リモコンに「101」や「102」が点滅しているのに、お湯は普通に出ている。
だから急がなくていい、と判断してしまいがちな表示です。
101・102は機器が能力を落として運転している状態を示しており、使えること自体が放置を招く厄介さがあります。
ノーリツは「使用はできますが、安全のため点検を受けてください」としており、使えることと問題がないことは別だと明確に分けています。
この記事では、101と102が示している状態、症状によって分かれる2つのパターン、点検が必要な理由、修理と交換の判断までを解説します。
101・102は能力を落として運転している状態
ノーリツは101について、給湯機器の燃焼状態や給排気関連の不具合が考えられるとしています。
そのうえで、燃焼はするが101が表示される場合は、ファンモーターやバーナー等で給排気に不具合が生じ、燃焼が悪い状態が考えられるとしています。
このとき機器は、安全のために能力を低下させて運転しています。
つまり全力では燃やさず、抑えた状態でお湯を作っているということです。
そのため症状としては、次のような形で表れます。
- お湯の出はじめに温まるまで時間がかかる
- 冬場だけ設定温度に届かない
- 複数の場所で同時にお湯を使うと、湯温が下がる
- 以前より湯量が細くなった気がする
「壊れてはいないが本調子ではない」という状態なので、日常では気づきにくいのが特徴です。
101と102の違い
| 表示 | 意味 | 影響する場所 |
|---|---|---|
| 101 | 給排気異常(能力低下運転) | 給湯側 |
| 102 | ふろ燃焼異常(能力低下運転) | ふろ側 |
| 103 | 暖房燃焼異常(警告表示) | 暖房側 |
| 10 | 給排気異常(能力低下運転) | 給湯専用機などの2桁表示 |
ノーリツの故障表示一覧では、101について「能力低下の状態で使用はできますが、安全のため点検を受けてください」、102について「能力低下の状態で運転はできますが、安全のために早めに点検を受けてください」と案内されています。
103は暖房側の警告表示で、こちらも点検が必要とされています。
なお2桁表示の「10」は、石油給湯機では対震自動消火装置の作動を示す場合があります。
石油機で地震の直後に出たのであれば、そちらの可能性を先に考えてください。
ガス機と石油機での扱いの違い
101・102は、故障表示一覧ではガス・石油の両方に該当する表示として掲載されています。
一方で、ノーリツのFAQで102の見立てが機種別に示されているのはガス給湯器についてのみです。
| 燃料 | 押さえておきたいこと |
|---|---|
| ガス | 101・102とも該当。102はGTS-164シリーズだけ見立てが異なる |
| 石油 | 101・102とも該当。ただし公式FAQに石油機向けの分岐は示されていない |
石油機で101・102が出た場合も、能力を落として運転しているという状態の理解と、点検が必要という結論は変わりません。
給排気口まわりの確認も同じように行えます。
ただし灯油の残量や水抜きが関わる110・120・370とは別の表示なので、混同しないでください。
101は症状で2つに分かれる
ノーリツは101について、症状ごとに原因の見立てを分けています。
①燃焼はするが101の表示が出る
給排気に不具合が生じ、燃焼が悪い状態が考えられます。
挙げられているのはファンモーターやバーナーなどです。
使用はできますが、安全のため点検(修理)を受ける必要があります。
②蛇口を閉めても、リモコンに燃焼中の表示が出る
こちらは別の見立てになります。
水量センサー、ガス電磁弁、各温度センサーなど、本体内部の部品不具合が考えられ、修理が必要とされています。
蛇口を閉めているのに燃焼マークが点いたままなら、②に該当します。
この違いは連絡時に伝える価値があるので、リモコンの表示をよく見ておいてください。
使えるのに点検が必要な理由
101・102の難しさは、生活に困らないぶん後回しにされやすいことです。
しかし「能力を落として運転している」という状態は、裏を返せば通常の燃焼ができていないということでもあります。
燃焼が悪い状態を放置すると、不完全燃焼につながるおそれがあります。
次の症状が出ている場合は、使用を止めて連絡してください。
- 排気口の周りが黒くすすけている
- 燃焼中に異臭や煙が出る
- 炎が赤くゆらいでいる
- 運転音が以前と明らかに違う
これらがなくても、表示が出ている以上は点検の対象です。
能力低下の運転が続けば、燃料の効率も落ちるため、ガス代や灯油代にも影響します。
給排気まわりで確認できること
給排気関連が挙げられているため、機器の外側は見ておく価値があります。
- 排気口の前に物置、自転車、ゴミ袋などを置いていないか
- 落ち葉やビニール袋、鳥の巣などが吸排気部分に付着していないか
- 積雪期に、雪が排気口の高さまで積もっていないか
- 目隠しフェンスや増築で、以前より風の抜けが悪くなっていないか
給排気口がふさがれた状態で使用すると、不完全燃焼や異常着火につながるおそれがあります。
雪の多い地域では、自宅や隣家の屋根からの落雪でふさがれることもあります。
ただし、障害物を取り除いて表示が消えたとしても、それで解決したとは限りません。
ファンモーターやバーナーの状態は外からは確認できないためです。
確認した内容は、訪問時に伝えると診断の助けになります。
📎 出典:寒波・凍結・積雪の場合|株式会社ノーリツ
102は機種によって扱いが違う
102については、機種による違いがあります。
| 機種 | ノーリツの見立て |
|---|---|
| ガス給湯器 GTS-164シリーズ | 炎の状態を見ている部品が燃焼の不具合を検知した表示。修理手配が必要 |
| その他のガス給湯器 | 使用年数が長い場合、能力が低下している可能性。能力が下がった状態で使用はできるが点検修理が必要 |
GTS-164シリーズをお使いの場合は、能力低下ではなく部品の検知によるものとして扱われます。
型式は本体前面のラベルで確認できます。
連絡の際に型式を伝えれば、どちらの見立てになるかが判断されます。
修理か交換かの分かれ目
101については、ノーリツの故障表示一覧に「10年程度使用していれば、製品の交換を薦めします」という一文があります。
能力低下の背景に経年劣化があることが多いという前提での案内です。
| 使用年数 | 考え方 |
|---|---|
| 〜7年程度 | 修理で対応するのが基本 |
| 8〜10年程度 | 修理費と交換費を並べて比較する |
| 10年超 | 交換を前提に検討する。部品がない可能性もある |
10年を超えた製品では部品供給が終了している場合があります。
101・102はすぐに使えなくなる表示ではないため、あわてて決めずに複数の見積もりを比べられる数少ないタイミングでもあります。
完全に止まってから探すより、条件のよい選択ができます。
経年の機器では、本体からの水漏れが同時期に出ることもあります。
見分け方や放置したときの影響は給湯器の水漏れがポタポタ…水道代はどうなる?放置が危険な理由で整理しています。
交換時期の考え方は給湯器の寿命は何年?交換時期の目安と見逃されがちなサインで解説しています。
依頼するときに伝えること
- 給湯器本体の品名・型式名(本体前面のラベルに記載。リモコンの番号ではありません)
- 101か102か、あるいは両方出ているか
- 蛇口を閉めてもリモコンに燃焼中の表示が出るか
- 湯温が上がりにくい、湯量が細いといった自覚症状があるか
- 排気口まわりに障害物や積雪がないか
- おおよその使用年数、または製造年
型式は102の見立てを分ける材料になるため、必ず控えておいてください。
101・102と間違えやすい表示
| 表示 | 意味 | 101・102との違い |
|---|---|---|
| 200・20 | 残火安全装置作動 | 運転しないよう明記されている |
| 140・14 | 過熱防止安全装置作動 | 修理が必要。高温のお湯に注意 |
| 900 | 点火前診断 | 給気口・排気口の閉鎖を確認する |
| 901・902 | 燃焼異常(出力低下) | 使用年数によっては寿命の可能性 |
| 88・888 | 点検時期のお知らせ | 故障表示ではなく、お湯は使える |
101・102は運転が続くのに対し、200や140は運転を止める側の表示です。
同じ「安全装置」でも段階が違います。
88・888は日常の使用に支障がない表示です。
意味と解除の考え方はノーリツ給湯器のエラー888(88)解除方法で解説しています。
よくある質問
Q1. お湯は出ているのに101が点滅しています。急ぎで修理が必要ですか?
すぐに使えなくなる表示ではありませんが、点検は必要です。
101は機器が安全のために能力を落として運転している状態を示しており、通常の燃焼ができていないことを意味します。
ノーリツも「使用はできますが、安全のため点検(修理)を受けてください」としています。
すす・異臭・赤い炎といった症状をともなう場合は、使用を止めて連絡してください。
Q2. 排気口の前の荷物をどけたら表示が消えました。それで大丈夫ですか?
障害物を取り除くことは有効ですが、それだけで解決したとは限りません。
101はファンモーターやバーナーなど、外からは確認できない部分の不具合でも出るためです。
表示が消えても、湯温が上がりにくい、湯量が細いといった症状が残っているなら点検を受けてください。
確認した内容は、依頼時に伝えると診断の助けになります。
Q3. 蛇口を閉めているのに燃焼マークが点いています。
101で示されている2つのパターンのうち、②に該当します。
水量センサー、ガス電磁弁、各温度センサーなど、本体内部の部品不具合が考えられ、修理が必要とされています。
使っていないのに燃焼が続くとガス代や灯油代がかさむため、放置する意味はありません。
連絡の際に「蛇口を閉めても燃焼中の表示が出る」と伝えてください。
Q4. 102が出ましたが、給湯は問題なく使えます。
102はふろ側の燃焼に関わる表示なので、給湯側は通常どおり使えることがあります。
ただしノーリツは、能力が下がった状態で使用はできるものの点検修理が必要としています。
GTS-164シリーズの場合は、能力低下ではなく炎の状態を見ている部品が検知した表示として扱われます。
型式を確認したうえで連絡してください。
Q5. 修理と交換、どちらを選べばよいですか?
使用年数が判断の軸になります。
ノーリツの故障表示一覧では、101について10年程度使用していれば製品の交換をすすめる旨が記載されています。
101・102はすぐに止まる表示ではないため、複数の見積もりを比べる時間があります。
完全に使えなくなってから探すより、条件を選べる分だけ有利になります。
まとめ
101・102は、機器が能力を落として運転していることを示す表示です。
使えてしまうぶん放置されやすいものの、通常の燃焼ができていない状態である点は変わりません。
最後に、要点を整理します。
- 101は給湯側、102はふろ側、103は暖房側の表示
- 使用はできるが、安全のため点検が必要とノーリツも案内している
- 蛇口を閉めても燃焼中の表示が出る場合は、内部の部品不具合が疑われる
- すす・異臭・赤い炎をともなう場合は使用を止める
- 給排気口まわりを確認しても、それだけで解決したとは限らない
- 102はGTS-164シリーズだけ見立てが違うため、型式を控えておく
- 10年程度使っているなら、公式も交換をすすめている
すぐに止まらないからこそ、比較して選べる時間があります。
先送りにせず、点検の連絡だけは早めに入れてください。

