合は、早めに保険会社へ相談するのが得策です。
うその理由での請求は絶対にしない
経年劣化で壊れた箇所を「災害のせい」と偽って請求する行為は、保険金詐欺にあたる犯罪です。
次の章で触れる悪質業者は、こうした虚偽申請を持ちかけてくることがありますが、応じてはいけません。
【重要】「火災保険で無料修理」の勧誘トラブルに注意
エコキュートや住宅設備と火災保険を調べていると、「火災保険を使えば自己負担なく修理できる」とうたう業者の情報を目にすることがあります。
しかし、こうした勧誘をめぐるトラブルは全国で急増しており、公的機関が繰り返し注意を呼びかけています。
国民生活センターには、「保険金が使える」と勧誘する住宅修理サービスに関する相談が多数寄せられています。
相談件数は増加が続き、2017年度は2008年度と比べて30倍以上に増え、60歳以上の高齢者の相談が多くを占めていると報告されています。
典型的なのが、「近所を調査している」と突然訪問し、「火災保険の請求期限が迫っている」「調査費用は無料」などと契約を急がせる手口です。
実際には、手数料として保険金の3〜4割を請求されたり、工事前に解約すると高額な違約金を求められたりする事例が報告されています。
こうしたトラブルを避けるためのポイントは、次のとおりです。
悪質な勧誘から身を守るために
・保険金の請求は、代行業者に頼らなくても加入者自身で行えます
・「無料」「請求期限が迫っている」と契約を急がせる勧誘は、いったん立ち止まる
・うその理由で保険金を請求することは絶対にしない
・契約してしまっても、訪問販売ならクーリング・オフできる場合がある
・迷ったら、まず加入している保険会社・代理店に相談する
・トラブルになったら消費者ホットライン「188(いやや!)」に相談する
保険会社の査定結果に納得できないときは、損害保険会社との間の相談・苦情を受け付ける中立の機関として、日本損害保険協会の「そんぽADRセンター」に相談する方法もあります。
保険金が下りない・減額されたと感じたときは

申請したのに保険金が支払われなかった、あるいは想定より少なかった、というときも、あきらめる前にできることがあります。
まず有効なのが、損害と災害の因果関係を客観的に示す追加資料の提出です。
被災前後の写真、気象データ、修理業者による損傷原因の所見などをそろえて再度説明することで、判断が変わることもあります。
査定内容そのものに納得できない場合は、加入している保険会社のお客様相談窓口に問い合わせるのが第一歩です。
それでも解決しないときは、損害保険会社との間の相談・苦情・紛争解決を扱う中立の機関として、日本損害保険協会の「そんぽADRセンター」を利用する方法があります。
一方で、明らかな経年劣化を「災害のせい」と偽って通そうとするのは、前述のとおり保険金詐欺にあたります。
あくまで事実に基づいて、正当な範囲で主張することが大切です。
災害への備えと日ごろのメンテナンス
保険はあくまで「壊れた後」の備えです。
そもそも壊れにくくしておくことも、エコキュートを長く使ううえで大切です。
台風シーズン前には、ヒートポンプや貯湯タンクの据付け(アンカーボルトでの固定)に緩みがないかを点検しておくと、転倒被害を減らせます。
冬場は、配管の保温材が傷んでいないか、凍結防止のための水抜きや運転方法を確認しておくと、凍結破損の予防につながります。
寒冷地では、配管に凍結防止ヒーターや保温材を追加しておくことで、厳しい冷え込みの日でも凍結リスクを下げられます。
古くなった保温材の巻き直しは、比較的手軽にできる備えです。
なお、エコキュートに替えてから水圧に物足りなさを感じている場合は、エコキュートの水圧が弱いときの改善方法も参考になります。
オール電化住宅ならではの火災保険の割引などについては、乾太くんはオール電化でも設置できる?でも触れています。
まとめ:災害か劣化かを見極め、申請は自分で
エコキュートは火災保険で「建物」に含まれる設備として扱われることが多く、落雷・台風・大雪・洪水などの災害で壊れた場合は、補償対象になり得ます。
一方で、寿命による経年劣化や原因のはっきりしない単なる故障は対象外で、地震による損害は地震保険の範疇です。
まず確認すべきは、「建物」が補償対象になっている契約かどうか、そして損害が災害・事故によるものかどうかの2点です。
そのうえで、免責金額と損害の見込み額を見比べ、請求期限(3年)にも気をつけて、申請は代行業者に頼らず自分で進めましょう。
「火災保険で無料修理できる」といった勧誘には慎重に対応し、判断に迷ったら、まずは加入している保険会社や代理店、消費生活センターに相談してください。
よくある質問(FAQ)
Q1. エコキュートの故障は、火災保険で必ず補償されますか?
必ず補償されるわけではありません。火災保険の対象になるのは、落雷・風災・雪災・水災などの自然災害や偶然の事故で壊れた場合です。寿命による経年劣化や、外的要因のない単なる故障は対象外とされています。また、そもそも「建物」を補償対象にした契約であることが前提です。家財のみの契約ではエコキュートは補償されないため、まずは保険証券で補償の範囲を確認してください。
Q2. 経年劣化で壊れた場合も火災保険は使えますか?
使えません。火災保険では「自然の消耗・劣化」による損害は免責事由とされており、経年劣化は補償の対象外です。設置から10〜15年前後が経過し、これといった災害の心当たりもなく動かなくなった場合は、経年劣化と判断される可能性が高くなります。この場合は保険ではなく、メーカー保証や延長保証の期間内かどうかを確認し、修理か交換かを検討することになります。
Q3. 地震でエコキュートが倒れたら火災保険で直せますか?
火災保険では直せません。地震・噴火・津波が原因の損害は火災保険の免責事由で、これらに備えるには地震保険が必要です。ただし地震保険は、建物や家財の損害の程度を主要構造部を中心に区分して査定する仕組みのため、エコキュート単体の破損だけで保険金が支払われるとは限りません。まず地震保険に加入しているかを確認し、保険会社に相談してください。
Q4. 火災保険の申請は自分でできますか?業者に頼むべきですか?
申請は契約者本人が自分で行えます。保険会社への連絡、損害状況の写真撮影、修理見積もりの取得といった手続きは、代行業者に頼らなくても進められます。「無料で修理できる」「請求期限が迫っている」と勧誘し、保険金の数割を手数料として請求する業者とのトラブルが全国で増えています。迷ったときは、まず加入している保険会社や代理店に相談するのが安全です。
Q5. 落雷のあとエコキュートがエラーになりました。火災保険の対象ですか?
落雷による損害は火災保険の補償対象になり得ます。近くへの落雷(誘導雷)で基板が損傷し、電源が入らない・エラーが多発するといった不具合は対象になる可能性があります。まずは通電を避けてブレーカーを切り、メーカーや販売店に点検を依頼したうえで、加入している保険会社に連絡してください。損害の状況を写真で記録し、修理見積もりをそろえて申請するとスムーズです。

