給湯器を交換した直後や引っ越したばかりの家で、リモコンに「00H」「00F」「LLL」といった見慣れない文字が出ている。
数字のエラーコードとは形が違うため、何が起きているのか判断しにくい表示です。
これらはいずれも試運転に関わる表示で、故障を示すものではありません。
ただし、消し方が通常のエラーとは違うものがあり、そこを知らないと「リセットしても消えない」と焦ることになります。
この記事では、それぞれの表示の意味と正しい消し方、引っ越しや交換の直後に出やすい理由、消えない場合の連絡先までを解説します。
試運転に関わる表示の一覧
まず、それぞれが何を示しているのかを整理します。
| 表示 | 意味 | 状態 |
|---|---|---|
| 00H | 暖房試運転中 | 暖房関連の試運転動作中。試運転時に表示されるのは正常 |
| E10 | 暖房試運転中 | 00Hと同じ内容。表記が異なる |
| 00F | 水張り動作時の表示 | 暖房試運転時に表示されるのは正常 |
| LLL | ガス未開栓でのふろ自動試運転 | 水で水位設定が完了した場合の表示。正常 |
いずれも「機器が今そういう動作をしている」ことを伝えているだけで、部品の不具合を示す番号ではありません。
設置業者が試運転を行っている最中であれば、そのまま作業が終わるのを待って問題ありません。
燃料による違いもあります。
00H・00F・E10は暖房系統の試運転に関わる表示なので、ガス・石油いずれの暖房付ふろ給湯機器でも出ます。
一方LLLはガスの開栓状況に関わる表示なので、ガス機に限られます。
石油機をお使いでLLに似た表示が出ている場合は、灯油の残量を知らせるLLかLL0の可能性があります。
00Fはリセットしても消えない
もっとも誤解されやすいのが00Fです。
多くのエラー表示は、運転スイッチを「切」にしてから「入」にすれば消えます。
ところが00Fは、運転スイッチをリセットしても表示は消えません。
水張りスイッチをOFFにすることで消える表示だからです。
| 操作 | 00Fへの効果 |
|---|---|
| 運転スイッチを切/入 | 消えない |
| 電源プラグの抜き差し | 消えない |
| 水張りスイッチをOFFにする | 消える |
ここを知らずにリセットを繰り返すと、「何をしても直らない故障」に見えてしまいます。
実際には操作する場所が違うだけです。
水張りスイッチは、暖房系統に水(暖房水)を張るための機能で、通常は施工時や暖房水の補充後に使います。
日常的に触る場所ではないため、位置が分からない場合は取扱説明書で確認してください。
LLLはガスが開栓されていないサイン
LLLは少し性格が違います。
ノーリツは、ガスを開栓していない状態でふろ自動試運転を行い、水で水位設定が完了した場合にLLL表示になるとしています。
その場合は正常です。
つまりLLLは、「機器は正常に動いたが、ガスが来ていないのでお湯にはならなかった」という結果を示しています。
引っ越しの直後によく起こります。
- 水道は開栓されているが、ガスの開栓立ち会いがまだ済んでいない
- ガス会社の作業日が入居日より後になっている
- ガス栓が閉まったままになっている
この状態でふろ自動を押すと、水はたまるものの温まりません。
ガスが開栓されれば、通常どおり使えるようになります。
なお、ガスは水道や電気と違い、原則として立ち会いのうえで開栓作業が行われます。
入居前に日程を押さえておかないと、数日お湯が使えないという事態になりかねません。
引っ越しや交換の直後に出やすい理由
これらの表示が集中するのは、機器を設置・交換した直後です。
| 場面 | 出やすい表示 |
|---|---|
| 給湯暖房機を設置し、暖房系統の試運転をしている | 00H・E10 |
| 暖房系統に水を張っている最中 | 00F |
| ガス開栓前にふろ自動を試した | LLL |
| 暖房水を補充したあとの立ち上げ | 00F |
施工業者が作業を終えて帰ったあとに表示が残っている、というケースが少なくありません。
水張りスイッチの戻し忘れが典型です。
引き渡しの際に、リモコンに何も表示されていないことを確認しておくと、あとから慌てずに済みます。
引き渡し・入居時に確認しておきたいこと
その場で見ておけば、後日の問い合わせが不要になる項目があります。
- リモコンに表示が残っていないか
- 給湯と追いだきが実際にお湯になるか(水のままでないか)
- 暖房を使う家庭は、床暖房や浴室暖房が立ち上がるか
- 水張りスイッチが元の状態に戻っているか
- 給水元栓、ガス栓、石油機なら送油バルブの位置を教えてもらったか
- 本体前面のラベルにある品名・型式名を控えたか
型式名を控えておくと、後日トラブルが起きたときの問い合わせが一気に速くなります。
リモコンに書かれている番号はリモコンの型式なので、本体側とは別物です。
なお、交換ではなく既存の機器をそのまま引き継いだ場合は、製造年もあわせて確認しておくと計画が立てやすくなります。
交換時期の考え方は給湯器の寿命は何年?交換時期の目安と見逃されがちなサインで整理しています。
表示が消えないときの連絡先
試運転の表示は、正しい操作をすれば消えます。
それでも消えない場合、連絡先は状況によって変わります。
| 状況 | 連絡先 |
|---|---|
| 設置・工事から間もない | 販売店・設置業者 |
| これまで問題なく使えていた | メーカーまたは販売店(修理) |
| 賃貸物件に住んでいる | まず貸主・管理会社 |
ノーリツも、購入や設置から間もない場合は販売店・設置業者へ連絡するよう案内しています。
施工に関わる要因である可能性があり、工事を行った業者のほうが状況を把握しているためです。
E10については、暖房試運転中の表示であるものの、解消されない場合はサービスへの依頼が必要とされています。
試運転が終わっているはずなのに表示が残り続けるなら、点検の対象になります。
床暖房リモコン側にも試運転の表示がある
床暖房を使っている家庭では、熱源機のリモコンとは別に床暖房用のリモコンがあります。
こちらにも試運転に関わる表示があり、番号が重複しないよう別体系になっています。
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| 034 | 試運転時異常 |
| 970 | 試運転時間内未完了 |
これらが出た場合、これまで問題なく使えていたのであれば、熱源機と床暖房リモコンの電源プラグを抜き差しする対処が案内されています。
それでも解消しない場合は点検が必要です。
熱源機側だけでなく床暖房リモコン側も電源を入れ直すのが要点で、片方だけでは復帰しないことがあります。
試運転の表示と間違えやすいもの
数字の見間違いで、まったく別の対処をしてしまうことがあります。
| 表示 | 意味 | 試運転表示との違い |
|---|---|---|
| 003 | 運転中の停電 | 暖房端末を全部切ってから熱源機を入れ直す |
| 002 | 水位設定不良 | 浴槽を空にしてふろ自動をやり直す |
| LL | 給油お知らせ | 灯油の残量が少ない。補給が必要 |
| 043 | 暖房水不足 | 暖房水の補充を依頼する |
| 88・888 | 点検時期のお知らせ | 故障表示ではなく、お湯は使える |
とくにLLとLLLは、文字数が違うだけで意味がまったく異なります。
LLは灯油の残量、LLLはガス未開栓での試運転結果です。
点滅している文字数を落ち着いて確認してください。
88・888は日常の使用に支障がない表示です。
意味と解除の考え方はノーリツ給湯器のエラー888(88)解除方法で解説しています。
ガスの開栓や供給に関わる話はシャワーを出しっぱなしにしたらガスが止まった|原因と正しい復帰手順でも触れています。
よくある質問
Q1. 00Fが消えません。故障ですか?
故障ではない可能性が高い状況です。
00Fは水張り動作中に表示されるもので、運転スイッチをリセットしても消えない仕様になっています。
消すには水張りスイッチをOFFにする必要があります。
スイッチの位置は機種によって異なるため、取扱説明書で確認するか、設置した業者に問い合わせてください。
Q2. 引っ越し先でLLLが出ました。給湯器が壊れているのでしょうか?
壊れているとは限りません。
LLLは、ガスが開栓されていない状態でふろ自動試運転を行い、水で水位設定が完了したときに出る表示です。
浴槽に水はたまるものの、ガスが来ていないため温まりません。
ガス会社に開栓の立ち会い日程を確認し、開栓後にもう一度試してみてください。
Q3. 00HとE10は何が違いますか?
内容は同じで、どちらも暖房関連の試運転動作中であることを示します。
リモコンの仕様によって表記が変わるだけです。
試運転中に表示されるのは正常なので、作業が終われば消えます。
ただしE10については、解消されない場合はサービスへの依頼が必要とされているため、試運転が終わっているはずなのに残り続けるなら点検を検討してください。
Q4. 業者が帰ったあとも表示が残っています。
水張りスイッチの戻し忘れなど、操作が途中のままになっている可能性があります。
設置や工事から間もないのであれば、メーカーではなく販売店・設置業者へ連絡してください。
施工に関わる要因であることが多く、作業した業者のほうが状況を把握しているためです。
引き渡しの際にリモコンの表示を一緒に確認しておくと、こうした行き違いを防げます。
Q5. 試運転の表示が出ているあいだ、お湯は使えますか?
表示の種類によります。
00HやE10は暖房系統の試運転中を示すもので、給湯側は使えることがあります。
LLLはガスが開栓されていない状態なので、お湯にはなりません。
いずれの場合も、正しい手順で表示を消すか、開栓などの前提条件が整えば通常どおり使えるようになります。
まとめ
00H・00F・LLL・E10は、いずれも試運転に関わる表示で、故障を示すものではありません。
ただし消し方が通常のエラーとは違うため、そこを押さえておく必要があります。
最後に、要点を整理します。
- 00HとE10は暖房関連の試運転動作中の表示
- 00Fは運転スイッチのリセットでは消えず、水張りスイッチをOFFにすると消える
- LLLはガスが開栓されていない状態でふろ自動試運転を行った結果
- LLは灯油の残量、LLLはガス未開栓と、意味がまったく違う
- 設置・工事から間もない場合は、メーカーではなく販売店・設置業者へ連絡する
- 床暖房リモコン側の034・970は、熱源機と床暖房リモコン両方の電源を入れ直す
- E10が試運転後も残り続ける場合は点検の対象になる
引き渡しのときにリモコンの表示を確認しておくと、あとから困ることが減ります。
消し方が分からないときは、設置した業者に問い合わせるのが確実です。

